仕立て方を場所で選ぶ
枝は一メートル五十から二メートルに伸び、実がつくと先端が垂れて地面につきます。地面についた実は傷み、株の内側は風が通らず病気が出ます。支柱で枝を立てると、実が採りやすく、日が全体に当たって甘くなります。庭の列なら杭と針金、鉢なら支柱三本が基本です。
支柱は五月、枝が五十センチを超える前に立てます。伸びてから立てると枝が絡んで結びにくく、無理に曲げると折れます。枝の長さを見て、早めに用意するのが目安です。
| 場面 | 仕立て方 | 材料 |
|---|---|---|
| 庭に一列に植える | 両端に杭を立て針金かひもを2段張る | 杭2本、針金かひも |
| 庭に1株だけ | 株の周りに支柱4本を立ててひもで囲う | 支柱4本、麻ひも |
| 鉢植え | 鉢の縁に支柱3本、上をひもで結ぶ | 支柱3本、麻ひも |
| 壁際・フェンス沿い | フェンスに枝を扇状に結ぶ | 麻ひもか結束バンド |
列植えの支柱を立てる手順
列の両端に高さ一メートル五十ほどの杭を打ち、地上五十センチと一メートルの二段にひもか針金を張ります。枝をひもの内側に立てるだけで支えられ、伸びた枝を外側に出さないようにするだけで誘引が済みます。
- 杭を打つ
- 列の両端から三十センチ外側に、直径三センチ以上の杭を三十センチほど埋めて立てます。列が三メートルを超えるなら中間にも一本打ちます。
- ひもを二段張る
- 地上五十センチと一メートルの高さに、列の両側から挟むように二本ずつひもを張ります。枝はひもとひもの間に収まります。
- 伸びた枝を中に入れる
- 五月から六月に新しい枝が伸びたら、ひもの内側に入れます。外にはみ出した枝は付け根から切るか中に戻します。
ひもは麻ひもか園芸用の平ひもを使います。細い針金は枝に食い込んで傷をつけます。
鉢植えの支柱と誘引
鉢の縁に支柱を三本、正三角形に立てて上部をひもで結びます。枝が伸びたら支柱に沿わせて三十センチごとに軽く結びます。枝を支柱の周りに広げるように配置すると、内側に日が入り実つきがよくなります。
- 支柱を立てる
- 長さ一メートル五十の支柱を鉢の縁に三本、深さ二十センチほど差し込みます。上部をひもで束ねて倒れないようにします。
- 枝を結ぶ
- 枝が五十センチを超えたら支柱に沿わせ、麻ひもで八の字に結びます。きつく結ぶと枝が太ったときに食い込みます。
- 実がついたら補強する
- 実の重さで枝先が垂れたら、垂れた部分を支柱の上部に結び直します。実が地面や鉢の縁に触れないようにします。
ベランダの鉢は風を強く受けます。台風の予報が出たら鉢ごと壁際に寄せるか横に倒し、通り過ぎたら支柱の緩みを確かめて結び直します。
枝の本数と間隔の目安
支柱があっても枝を残しすぎると内側が混みます。一株あたり五本から八本、列植えなら一メートルあたり八本から十本が目安です。枝と枝の間が握りこぶし一つ分空いていれば風が通ります。
枝を間引くときは、根元の太さで判断します。鉛筆より細い枝は実が小さく倒れやすいので抜き、鉛筆より太い枝を残します。残す枝は株の周りに均等に散らし、一方向に偏らないようにします。
| 場面 | 残す枝の本数 | 間隔の目安 |
|---|---|---|
| 鉢植え10号 | 4〜6本 | 支柱1本に2本まで |
| 庭の1株 | 5〜8本 | こぶし1つ分 |
| 列植え | 1メートルあたり8〜10本 | 10〜15センチ |
枝を数えるのは五月です。この時期に細い枝を抜いておくと、残した枝が太くなって実が大きくなります。
摘心で高さを抑える
枝が支柱より高く伸びると先端が垂れて誘引できません。一メートル五十を超えたら先端を十センチほど摘心(枝の先を摘んで伸びを止めること)すると、脇から枝が出て高さが収まり、二季なりでは実のつく枝先が増えます。摘心は六月から七月に一度だけ行い、八月以降は秋の花芽ができるので切りません。
- 高さを見て摘む
- 枝が支柱の高さを超えたら、先端を十センチほどはさみで切ります。二季なりでは七月中旬までに済ませます。
- 出た脇枝を結ぶ
- 摘心後に出た脇枝が伸びたら、支柱やひもに沿わせて結びます。脇枝の先に秋の実がつきます。
摘心の時期に迷ったら枝の高さで判断します。支柱の先端に届いた枝から順に摘み、まだ届かない枝は待ちます。一度に全部摘まなくて構いません。
枝が倒れる・折れるときの直し方
支柱を立てても枝が倒れたり折れたりするときは、結び方か枝の本数に原因があります。枝の姿と結び目の状態を見て原因を切り分け、収穫期に入る前に直します。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 実の重さで枝先が地面につく | 先端を結んでいない | 垂れた部分を支柱上部に結び直す |
| 風で株ごと傾く | 杭や支柱が浅い | 杭を30センチ以上埋め直す。鉢は壁際に寄せる |
| 結び目で枝が折れる | きつく結んだ・針金を使った | 麻ひもで八の字にゆるく結ぶ |
| 内側の枝に実がつかない | 枝が多く日が入らない | 5月に細い枝を抜いて5〜8本にする |
ラズベリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラズベリーの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。