砂漠のサボテンと分けて考える
リプサリスはサボテンの仲間ですが、砂漠ではなく熱帯の森で木の枝に着生して育ちます。強い日射しの下ではなく、木もれ日の当たる湿った場所が本来の環境です。
そのためほかのサボテンと同じように日なたに置いて乾かすと、茎が赤茶色に焼けてやせ細ります。置き場所を決めるときは、観葉植物に近い扱いだと考えてください。
下の表で自分の家にある場所を選び、向くかどうかを確かめます。今の場所が合っていないと感じたら、次の節の測り方で明るさを判断します。
| 場所 | 向くか | 起きること |
|---|---|---|
| 東の窓辺、レース越し | 最適 | 細い茎がよく伸び色も濃くなる |
| 南の窓から1〜2m内側 | 向く | 十分に育ち姿もまとまる |
| 南の窓辺、直射が当たる | 向かない | 茎が赤茶色に焼けて元に戻らない |
| 窓のない部屋や廊下 | 向かない | 茎が細り、下から枯れていく |
屋外に出す場合は必ず日陰にします。木の下や北側のベランダなど、直射の当たらない場所なら夏の間の生育がよくなります。
明るさの測り方
リプサリスは光が強すぎても弱すぎても茎の色に出ます。緑が濃く張りがある状態を基準にして、そこから外れたときに位置を少しずつ変えていきます。
- 手のかげを見る
- 晴れた日の昼に株の位置で手をかざします。ぼんやりした影ができる程度が最適で、輪郭がくっきり出るなら直射が強すぎます。
- 茎の色を見る
- 濃い緑で張りのある茎が健康な状態です。赤みや黄みを帯びてきたら光が強すぎるので、窓から離すか一枚布を挟みます。
- 新しい茎の太さを見る
- 先端から出る新しい茎が親の茎より細く弱いなら光が足りません。窓に近づけて、次に出る茎の太さで確かめ直します。
- 垂れた先まで光を通す
- 長く垂れた茎の先が暗い場所に入ると、そこから枯れます。鉢の位置だけでなく、垂れた先の明るさも確かめます。
吊すか置くかを決める
細い茎が長く垂れる姿が持ち味なので、吊して飾る方法がよく合います。ただし高い位置は乾きが速く、水やりの手間も増えるという面があります。
| 飾り方 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 天井から吊す | 茎を長く垂らして見せたい | 乾きが速い。水やりで下ろす手間 |
| 棚の上に置く | 手入れを楽にしたい | 垂れた先が暗くならない高さに |
| 壁掛けの鉢に入れる | 場所を取りたくない | 風が当たると乾きが速い |
| 床に鉢を置く | 大株を育てたい | 光が足りるか確かめる |
吊す場合は、水やりのたびに下ろせる高さにします。下ろせない位置に固定すると、水やりが面倒になって株が弱ります。
空気の湿り気を保つ
森の中で育つ植物なので、空気が湿っているほど元気に育ちます。冬の暖房で乾く時期は、水やりとは別に湿り気を足す工夫が要ります。
- 朝に霧を吹く
- 乾く時期は毎朝、茎全体に霧を吹きます。夜までに乾く時間帯に行い、ぬれたまま夜を越さないようにします。
- 風呂場に置く日を作る
- 冬に極端に乾く家では、週末だけ明るい浴室に置く方法もあります。湿度が高く、茎の張りが戻りやすくなります。
- 受け皿に石を敷く
- 床置きの鉢なら、受け皿に軽石を敷いて鉢底が水に触れない高さで水を張ります。蒸発した水分が空気を湿らせます。
- 風の直撃を避ける
- 暖房や冷房の風が当たると、細い茎はすぐに乾いてしわが寄ります。風の通り道から外れた位置に移します。
霧吹きは水やりの代わりにはなりません。空気を湿らせる目的なので、鉢の土が乾いていれば別に水やりが必要です。
茎の色が変わるときの原因
リプサリスの不調は茎の色と張りに出ます。光か水か温度のどれが原因かで手当てが変わるため、下の表で切り分けてから動かしてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が赤茶色になる | 直射が強すぎる | 明るい日陰へ移す。焼けた茎は戻らない |
| 茎が細く色が薄い | 光が足りない | 東の窓辺など明るい場所へ近づける |
| 茎にしわが寄り細る | 水切れか空気の乾燥 | たっぷり与え、毎日霧を吹く |
| 茎が黄色く柔らかい | 水のやりすぎ | 水を止め、鉢を乾かして根を確かめる |
赤茶色に焼けた茎は緑に戻りません。株が弱っているわけではないので、置き場所を直して新しい茎が出るのを待ちます。
季節ごとに変えること
置き場所そのものは大きく動かしませんが、季節で太陽の高さが変わるため、窓との距離とカーテンの使い方は年に二回見直します。
| 季節 | 光の当て方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 春(4〜6月) | レース越しの明るさ | 新しい茎が伸びる。水を増やす |
| 夏(7〜9月) | 直射を完全に切る | 冷房の風と高温を避ける |
| 秋(10〜11月) | レースを開けて光を増やす | 水やりの間隔を空けはじめる |
| 冬(12〜3月) | 明るい室内、5℃以上 | 暖房の乾燥に霧吹きで対応する |
冬の夜の窓辺は室温より大きく冷えます。五度を下回ると傷むので、夜だけ窓から離すか厚手のカーテンを閉めます。
リプサリスの置き場所を整えるのに使うもの
室内は、人が明るいと感じても植物には暗いことがほとんどです。光を足すか、置き場所を変えるかのどちらかです。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)で、株から 30〜50cm に吊るせるもの。1 日 8〜12 時間。
窓から離れた場所では、どの植物も徐々に間延びします。紫色のライトは効きますが、部屋の見た目が変わるので白色が現実的です。
- レースカーテン探す言葉「レースカーテン 遮光 UV」
- 規格の目安
- 光を通すもの。遮光率の高すぎるものは逆効果です。
夏の直射は、室内で育った葉を焼きます。外から入れたばかりの株ほど、一枚挟んで慣らします。
- キャスター付き鉢台探す言葉「鉢 キャスター 台 室内」
- 規格の目安
- 耐荷重を土と水を含めた重さで見ます。8 号鉢で 10kg 前後。
大きな鉢は動かせないと、季節に合わせて置き場所を変えられません。床の通気も良くなります。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 小型」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
窓際は日中と夜で 10℃ 以上違うことがあります。冬に葉を落とす原因は、たいてい夜の冷え込みです。
- 窓辺に置けるなら、育成ライトは要りません。
- 加湿器は植物のためだけには要りません。霧吹きとサーキュレーターで足りることが多いです。
リプサリスの上手に育てるコツは作物ページに
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