乾かしすぎと与えすぎの間を探す
リプサリスはサボテンの仲間ですが、砂漠の種類のように何か月も水なしでは過ごせません。土が完全に乾いた状態が続くと、細い茎からしわが寄って細っていきます。
一方で着生する植物なので、根が水に浸かり続けるのにも弱い性質があります。表面が乾いたら与え、鉢の中に水をためないという両方を守る必要があります。
下の表で自分の鉢と置き場所に近い行を選び、そこに書いた読みどころへ進んでください。とくに吊した鉢は乾きが速く、間隔の考え方が変わります。
| 鉢と置き場所 | 土の乾く速さ | 先に読むところ |
|---|---|---|
| 吊り鉢を明るい窓辺に吊す | 速い。3〜4日で乾く | 季節ごとの間隔を短めに読む |
| 素焼き鉢を棚の上に置く | やや速い。4〜6日で乾く | 季節ごとの間隔をそのまま読む |
| プラスチック鉢を床に置く | 遅い。表面が乾いても中は湿る | 乾きの確かめ方から読む |
| 鉢カバーや受け皿に入れている | 底に水が残り続ける | 根腐れの見分け方から読む |
水苔で植えた株や板に付けた株は、鉢植えよりさらに乾きが速くなります。夏は二日から三日で軽くなるので、毎日手で確かめます。
季節ごとの間隔の目安
間隔は日数ではなく気温と土の乾きで決まります。下の表は五号鉢を室内で管理する場合の目安で、実際には毎回鉢を持ち上げて重さを確かめてから決めます。
| 季節 | 室温の目安 | 水やりの間隔 | 与え方 |
|---|---|---|---|
| 春(4〜6月) | 15〜25℃ | 土の表面が乾いたら | 鉢底から流れるまでたっぷり |
| 夏(7〜9月) | 25℃以上 | 3〜5日に1回 | 朝か夕方に。霧吹きも毎日行う |
| 秋(10〜11月) | 15〜20℃ | 7日に1回 | 少しずつ間隔を空けて慣らす |
| 冬(12〜3月) | 5〜15℃ | 2〜3週間に1回 | 暖かい日の午前に少量だけ |
ほかのサボテンの育て方をそのまま当てはめないでください。冬でも完全に断水すると、リプサリスは茎が細って戻らなくなります。
乾き具合の確かめ方
リプサリスは水切れの合図が茎に出やすい植物です。張りを確かめる習慣がつけば、日数を数えなくても適切な間隔がわかるようになります。
- 鉢の重さで判断する
- 水やり直後に鉢を持ち上げて重さを覚えます。明らかに軽くなったときが与えどきで、吊り鉢では下ろすついでに確かめられます。
- 指を土に入れる
- 人差し指を第一関節まで差し込み、湿り気を感じなければ与えます。ほかのサボテンより早めが目安になります。
- 茎の張りを見る
- 指で軽くつまんで弾力があれば足りています。細くしぼんで柔らかいときは水切れなので、すぐに与えます。
- しわが寄る前に与える
- しわが寄ってから与えても回復はしますが、細くなった茎は太さが戻りません。その手前で与える習慣をつけます。
与え方と受け皿の水
- 鉢底から流す
- 少量を何度も与えるのではなく、鉢底の穴から流れ出るまでたっぷり注ぎます。細い根に新しい空気を送るためです。
- 吊り鉢は下ろして与える
- 吊したまま与えると水が偏り、床もぬれます。下ろして水やりし、水が切れてから吊し直します。
- 受け皿を空ける
- 流れ出た水を受け皿にためたままにすると、底の細い根から腐りはじめます。十分ほど置いてから捨てます。
- 月に一度全体を洗う
- 風呂場でシャワーを当てて株全体を洗います。ほこりが落ち、カイガラムシの予防にもなって一石二鳥です。
水は室温に戻したものを使います。冬に冷たい水をそのまま注ぐと根が冷え、そのまま傷んでしまうことがあります。
しわと根腐れの見分け
茎に張りがなくなる症状は、水切れでも根腐れでも起こります。手当てが正反対になるので、土の湿り具合を必ず確かめてから動きます。
| 状態 | 水切れか根腐れか | やること |
|---|---|---|
| 土が乾き茎にしわが寄る | 水切れ | たっぷり与え、翌日の張りを確かめる |
| 土が湿り茎が柔らかい | 根腐れ | 水を止め、風の通る場所で鉢を乾かす |
| 株元が黒く茎が抜ける | 根腐れが進んでいる | 健全な茎を切って挿し木でやり直す |
| 茎の色が濃いまま張りが戻らない | 根が少ない | 小さい鉢に植え替えて根を作り直す |
根腐れを疑ったら鉢から抜いて根を見ます。白か薄い茶色なら健康、黒くて指でつぶれる根は切り取って乾いた土に植え直します。
冬と留守中の水やり
冬は室温が下がるぶん水を減らしますが、完全に止めてはいけません。二週間から三週間に一度、暖かい日の午前に少量ずつ与えて茎の張りを保ちます。
旅行などで留守にするときは、出かける前にたっぷり与えて明るい日陰へ移します。一週間程度なら、この方法で問題なく持ちます。
| 場面 | 水やりの目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 冬、室温15℃以上 | 10日に1回 | 午前に与え夜までに表面を乾かす |
| 冬、室温5〜15℃ | 2〜3週間に1回、少量 | 断水はしない。茎の張りで判断する |
| 夏に1週間の留守 | 出発前にたっぷり | 明るい日陰へ移し風を止める |
| 夏に2週間以上の留守 | 出発前にたっぷり | 受け皿に浅く水を張っておく |
帰宅したら受け皿の水はすぐ捨てます。長く水に浸かったままだと、留守中は無事でも戻ってから根が傷みはじめます。
リプサリスの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
リプサリスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリプサリスの育て方にまとめています。
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