まいてから一か月で採れる
オカヒジキは種まきから二十五日から三十日で最初の収穫ができる、とても早い野菜です。そのぶん一株から採れる期間は短いので、二週間おきに少しずつまき足していく育て方が向いています。
春まきは三月下旬から五月、秋まきは九月です。真夏は茎が硬くなり、真冬は生育が止まるので、この二つの時期に集中させると無駄がありません。
| 作型 | 種まき | 初収穫 | 終わり |
|---|---|---|---|
| 春まき | 3月下旬〜5月 | まいてから25日ほど | 7月上旬 |
| 秋まき | 9月 | まいてから30日ほど | 11月上旬 |
月別のやることカレンダー
関東平野部の露地栽培を目安にした一覧です。暖地では三月中旬からまけ、寒冷地では四月中旬以降になります。秋まきは寒冷地では八月下旬に前倒しします。
自分の畑の適期は記録でしか分かりません。まいた日と初収穫の日を残しておくと、翌年はまき足しの間隔をそのまま組み立てられます。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 石灰と元肥、下旬に種まき | 地温15度を超えてから |
| 4月 | 間引きとまき足し | 本葉2枚で3センチに間引く |
| 5月 | 収穫開始、追肥 | 草丈15センチで先端を摘む |
| 6月 | 収穫の本番、摘み取りを繰り返す | 10日おきに先端を摘む |
| 7月 | 上旬で春まきを終える | とう立ちしたら片づける |
| 8月 | 畑を休ませる | 石灰をまいて耕しておく |
| 9月 | 秋まきの種まき | 残暑が引いてからまく |
| 10月 | 間引きと収穫 | やわらかく味が良い時期 |
| 11月 | 上旬で採り納め | 霜の前に全部摘む |
| 12月 | 次作の計画 | 翌年の場所を決めておく |
二週間おきのまき足しで途切れさせない
一度にたくさんまくと、収穫が一時期に集中して食べきれません。三月下旬から五月まで、二週間おきに一列ずつまき足していくと、四月下旬から七月上旬まで途切れずに収穫できます。
まき足す場所は同じ畝の続きで構いません。生育期間が短く株も小さいので、畝の端から順に使っていけば、家庭で食べる量なら一本の畝で春の間ずっと回していけます。
- 一回に一列だけまく
- 家庭で食べる量なら、一メートルの列を一本まけば十分足ります。残りの場所は二週間後のまき足しに使います。
- 二週間おきに足す
- 前にまいた列の隣に、二週間おきに新しい列を作ります。収穫が重ならず、途切れずに続きます。
- まいた日を書き留める
- 畝の端に日付の札を立てるか、手帳に残しておきます。次にまく日を忘れずに済みます。
初夏はとう立ちとの競争になる
六月に入ると気温が上がり、株はとう立ち(花芽が伸びて茎が硬くなること)に向かい始めます。この時期は十日おきに先端を摘み続けて、株を葉を作る方向に引き戻します。
七月に入ると摘んでも硬くなってきます。そうなったら春まきは終わりです。株を抜いて片づけ、石灰をまいて耕し、九月の秋まきに備えます。
- 10日おきに先端を摘む
- 六月は摘む間隔を短くします。放っておくと一週間で硬くなり、食べられる部分がなくなります。
- つぼみを見たら切る
- 先端に小さなつぼみが見えたら、その枝を根元近くまで切り戻して新しい芽を出させます。
- 7月上旬で片づける
- 摘んでも硬いようなら春まきは終わりです。株を根ごと抜いて外へ出し、畝を耕しておきます。
秋まきはやわらかさが持ち味
九月にまく秋まきは、気温が下がっていく中で育つのでとう立ちの心配がなく、茎がやわらかく仕上がります。量は春まきより少なめですが、味は秋のほうが良いと感じる人が多い作型です。
生育は春より遅く、まいてから三十日ほどで初収穫になります。十一月上旬に霜が降りると傷むので、その前に残った分をすべて摘んでしまいます。
- 残暑が引いてからまく
- 九月上旬でもまだ暑い年は中旬に回します。地温が二十五度を下回ってからまくほうが、発芽がそろいます。
- 間引きを遅らせない
- 生育が遅いぶん間引きを忘れがちです。本葉二枚で株間三センチ、本葉四枚で八センチまで広げます。
- 霜の前に採り切る
- 初霜の予報が出たら残りを全部摘み取ります。霜に当たると、翌朝にはもう使えなくなっています。
予定がずれたときの立て直し
まき遅れや摘み遅れは、生育の早い作物なので十分に取り返しがききます。どこでずれたかによって打てる手が変わるので、まず自分がどの段階でつまずいたかを確かめます。
- 種まきが6月にずれた
- 暑さで硬くなりやすい時期です。半日陰に近い場所を選び、早めに若いうちに摘み取ります。
- 摘み遅れて硬くなった
- 硬い部分を切り戻して、脇から出る新しい芽を待ちます。二週間ほどでまた採れるようになります。
- 一度にまきすぎた
- 食べきれない分は間引き菜として早めに採り、ゆでて冷凍します。株間を広げれば残りが長持ちします。
- 秋まきが10月にずれた
- 露地では育ちきりません。プランターに切り替えて日当たりの良い軒下に置くと、十二月まで採れます。
オカヒジキの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
オカヒジキの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオカヒジキの育て方にまとめています。
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