庭植えか鉢植えかを場所で決める
サツキは高さ五十センチから一メートルほどの常緑低木で、五月下旬から六月に咲きます。刈り込みに強く、庭の縁取りや低い生け垣、鉢や盆栽まで幅広く使えます。根が浅く横に広がるので、深く掘るより広く土を改良するほうが効きます。
日なたを好みますが、真夏の西日が強い場所では葉焼けと乾きで弱ります。午前中に日が当たり午後は明るい日陰になる場所が理想です。水はけがよく、やや酸性の土なら土質は選びません。石灰をまいた花壇やコンクリートの際は避けます。
| 用途 | 場所の条件 | 株間・土の準備 |
|---|---|---|
| 花壇の縁取り・低い生け垣 | 日なた〜午後は日陰 | 株間三十〜四十センチ、幅五十センチを鹿沼土で改良 |
| 一株を独立して見せる | 日なた、周囲に余裕 | 周囲六十センチを深さ三十センチ改良 |
| 鉢植え | 午前日なたのベランダ | 六号鉢以上、鹿沼土主体 |
| 盆栽仕立て | 日なた、棚の上 | 浅鉢、鹿沼土の小粒のみ |
サツキは根を深く張らないので、地面を深く掘るより、株の周囲を広く浅く酸性土に替えるほうがよく育ちます。
苗は葉の詰まりと根の白さで選ぶ
苗は春から初夏に、ポット苗や根巻き苗で出回ります。枝の下のほうまで葉が詰まっていて、葉に艶があるものを選びます。下葉が落ちて枝がすけているものは水切れの跡です。ポットから抜いて根が白く細かく回っていれば元気で、茶色く固まっていれば根が傷んでいます。
- 枝の下まで葉があるか見る
- 枝の付け根まで小さな葉が残っている苗を選びます。上のほうだけ葉が茂り下がすけている苗は、水切れか根の傷みを抱えています。
- 根の色を確かめる
- ポットから軽く抜いて根鉢の表面を見ます。白く細い根が回っていれば元気、茶色く乾いてぼろぼろなら避けます。
- つぼみの位置で品種を確かめる
- 五月の苗は枝先につぼみがつきます。札の品種名と花の色、咲き分けの有無を確かめ、生け垣なら同じ品種でそろえます。
土は鹿沼土を主体に、浅く広く
サツキの根は細かく、通気と保水の両方が要ります。庭植えなら植え穴の周囲五十センチ、深さ三十センチほどの土に鹿沼土を半分と腐葉土を二割混ぜます。鉢植えなら鹿沼土の小粒だけか、鹿沼土七に腐葉土三で植えます。粘土質の庭では、掘った穴に水がたまらないよう軽石を底に敷きます。
- 周囲五十センチを浅く掘る
- 深さ三十センチ、株の周囲五十センチほどを掘り、掘り上げた土に鹿沼土を同量、腐葉土を二割混ぜて戻します。
- 根鉢を軽くほぐす
- ポットの根が固く回っているときだけ、根鉢の外側を指で軽くほぐして根を広げます。白い根が出ている苗は崩しません。
- 根鉢の肩を地面よりやや高く
- 根鉢の上面が地面より一、二センチ高くなるように置きます。深植えは根が呼吸できず、数か月で葉が落ちます。
- たっぷり水をやり敷きわら
- 土を戻しながら水を注ぎ、根と土のすき間をなくします。株元に腐葉土やわらを敷いて乾きを防ぎます。
肥料は植え穴に入れません。サツキの細い根は肥料に直接触れると傷みます。根付いてから株元に置き肥をします。
植え付けの時期と一年目の管理
植え付けの適期は花が終わった直後の六月から七月上旬と、残暑が引いた九月下旬から十月です。三月から四月も植えられますが、つぼみがついた状態で根を動かすと花が傷むので、花後を待つほうが確実です。真夏と真冬は避けます。
一年目は根が浅く乾きやすいので、雨が五日以上ないときに株元へたっぷり水をやります。葉が内側に丸まって艶を失ったら水切れの合図です。株元の敷きわらを切らさず、真夏の西日は鉢なら移動し、庭ならよしずで和らげます。
| 時期 | 一年目にすること | 確かめること |
|---|---|---|
| 植え付け直後 | たっぷり水、敷きわら | 株がぐらつかない |
| 7〜8月 | 五日雨がなければ水、西日よけ | 葉が丸まっていないか |
| 9〜10月 | 水を減らし、置き肥をひとつまみ | 新芽が固まっている |
| 11〜2月 | 乾いたら暖かい日の午前に水 | 葉に艶がある |
| 翌6月 | 花後に軽く刈り込み、お礼肥 | 花が咲き、新芽が伸びる |
根付かない、葉が落ちるときの見分け方
植えて一、二か月で葉が黄ばんで落ち始めるのは、水切れか深植えです。株元の土を触って乾いていれば水切れなので朝にたっぷりやります。湿っているのに落ちるなら深植えか過湿で根が息をしていないので、株元の土を根鉢の肩が見えるまでかき出します。
新葉が黄色っぽく葉脈だけ緑に残るのは、土がアルカリに寄って鉄を吸えていない症状です。石灰をまいた花壇やコンクリートの際で起きます。株元に鹿沼土とピートモスを混ぜ込み、腐葉土を敷いて酸性に戻します。春に古い葉が黄ばんで落ちながら新芽が伸びるのは自然な入れ替わりです。
- 株元の土を触る
- 指で株元を掘り、乾いていれば水切れ、湿っているのに葉が落ちるなら過湿か深植えです。
- 根鉢の肩を確かめる
- 株元の土をかき分けて根鉢の上面が地面より深く埋まっていたら、土を取り除いて根鉢の肩を出します。
- 新葉の色で酸度を見る
- 新しい葉だけ黄色く葉脈が緑なら土のアルカリ化です。鹿沼土とピートモスを株元に混ぜ、石灰は周囲一メートルにまきません。
サツキの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
サツキの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサツキの育て方にまとめています。
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