切る期限は花後二週間、遅くとも七月上旬
サツキは花が終わってから伸びる新芽の先に、七月から八月にかけて翌年の花芽ができます。刈り込みは花が終わった直後から二週間以内、関東平野部なら六月中に終えます。七月中旬以降に切ると花芽ごと落とすことになり、翌年はほとんど咲きません。
| 時期 | 切ってよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 6月(花後二週間以内) | 切ってよい、強い刈り込みも可 | この後伸びる新芽に花芽がつく |
| 7月上旬 | 軽い刈り込みまで | 花芽ができ始めている |
| 7月中旬〜10月 | 切らない | 花芽が完成しており切ると翌年咲かない |
| 11月〜3月 | 枯れ枝と飛び出た枝の間引きだけ | 花芽を残しつつ形を整えられる |
花が長く咲く品種は六月下旬まで咲き続けます。全部咲き終わるのを待つと期限を過ぎるので、七割ほど散ったころに刈り始めてください。
花がら摘みは刈り込みの前に
散った花びらは枝に残って腐り、新芽の伸びを妨げます。刈り込みの前に、花がらを指でつまんで取り除きます。花の付け根の子房ごと取ると種を作らず、新芽に養分が回ります。刈り込む株なら、刈り込みで花がらも一緒に落ちるので、刈り込まない部分だけ手で取れば十分です。
- 花が七割散ったら始める
- 株全体の花の七割ほどが散って茶色くなったころが合図です。残りの花を待たず、この時点で花がら摘みと刈り込みを始めます。
- 花の付け根から摘む
- しおれた花を指でつまみ、付け根の緑のふくらみごとひねり取ります。花びらだけ取ると種ができて株が疲れます。
- 新芽を折らないように
- 花の根元にはすでに新芽が伸び始めています。指でつまむときに新芽を一緒に折らないよう、花だけを持ちます。
玉仕立てと生け垣の刈り込み
サツキは芽吹く力が強く、刈り込みばさみで表面をそろえる刈り込みに向きます。玉仕立てなら丸い形に、生け垣なら上を狭く下を広くそろえます。前年の刈り込み面より一センチほど外側で切ると、毎年少しずつ大きくなりながら葉が密になります。同じ面で刈り続けると、枝先だけ細かく分かれて内側が枯れ込みます。
刈り込んだ後は内側をのぞき、枯れ枝と混み合った枝を手ばさみで抜いて風を通します。この作業を毎年するかしないかで、五年後の株の姿がまるで変わります。
- 前年の面の一センチ外で刈る
- 刈り込みばさみで、前年の刈り込み面より一センチほど外側を目安に表面をそろえます。深く刈り込むほど花は減ります。
- 上を狭く下を広く
- 生け垣は上面を狭く、下を広く刈ると下枝まで日が当たります。上が広いと下がすけて葉のない枝になります。
- 内側の枯れ枝を抜く
- 刈り込みの後に内側をのぞき、枯れ枝と交差する枝を手ばさみで根元から抜きます。風が通れば病害虫も減ります。
大きくなりすぎた株は、六月に前年の面より内側へ強く刈り戻せます。葉のない位置で切ってもサツキは幹から芽を吹きますが、その年の花は減ります。
自然な形に育てる切り方
刈り込まずに一株の姿を楽しむなら、花後に伸びすぎた枝を分かれ目で切り、内側の混んだ枝を抜く剪定にします。真上に勢いよく伸びる徒長(勢いよく長く伸びること)した枝は花がつきにくく形も乱すので、付け根で切り取ります。枝先を詰めるより、枝を一本ずつ抜くほうが柔らかい姿になります。
- 徒長枝を付け根で切る
- 株から飛び出して真上に伸びた枝は、分かれ目の付け根で切り取ります。途中で切ると切り口からまた徒長枝が出ます。
- 混んだ部分は一本抜く
- 枝が三本以上重なっている場所は、内側に向いた枝を一本根元から抜きます。残す枝の葉に光が当たります。
- 全体の二割まで
- 一度に切るのは葉の量の二割までにします。多く切ると翌年に徒長枝が大量に出て、形を直すのに二年かかります。
咲かない、内側が枯れるときの原因と直し方
翌年に花がほとんど咲かないときは、七月中旬以降に刈り込んで花芽を落としたか、日照不足かのどちらかです。刈り込みの期限を六月中に守れば翌年から咲きます。日陰なら周囲の木を透かすか、鉢なら日なたへ移します。肥料の与えすぎで葉ばかり茂っている場合もあります。
株の内側が枯れ込んで、表面の薄い葉だけになるのは、同じ面で刈り続けたか、内側の間引きを省いたかです。六月に前年の面より少し内側へ刈り戻し、内側の枯れ枝をすべて抜いて光を入れます。二、三年で内側から新芽が吹いて厚みが戻ります。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 翌年に花がほとんど咲かない | 七月中旬以降の刈り込み、日照不足 | 刈り込みを六月中に限る、日なたへ |
| 内側が枯れて表面だけ葉がある | 同じ面での刈り込み、間引き不足 | 少し内側へ刈り戻し、枯れ枝を抜く |
| 徒長枝ばかり出て形が乱れる | 一度に切りすぎ、肥料過多 | 二年に分けて切る、肥料を減らす |
| 下枝がすけて葉がない | 上面が広く下に日が当たらない | 上を狭く下を広く刈り直す |
サツキの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
サツキの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサツキの育て方にまとめています。
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