地植えと鉢植えで水やりを分ける
地植えのシマトネリコは、植え付けから1年たてば雨だけで育ちます。鉢植えは葉が多くて水をよく吸うため、夏は毎日、場合によっては朝夕2回の水やりが必要です。水切れすると葉が内側に巻き、そのまま放置すると葉先から茶色くなります。
葉が内側に巻いてから水を与えても、その日のうちに元に戻れば根は無事です。翌朝になっても葉が開かず、先端がパリパリに乾いているなら細根が傷んでいるので、日陰に移して2週間ほど休ませます。
| 時期 | 地植え | 鉢植え |
|---|---|---|
| 植え付け〜1年目 | 晴れが5日続いたら | 表土が乾いたら鉢底から流れるまで |
| 2年目以降の春秋 | 不要 | 表土が乾いて1〜2日たったら |
| 夏 | 10日以上雨がなければ | 毎朝。夕方に葉がしおれていたら追加 |
| 冬 | 不要 | 表土が乾いて3〜4日たったら暖かい日の午前中 |
鉢は表面が乾いていても中が湿っていることがあります。鉢を持ち上げて軽さで判断すると失敗が減ります。
肥料は控えめでよい
シマトネリコはもともと肥料がなくてもよく育つ木です。肥料が多いと枝が徒長(間延びしてひょろ長く伸びること)して剪定の手間が増えます。地植えなら年に1回、2月ごろに株元に緩効性の固形肥料をまく程度で十分です。鉢植えは土の養分が限られるので春と秋の2回与えます。
肥料の種類は油かすや骨粉を混ぜた有機質の固形肥料が扱いやすく、ゆっくり効くので失敗が少ないです。化成肥料を使うなら緩効性の粒状タイプを選び、液体肥料は効きが早すぎて枝が間延びしやすいので、葉色が極端に薄いときだけにします。
- 2月に寒肥を施す
- 株元から30センチ離れた位置に、油かすや緩効性の粒状肥料を一握りまいて土に軽く混ぜます。幹に触れる位置に置くと根を傷めます。
- 鉢植えは春と秋に追肥
- 追肥(育ちの途中で足す肥料)は4月と9月に、鉢の縁に沿って緩効性の粒状肥料を置きます。8号鉢なら小さじ2杯ほどが目安です。
- 夏は与えない
- 7月から8月の高温期に肥料を与えると根が傷みます。葉色が薄いと感じても秋まで待ちます。
葉の色で肥料の過不足を判断する
葉の色を見て肥料の量を調整します。健康な葉は濃い緑でつやがあります。全体が黄緑に薄くなり、新芽が小さいなら肥料不足です。逆に葉が異常に大きく、枝が細長く伸びて垂れるなら肥料が多すぎます。多すぎる場合は次の追肥を抜くだけで戻ります。
葉が落ちた枝の先を軽く削って緑色なら生きています。葉の見た目だけで肥料を足す判断をせず、まず水やりの間隔と日当たりを確かめてから、肥料の過不足を疑う順番にすると外れが減ります。
| 葉の見た目 | 考えられる状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 全体に薄い黄緑 | 肥料不足か日照不足 | 追肥を1回足す。日照も確かめる |
| 下葉だけ黄色く落ちる | 自然な葉の更新 | 何もしない |
| 葉が大きく枝が垂れる | 肥料過多 | 次の追肥を抜き、剪定で整える |
| 葉先だけ茶色く枯れる | 水切れか風による乾燥 | 水やりの間隔を短くし風よけをする |
夏の暑さと乾燥への手当て
暑さには強い木ですが、鉢植えの根は鉢が熱くなると傷みます。コンクリートの上に直接置くと鉢の中が40度を超えることがあり、根が弱って葉が落ちます。夏は鉢を台に乗せて地面から浮かせ、西日が当たるなら鉢だけ日陰になるよう工夫します。
地植えでも植え付け1年目の夏は水切れを起こします。葉が昼にしおれて夕方に戻る日が続くなら、株元に朝たっぷり与えます。2年目以降は根が深く入るので、猛暑でも雨が2週間なければ与える程度で足ります。
- 鉢を地面から浮かせる
- レンガや鉢台で5センチ以上浮かせます。地面の熱が直接伝わらなくなり、鉢底の通気も良くなります。
- 株元をマルチングする
- 地植えでも鉢でも、株元にバークチップやわらを敷くと土の乾きが遅くなり、地温の上がりすぎも防げます。
- 夕方の葉水を試す
- 猛暑日が続くときは夕方に葉に水をかけます。葉の温度を下げ、ハダニの予防にもなります。日中にかけると水滴で葉焼けします。
冬の管理で失敗しないために
関東の平野部なら地植えで冬を越せますが、マイナス3度を下回る日が続くと葉が落ちます。落葉しても春に芽吹くので慌てて切らないことが大切です。鉢植えは軒下に移すか、寒風が当たらない南側の壁際に寄せます。冬の水やりは控えめにし、乾いてから3日ほど待って与えます。
鉢植えを室内に取り込む方法もありますが、暖房の効いた部屋は乾燥が強く、ハダニが増えます。取り込むなら暖房の風が直接当たらない明るい窓辺に置き、週に1回は葉に霧吹きをします。
- 寒風を避ける
- 北風が当たる場所にある鉢は12月までに南側へ移します。地植えなら株の北側に寒冷紗を立てるだけでも葉の傷みが減ります。
- 落葉しても切らない
- 冬に葉が落ちて枝だけになっても、枝の先を少し削って緑色なら生きています。4月まで待ってから枯れた部分だけ切ります。
シマトネリコの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
シマトネリコの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシマトネリコの育て方にまとめています。
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