挿し木か種まきかを選ぶ
シマトネリコは挿し木でも種でも増やせます。剪定枝を使う挿し木は親と同じ性質の株ができ、1年で50センチほどに育ちます。種まきは秋に採れる種を春にまく方法で、数を多く得られますが、庭にこぼれ種が落ちて勝手に生えることもあるので、増やしすぎには注意します。
どの方法でも、株が大きくなるまで2年から3年かかります。庭に植えるならその間は鉢で育て、高さ1メートルを超えて幹が鉛筆より太くなったころに植え付けると、風で倒れず活着も早いです。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 剪定枝を無駄にせず数本増やす | 挿し木 | 6〜7月 |
| たくさんの苗を作る | 種まき | 3〜4月 |
| 株立ちを増やす | 株分け(ひこばえ) | 3〜4月 |
挿し木は活着率が6〜8割と高めです。数本多めに挿しておくと安心です。
挿し木の手順
6月から7月の梅雨の時期に、その年に伸びた枝を使います。枝が硬くなりすぎない、緑色から茶色に変わりかけたころが最も付きやすい時期です。挿し穂は10センチから15センチに切り、下の葉を落として上の葉を数枚残します。葉が大きければ半分に切って蒸散を減らします。
挿し木の土は肥料分のないものを使います。肥料が入った培養土は切り口が腐りやすく、発根率が下がります。挿す本数が多いときは深めの育苗箱に5センチ間隔で並べて挿すと管理が楽です。
- 挿し穂を作る
- 今年伸びた枝の先端から15センチほどを切り、下半分の葉を落とします。切り口はよく切れるナイフで斜めに切り直し、1時間ほど水に浸けます。
- 土に挿す
- 赤玉土小粒か挿し木用の土を鉢に入れ、割りばしで穴を開けてから挿します。3分の1から半分の深さまで挿し、周りの土を指で押さえます。
- 明るい日陰で管理する
- 直射日光の当たらない明るい場所に置き、土を乾かさないようにします。1か月ほどで新芽が動き始めたら発根の合図です。
- 翌春に植え替える
- 発根しても秋までは動かさず、翌年の4月に鉢上げします。根を傷めないように土ごと持ち上げて一回り大きな鉢に植えます。
種から育てる
花が咲いた年の10月から11月に、羽のついた薄い種が房になって実ります。茶色く乾いたら採り、冷蔵庫で保存して翌春3月から4月にまきます。発芽率は高く、2週間から1か月で芽が出ます。本葉が4枚から5枚になったら1本ずつポットに移します。
実生(種から育てた株)は親と同じ姿になるとは限りませんが、シマトネリコは個体差が小さく、ほぼ同じように育ちます。1年目で30センチ、2年目で1メートルほどになるので、庭に植えるのは2年目の春以降が扱いやすいです。
種は乾燥に弱く、常温で夏を越すと発芽率が落ちます。採ったらできるだけ早く冷蔵庫に入れ、遅くとも翌年の春までにまき切ります。
- 種を採る
- 房が茶色く乾いて種が落ち始めたころに枝ごと切って採ります。紙袋に入れて数日乾かし、羽を付けたまま冷蔵庫で保存します。
- 春にまく
- 育苗箱に赤玉土小粒を入れ、種を重ならないようにまいて5ミリほど土をかけます。日なたに置き、乾かさないようにします。
- ポットに移す
- 本葉が4〜5枚になったら3号ポットに1本ずつ移します。根が細いので、土ごとすくって傷めないようにします。
ひこばえを使った株分け
株元から出るひこばえ(地際から出る細い枝)に根が付いていれば、切り離して独立した株にできます。3月から4月の芽吹き前に、株元を掘ってひこばえの根を確かめ、根が付いているものを切り取ります。根がなければ挿し木と同じ扱いで挿します。
株分けした株は最初の夏に水切れしやすいので、鉢で育てて秋まで待ちます。翌春に葉がそろって伸び始めたら、庭や大鉢に植え付けます。
- 株元を掘る
- ひこばえの周りの土を10センチほど掘り、根が出ているかを見ます。白い根が数本あれば株分けできます。
- 切り離して植える
- 根を付けたままのこぎりかはさみで親株から切り離し、鉢に植えて日陰で2週間ほど養生します。
挿し木が失敗するときの原因
挿し木が枯れる原因は、時期が遅くて枝が硬すぎたこと、土が乾いたこと、直射日光に当てたことの3つがほとんどです。挿して2週間で葉が黒く落ちたら乾燥か日焼け、1か月たっても芽が動かず枝が茶色くなったら時期の問題です。秋の挿し木は冬を越せないことが多いので、翌年の6月にやり直します。
| 症状 | 原因 | 次に直すこと |
|---|---|---|
| 2週間で葉が黒く落ちる | 乾燥か直射日光 | 日陰に置き、鉢ごと透明な袋で覆う |
| 1か月で枝が茶色くなる | 枝が硬い、時期が遅い | 6月の柔らかい枝でやり直す |
| 根が出たのに冬に枯れる | 秋の鉢上げで根を傷めた | 翌春まで動かさない |
| 茎の根元が腐る | 土が過湿 | 水はけの良い土に替え、水を減らす |
シマトネリコの挿し木・接ぎ木に使うもの
木を増やす方法は挿し木と接ぎ木で、要るものが違います。まず自分の木がどちらで増えるかを確かめます。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木 ルートン」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプ。
木は草花より根が出にくく、種類によっては差がはっきり出ます。
- 接ぎ木用ナイフ探す言葉「接ぎ木ナイフ 園芸」
- 規格の目安
- 片刃で、刃の平らなもの。よく研げるもの。
接ぎ木は切り口の面が合うかどうかがすべてです。普通のカッターでは平らな面を作れません。
- 接ぎ木テープ探す言葉「接ぎ木テープ 園芸」
- 規格の目安
- 伸びて自然に劣化するタイプ。幅 20〜30mm。
接いだところを密着させ、乾燥を防ぎます。外し忘れると幹に食い込むので、劣化するものが安全です。
- 挿し木で増える種類なら、接ぎ木の道具は要りません。
- 苗木を買うほうが早く実を付ける木も多く、増やすのは趣味の範囲と割り切る選択もあります。
シマトネリコの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシマトネリコの育て方にまとめています。
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