剪定の目的と時期を決める
シマトネリコの剪定は、高さを抑えることと、混み合った枝を抜いて風通しを作ることの2つが目的です。強い剪定は3月から4月の芽吹き前、軽い剪定は6月から10月までいつでもできます。真冬の強剪定は寒さで枝先が枯れ込むので避けます。
| 目的 | 時期 | 切り方 |
|---|---|---|
| 高さを下げる | 3〜4月 | 主幹を希望の高さで太い枝の分かれ目まで切り戻す |
| 混んだ枝を透かす | 5〜10月 | 内側に向く枝や交差する枝を付け根から切る |
| 形を整える | 6〜9月 | 飛び出した枝を外芽の上で切り詰める |
| ひこばえの整理 | 随時 | 地際から出た細い枝を根元で切る |
強く切っても必ず芽吹く丈夫な木です。迷ったら思い切って切っても枯れることはまずありません。
高さを下げる切り戻し
背が高くなりすぎた木は、芽吹き前の3月に主幹を切り戻します。株立ちなら幹ごとに高さを変えて切ると自然な姿になります。切る位置は必ず枝の分かれ目か葉の付け根の上で、途中で切ると切り口の周りから枝が扇状に噴き出して見苦しくなります。
株立ちの幹は、それぞれ高さを変えて切ると自然な姿になります。中央の幹を一番高く、外側の幹をやや低くすると、全体が三角形にまとまって安定して見えます。同じ高さでそろえると刈り込んだ生け垣のような硬い印象になります。
- 残す高さを決める
- 仕上がりの高さより30センチほど低い位置で切ります。切った後に新梢が伸びて、夏には目標の高さに戻るためです。
- 分かれ目で切る
- 太い幹は横に伸びる枝の分かれ目のすぐ上で切ります。のこぎりで下側に先に切り込みを入れてから上から切ると、皮がめくれません。
- 切り口を保護する
- 直径3センチ以上の切り口には癒合剤を塗ります。塗らなくても枯れませんが、雨で腐りが入ると幹の内部が空洞になることがあります。
透かし剪定で風通しを作る
枝が混むと内側の葉が落ちて外側だけ葉が付く姿になります。透かし剪定は、内向きの枝、交差する枝、平行して伸びる枝、下向きの枝を付け根から抜く作業です。全体の枝の2割から3割を目安に抜き、木漏れ日が地面に落ちる程度の密度にします。
透かした直後は寂しく見えますが、1か月もすれば新芽が出て落ち着きます。むしろ光が内側に届くようになるため、内側の枝からも葉が出て、全体に葉が付いた健康な姿に戻ります。
- 内向きの枝から抜く
- 幹の中心に向かって伸びる枝を見つけたら、付け根で切ります。これだけで見た目がかなり軽くなります。
- 交差する枝は弱いほうを切る
- 2本が擦れ合う枝は、細いほうか位置の悪いほうを付け根から切ります。擦れた傷から病気が入ることがあります。
- 全体を離れて見る
- 数本切るごとに3メートル離れて姿を確かめます。一度に切りすぎると戻せないので、少しずつ進めます。
株立ちの幹の本数を整える
シマトネリコは株立ちで売られていることが多く、3本から5本の幹が理想です。放置すると根元からひこばえ(地際から出る細い枝)が次々に出て幹が増え、藪のようになります。幹は太さの違うものを組み合わせて残すと、動きのある姿になります。
- 残す幹を選ぶ
- 太い幹を2本から3本、細めの幹を1本から2本残します。外側に向かって開いている幹を優先し、内側で交差する幹は根元から切ります。
- ひこばえは早めに取る
- 地際から出る細い枝は見つけ次第、根元で手で折るか、はさみで切ります。太くなってから切ると株元が傷だらけになります。
剪定後に枝が枯れ込むときの原因
剪定した枝の先が茶色く枯れるのは、切る位置が悪かったか、時期が寒すぎたかのどちらかです。芽のない位置で切ると、そこから下の芽まで枯れ込みます。冬に切った切り口は乾いてひび割れ、春まで動かないこともあります。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 切り口から10センチほど枯れる | 芽のない途中で切った | 枯れた部分を健全な芽の上で切り直す |
| 切り口の周りから細枝が噴き出す | 太い幹を途中で切った | 細枝を2〜3本残して他を付け根で切る |
| 切った幹全体が枯れる | 真冬の強剪定 | 春の芽吹きを待ち、動かなければ根元で切る |
| 葉が全部落ちる | 一度に半分以上切った | 水を控えめにして新芽を待つ |
剪定枝の片付けと道具の手入れ
シマトネリコは切った枝の量が多く、葉が細かくて散らばります。剪定前にブルーシートを敷き、切った枝はその場で30センチほどに刻んで袋に入れると片付けが楽です。はさみは使うたびに樹液を拭き取り、太い枝を切る前後で刃を消毒すると病気の持ち込みを防げます。
- シートを敷く
- 株の周りにシートを敷いてから切り始めます。細かい葉が芝生や砂利に混ざると、後で拾い集めるのに時間がかかります。
- 刃を拭く
- 作業の合間に布で樹液を拭き取ります。樹液が固まると切れ味が落ちて枝を潰すように切ることになり、切り口が傷みます。
シマトネリコの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
シマトネリコの上手に育てるコツは作物ページに
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