追肥は二回、草丈と穂の出る前で分ける
追肥(育ちの途中で足す肥料)は草丈が五十センチになったころと、穂が出る直前の草丈一メートル半のころの二回です。一回目は一平方メートルにひと握り、二回目は同じ量を条間にまき、土と混ぜて株元へ寄せます。二回目が遅れると穂が小さくなります。
葉の色が濃く、下の葉まで緑が残っているなら肥料は足りています。下葉が黄色くなって枯れ上がるなら不足なので、一回目を早めます。逆に葉が濃すぎて茎が細長いなら、二回目を減らします。
| 時期 | 量 | 見て決める目安 |
|---|---|---|
| 草丈五十センチ(6月下旬〜7月上旬) | 一平方メートルにひと握り | 下葉が黄色ければ早める |
| 草丈一メートル半(7月下旬〜8月上旬) | 同じ量 | 葉が濃すぎるなら半分にする |
| 穂が出てから | 施さない | 遅い追肥は倒伏と登熟の遅れを招く |
水やりは発芽までと開花期だけ
モロコシは乾きにとくに強い穀物で、葉が巻いて水を節約する仕組みを持っています。露地では発芽までと、穂が出て花が咲く八月の二回以外は水やりが要りません。開花期に乾きすぎると実の入りが悪くなるので、二週間雨が降らなければ朝に条間へたっぷり流します。
昼間に葉が巻くのは普通の姿で、夕方に開けば水は足りています。夕方も巻いたままの日が三日続いたら与えます。プランターや鉢で育てる場合は土の量が少ないので、表面が乾いたら鉢底から流れ出るまで与えます。
- 夕方の葉を見る
- 昼に巻いた葉が夕方に開いていれば水は要りません。夕方も巻いたままなら翌朝に与えます。
- 開花期は乾かさない
- 穂が出て花粉が飛ぶ二週間は、土が白く乾いたら朝に条間へ流します。この時期の乾きは実が入らない原因になります。
- 株元にかけない
- 水は条間に流します。株元にかけると土がはねて、茎の付け根に病気が付きます。ジョウロなら口を低くして、静かに条間へ注ぎます。
土寄せは二回、根元をしっかり固める
モロコシは草丈が二メートルを超え、穂が実ると頭が重くなります。追肥のたびに条間の土を株元へ寄せる土寄せ(株元に土を盛ること)をして、根元を十センチほど埋めておくと、茎の下から出る支え根が土をつかんで倒れにくくなります。
一回目は草丈五十センチのころ、二回目は穂が出る前です。二回目は株元がしっかり盛り上がるように、条間の土を多めに寄せます。
- 一回目は追肥と一緒に
- 草丈五十センチで追肥を施したら、条間を浅く耕して株元へ土を寄せます。下の葉の付け根が隠れる程度です。
- 二回目は穂が出る前に
- 穂が出る前に、もう一度土を寄せて根元を十センチほど埋めます。地際から出た支え根が土に入るようにします。
- 揺すって確かめる
- 土寄せのあと株元を手で揺すり、根が動かなければ十分です。動くなら土を足して踏み固めます。
土寄せをしていない株は台風で必ず倒れます。穂が出てからでは根が浅いまま固定されるので、二回目は八月上旬までに済ませます。
わき芽と分げつは基本残す
モロコシは株元から分げつ(株元から茎が枝分かれすること)が出ます。トウモロコシと違って分げつにも穂が付くので、無理に取る必要はありません。ただし分げつが多すぎると主茎の穂が小さくなるので、三本以上出たら二本を残して他を地際から切ります。
主茎の穂を大きくしたいなら分げつを全部取り、収穫量を増やしたいなら残します。分げつの穂は主茎より二週間ほど遅れて実るので、収穫が二回に分かれます。
- 三本目からは切る
- 分げつが三本以上出たら、細いものを地際からはさみで切ります。主茎を含めて三本までが目安です。
- 穂の大きさで決める
- 大きな穂が欲しいなら分げつを全部切り、量が欲しいなら残します。切るなら草丈五十センチまでに済ませます。
穂が出たら鳥よけを準備する
八月中旬から九月に穂が出て、実が白く膨らむとスズメとカラスが集まります。穂の実が抜けて軸だけになるので、穂が出たら防鳥ネットを張ります。草丈が高いので、穂の部分だけを袋やネットで包む方法が現実的です。
台所の水切りネットや玉ねぎの袋を穂にかぶせて根元を結ぶだけでも効きます。株数が多いなら、畝全体を支柱とネットで覆います。
- 穂が出たら袋をかぶせる
- 実が膨らみ始める前に、目の粗い袋を穂にかぶせて茎に結びます。花粉が飛ぶ二週間は避け、受粉が終わってからかぶせます。
- 畝全体ならネット
- 株数が多いなら、穂より三十センチ高い支柱を立ててネットを渡します。裾を地面まで下ろして石で押さえます。
倒れたときの手当てと戻し方
台風でモロコシが倒れることは珍しくありません。茎が折れていなければ、三日以内に起こして支柱で支えれば穂は実ります。折れた茎は元に戻らないので、実が七割色づいていれば刈って干し、青ければ抜きます。
- 折れているか確かめる
- 根元を見て、茎が曲がっているだけなら起こせます。白い断面が見える折れ方なら、その株はあきらめます。
- 数株ずつ束ねて支柱に
- 隣り合う三株から四株を紐でゆるく束ね、支柱に結びます。無理に垂直にせず、穂が地面から離れれば十分です。
- 根元に土を足す
- 起こした株は根が浮いているので、株元に土を寄せて踏み固めます。水をやって土を落ち着かせます。
- 次回は土寄せと株間を見直す
- 倒れた原因は土寄せ不足か肥料の入れすぎです。翌年は土寄せを二回、追肥を減らして株間を二十五センチにします。
モロコシの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
モロコシの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモロコシの育て方にまとめています。
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