まき時は五月中旬から六月、早まきは腐る
モロコシは熱帯原産で、発芽には地温十五度以上、できれば二十度が要ります。関東の露地なら五月中旬から六月いっぱいがまき時で、四月にまくと低温で種が腐ります。生育日数は百十日から百三十日、九月下旬から十月に穂が実ります。
遅まきの限度は六月末です。七月にまくと穂が出るのが九月末になり、実が固まる前に霜に当たります。寒冷地は五月下旬から六月上旬、暖地は五月上旬からまけます。
| 時期 | 収穫 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 5月上旬 | 9月中旬 | 暖地向き。関東では地温を確かめる |
| 5月中旬〜6月上旬 | 9月下旬〜10月上旬 | いちばん失敗が少ない |
| 6月中旬〜下旬 | 10月中旬〜下旬 | 梅雨で発芽は揃うが穂は小さめ |
点まきで一か所三粒、株間は二十センチ
モロコシの種は五ミリほどで扱いやすく、点まき(一か所に数粒ずつまくこと)が向きます。株間二十センチから二十五センチ、条間(溝と溝の間)は六十センチから七十センチ取り、一か所に三粒ずつまきます。草丈が二メートルから三メートルになるので、狭くまくと日が当たらず穂が小さくなります。
深さは二センチから三センチ、覆土(かぶせる土)は二センチほどにします。浅いと乾いて発芽せず、深すぎると芽が出てきません。まいたあとは手のひらで押さえて種と土を密着させます。
- まき穴を作る
- 株間二十センチから二十五センチで、指の第一関節ほどの深さのくぼみを作ります。条間は六十センチから七十センチです。
- 三粒ずつ置く
- 一つの穴に三粒を離して置きます。くっつけて置くと間引きのときに残す株の根を傷めます。
- 二センチ覆土して押さえる
- 周りの土を寄せて二センチほどかぶせ、手のひらで押さえます。まいたあと、たっぷり水を与えます。
- 鳥よけの不織布
- スズメやハトが種を掘り出すので、発芽まで不織布をべた掛けします。乾き防止も兼ねます。
ポットで苗を作ってから植えることもできます。本葉三枚で植え付けますが、根が傷むのを嫌うので、直まきのほうが育ちは揃います。
畑は深く耕して元肥を入れる
モロコシは根が深く張り、背が高くなるぶん肥料も要ります。まく二週間前に一平方メートルあたり苦土石灰を百グラムまいて三十センチほど耕し、一週間前に完熟堆肥を二キロ、化成肥料をひと握りほど混ぜ込みます。元肥(前もって入れる肥料)はトウモロコシと同じくらいで足ります。
乾燥には強いですが、水はけの悪い畑では根が傷みます。低い場所なら高さ十五センチの畝を立てます。連作を嫌わないので、同じ場所で作り続けても大きな問題は出ません。
- 二週間前に石灰と深耕
- 苦土石灰を一平方メートルに百グラムまき、三十センチの深さまで耕します。根が深く入るので、固い層を砕いておきます。
- 一週間前に堆肥と元肥
- 堆肥二キロと化成肥料ひと握りを混ぜ、幅七十センチの畝を立てます。水はけの悪い畑は高さ十五センチにします。
本葉四枚で一本に間引く
地温が二十度なら五日から七日で発芽します。本葉が二枚になったら二本に、四枚から五枚になったら一本に間引き(込みすぎた株を抜くこと)ます。一本立ちにするのは、モロコシが一株から太い茎を一本伸ばして大きな穂を付ける作物だからです。二本残すと両方の穂が小さくなります。
残す株は茎が太く、葉の色が濃いものを選びます。抜くときは残す株の根元を押さえて、抜く株をはさみで地際から切ります。引き抜くと隣の根が浮きます。
- 本葉二枚で二本に
- 三本のうち一番細い株をはさみで地際から切ります。残す株の根元を指で押さえてから切ります。
- 本葉四枚で一本に
- 茎が太くまっすぐな株を残し、もう一本を切ります。判断に迷うなら、葉の色が濃いほうを残します。
- 欠けた穴に追いまき
- 一本も発芽しなかった穴には、一回目の間引きのときに三粒追いまきします。二週間遅れでも収穫に間に合います。
種まきでつまずいたときの原因と立て直し
芽が出ない、出ても揃わない、芽が食われる。モロコシは地温さえ足りていれば発芽率が高いので、出ないときは低温か水か鳥のどれかです。六月末までならまき直しが間に合います。
- 十日たっても芽が出ない
- 地温不足か種の腐りです。穴を掘って種を見て、ふやけて柔らかければ腐っています。気温が上がってからまき直します。
- 穴ごとに発芽がばらばら
- 覆土の深さが揃っていません。出ていない穴を掘り、種が固ければ待ち、なければ追いまきします。
- 芽が引き抜かれている
- ハトやスズメが芽ごと引き抜いて種を食べています。不織布をべた掛けし、本葉二枚まで置きます。
- 芽が根元から切られる
- ネキリムシです。切られた株の周りの土を三センチ掘って幼虫を探し、取り除いてから追いまきします。
種まきの手順
モロコシは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
モロコシの種まきでよくある質問
モロコシの種はいつまく?
モロコシは熱帯原産で、発芽には地温十五度以上、できれば二十度が要ります。関東…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
モロコシの種はどうやってまく?
点まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
モロコシの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
モロコシの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
モロコシは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
モロコシの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
モロコシの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
モロコシの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモロコシの育て方にまとめています。
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