症状から原因を見分ける
モロコシは病気で全滅することはまずなく、困るのは虫と鳥と倒伏です。それぞれ対処が違うので、まず株の姿を見て何が起きているかを切り分けます。
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉の裏や穂に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流すか、野菜用の殺虫剤 |
| 茎に穴が開き、おがくずのような粉 | アワノメイガの幼虫 | 穴の下で茎を切って幼虫を出す |
| 穂の実が抜けて軸だけ残る | スズメやカラス | 袋かネットをかぶせる |
| 株が根元から倒れる | 土寄せ不足か肥料過多 | 束ねて支柱で支え、翌年は土寄せを増やす |
| 葉に赤茶色の細長い斑点 | 葉の病気 | 下葉を取り除く。広がらなければ放置 |
| 穂が黒い粉のかたまりになる | 黒穂病 | 袋をかぶせて穂を切り、畑の外へ捨てる |
アブラムシは穂が出たころに集まる
モロコシにはアブラムシがよく付きます。葉の裏に付く程度なら影響は小さいですが、穂に群がると実の入りが悪くなり、排せつ物で穂が黒くべたつきます。穂が出たら週に一回、穂と葉の裏を見て、いれば早めに落とします。
少ないうちならホースの水で流すか、指でつぶします。穂全体に広がったら野菜用の殺虫剤を使いますが、花粉が飛んでいる間は避けて、受粉が終わってから使います。
- 穂が出たら週一で見る
- 穂の付け根と葉の裏を見ます。緑や黒の小さな虫が数匹なら、指でつぶすか水で流します。
- 群れになったら薬
- 穂全体に広がったら、野菜用の殺虫剤を使います。使用回数と収穫前日数を表示で確かめます。
- 天敵を残す
- テントウムシやヒラタアブの幼虫がいれば、薬は使わずに任せます。一週間で数が減ることが多いです。
茎に入る蛾の幼虫は穴で見つける
アワノメイガの幼虫は茎の中に入って食い進み、茎が折れたり穂が枯れたりします。茎に小さな穴が開き、そこからおがくずのような粉が出ていたら中に幼虫がいます。穴の少し下で茎を切り開くと見つかるので、取り除きます。
穂が出る直前の七月下旬から八月が侵入の時期です。この時期に茎を見回り、粉を見つけたらすぐ対処します。予防には穂が出る前に野菜用の殺虫剤を茎の付け根に使いますが、家庭菜園なら見つけ次第取り除くだけで足ります。
- 七月下旬から茎を見る
- 週に一回、茎の付け根から穂の下までを見て、穴と粉を探します。粉は茶色く湿った塊です。
- 穴の下で切り開く
- 穴の五センチ下からカッターで縦に浅く切り、中の幼虫を取り出します。切った茎はテープで巻けば枯れません。
- 折れた茎は早めに刈る
- 食われて折れた株は実が入らないので、地際で切って畑の外へ出します。中に幼虫が残っていると翌年に出ます。
鳥害は実が膨らんでから収穫まで
スズメとカラスはモロコシの実が白く膨らむ八月末から、収穫まで毎日来ます。実が固まっても食べるので、穂が出て受粉が終わったらすぐ袋かネットをかぶせます。株数が少ないなら穂ごとに袋、多いなら畝全体をネットで覆います。
カラスは穂を丸ごと折って持ち去ることがあり、袋だけでは防げないことがあります。カラスが来る畑では、目合い二センチ以下のネットで畝全体を覆います。
- 受粉が終わったら袋
- 花粉が飛び終わる八月末に、目の粗い袋を穂にかぶせて茎に結びます。袋は雨で乾くものを選びます。
- カラスが来るならネット
- 穂より三十センチ高い支柱を立て、目合い二センチ以下のネットを渡します。裾を地面まで下ろして石で押さえます。
- 食われた穂を見たら
- 実が抜けた穂を見つけたら、その日のうちに袋やネットの隙間を探して直します。一度味を覚えると毎日来ます。
袋は花粉が飛んでいる間にかぶせると受粉が悪くなります。穂の先の花が茶色くなってからかぶせます。
倒伏は土寄せと肥料でほぼ決まる
モロコシが倒れる原因は、土寄せ(株元に土を盛ること)が足りず支え根が浮いていることと、肥料の入れすぎで茎が細長く伸びる徒長(茎がひょろ長く伸びること)の二つです。台風はきっかけにすぎず、二回の土寄せと控えめな追肥で、強風でも斜めになる程度で済みます。
| 原因 | 見分け方 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 土寄せ不足 | 株元を揺すると根が動く | 七月と八月上旬の二回土を寄せる |
| 肥料過多 | 葉が濃い緑で茎が細長い | 追肥を減らし、二回目は半分に |
| 株間が狭い | 茎が細く下葉が枯れ上がる | 株間二十五センチで一本立ち |
| 強風 | 畑全体が同じ向きに倒れる | 三日以内に束ねて支柱で支える |
実が入らないときの切り分け
穂は出たのに実が膨らまない、穂が小さい、実が軽い。原因は開花期の天候、まき時の遅れ、肥料、虫の四つが多く、翌年のまき時と管理を変えることで防げます。
- 穂は出たのに実がない
- 開花期に長雨か強い乾きが続くと受粉が悪くなります。翌年はまき時を二週間ずらし、開花期は乾かさないようにします。
- 穂が小さい
- 遅まきか二回目の追肥の遅れです。翌年は六月中にまき、穂が出る前に追肥を済ませます。
- 実が軽く白いまま
- 収穫が早すぎたか、アブラムシで養分を吸われています。実が固まるまで待ち、穂の虫は早めに落とします。
- 穂が途中で枯れた
- 茎の中に蛾の幼虫がいます。穂の下の茎に穴がないか見て、見つけたら取り除きます。翌年は七月から茎を見回ります。
モロコシの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモロコシの育て方にまとめています。
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