刈りどきは音で決める
完熟の大豆は、葉がすべて落ちて莢が茶色く乾いたころが収穫です。日付で決めるより、莢を振って中で豆がからからと鳴るかどうかで判断するほうが確実です。
莢の色は下の枝から順に変わります。株の上のほうがまだ黄緑でも、全体の八割が茶色になっていれば刈って構いません。残りは干している間に追いついてきます。
| 状態 | 判断 | やること |
|---|---|---|
| 葉が緑で莢も緑 | 枝豆どり | 食べるならこの時期。豆にはしない |
| 葉が黄色、莢は黄緑 | まだ早い | そのまま二週間置く |
| 葉が落ち莢が茶色 | 刈りどき | 振って音がすれば晴れの日に刈る |
| 莢が縦に割れ始めた | 急ぐ | その日に刈る。落ちた豆は拾って別に乾かす |
晴れの日の午後に刈る
刈り取りは晴れが二日続いた日の午後が最適です。株も莢も乾いているほうが、そのあとの乾燥が早く進みます。雨のあとに刈ると株の中に水分が残り、束ねた内側からかびます。
刈るときは根元をはさみか鎌で切ります。抜くと土が根に付いてきて重く、乾燥の場所も汚れます。莢がはじけやすい時期なので、動かすたびに豆が落ちる前提で、下にシートを敷いておくと拾えます。
- シートを敷く
- 株の下にブルーシートを広げてから刈ります。刈るときの振動で落ちた豆をそのまま回収できます。
- 地際で切る
- 鎌かはさみで地際を切ります。根は畑に残しておくと、根粒の窒素が土に残って次の作物に効きます。
- 数株ずつ束ねる
- 五株ほどをひもで根元側で束ねます。太く束ねると内側が乾かず、かびの原因になります。
- 雨の予報を先に見る
- 刈ったあとに干す場所が屋外なら、三日先までの天気を確かめてから刈ります。濡らすと色が落ちて味も落ちます。
莢がはじけ始めた株は、朝の湿っているうちに刈ると豆が飛びにくくなります。乾燥は刈ったあとに進めれば間に合います。
枝豆として途中で穫る場合
同じ株から枝豆も豆も両方穫りたくなりますが、枝豆として穫ってしまった枝からは豆は採れません。株ごと役割を分けて、何株かを枝豆用に決めておくのが現実的です。
枝豆どりの目安は、莢がふくらんで指で押すと豆の形がはっきり分かるころです。この時期を過ぎると急に固くなるので、二三日の差で味が変わります。
枝豆どりをした株は、そこから新しい莢が付くことはほとんどありません。豆として穫りたい株は、莢がふくらんでも手を出さずに置いておきます。
- 株を決めておく
- 植えた時点で枝豆用の株に目印を付けます。あとから迷って穫ると豆用の収穫量が読めなくなります。
- 莢を押して確かめる
- 莢を指で押して豆の形がふくらんで感じられたら食べごろです。押しても手ごたえが薄ければあと数日待ちます。
刈ったあとの畑の片づけ
刈り取ったあとの根は掘り返さず、そのまま残します。根粒菌が作った窒素が土に残るため、大豆のあとの畑は葉物がよく育ちます。茎や葉は病気の菌が残ることがあるので畑の外へ出します。
落ちた豆をそのままにすると、翌年に芽が出て雑草のようになります。目に付くものは拾い集めておくと、翌年の畝立てが楽になります。
大豆のあとの畑は窒素が残っているので、秋まきの葉物や翌春のトウモロコシがよく育ちます。逆に豆類を続けて植えると病気が出やすくなります。
- 根は残す
- 刈った切り株はそのまま土に残します。冬の間に分解され、翌年の作物の肥料になります。
- 落ち豆を拾う
- シートの上と畝の上に残った豆を集めます。乾き方が違うので、株から取った豆とは分けて乾かします。
収穫量の目安を知る
家庭菜園で一株から穫れる乾いた豆は、うまく育った年で四十グラムから七十グラムほどです。二十株植えれば一キロ前後で、味噌を仕込むにはやや足りず、煮豆や豆ご飯なら十分な量になります。
穫れた量が思ったより少なくても落胆する必要はありません。自分で育てた豆は乾かし方まで分かるので、味噌や豆ご飯にしたときの満足感が違います。
味噌を仕込みたいなら、一年分でおよそ二キロから三キロの大豆が要ります。三畝から四畝を確保できれば手が届く量なので、初めての年は煮豆用と割り切って量を欲張らないほうが続きます。
| 大きさ | 株数の目安 | 穫れる乾豆 |
|---|---|---|
| プランター2つ | 4株 | 150グラム前後 |
| 1畝(3メートル) | 10株 | 400〜700グラム |
| 3畝 | 30株 | 1.2〜2キロ。味噌を仕込める量 |
収穫でつまずいたときの切り分け
刈ってみたら豆が少ない、割れている、色が悪いといった結果は、原因が育てている途中にあります。次の年に生かすために、症状から振り返ってください。
- 莢が空だった
- 花の時期の乾きかカメムシです。莢に刺し跡があればカメムシ、跡がなければ水切れと考えます。
- 豆が小さい
- 遅まきで株が育ちきらなかった年に多い症状です。翌年は六月中にまき直し、株間を三十センチ取って一株を大きく育てます。
- 豆に黒い斑点
- カメムシの吸った跡です。食べても害はありませんが見た目が落ちるので、選別ではじきます。
- 収穫時に豆が飛ぶ
- 刈るのが遅すぎました。翌年は莢が茶色くなった時点で見回りを増やし、割れる前に刈ります。
大豆の収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
大豆の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は大豆の育て方にまとめています。
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