植え替えが必要かを確かめる
ストレリチアは太い根が鉢の中でぎっしり張り、根詰まりすると鉢を割ったり株を持ち上げたりします。根詰まりのサインが出てから二〜三年に一度植え替えれば十分です。まず下の項目に当てはまるか確かめてから植え替えを決めます。
- 鉢底の穴を見る
- 鉢を傾けて底の穴から太い根が出ていれば根詰まりです。プラスチック鉢が膨らんで変形しているのも同じサインです。
- 株が持ち上がっていないか見る
- 根が増えて株全体が鉢の縁より上に持ち上がり、土の表面に太い根が見えているなら植え替えどきです。
- 水の浸み込み方を見る
- 水を与えたときに表面にたまってなかなか浸み込まない、または鉢の縁に沿ってすぐ流れ出るなら、根が土の隙間を埋めています。
- 前回からの年数を数える
- 三年以上植え替えていなければ、症状がなくても土の粒が崩れて水はけが落ちています。同じ鉢に新しい土で植え替えます。
根詰まり気味のほうが花芽はつきやすいです。花を目的にするなら、鉢を割りそうになるまで我慢するのも一つの方法です。
時期と鉢の選び方
植え替えの適期は気温が二十度を超える五月から九月です。真夏でも構いませんが、作業後は一週間ほど半日陰に置きます。十月以降は根の回復が遅く、冬に根腐れしやすいので翌春まで待ちます。
鉢の素材は、背が高く倒れやすいので重い陶器か素焼きが安定します。軽いプラスチック鉢にするなら重い鉢カバーに入れます。根が鉢を割ることがあるので、薄い陶器は避けます。
| 今の鉢の大きさ | 次の鉢 | 土の量の目安 |
|---|---|---|
| 5号(直径15センチ) | 6〜7号へ | 2〜3リットル |
| 7号(直径21センチ) | 8〜9号へ | 4〜6リットル |
| 9〜10号(直径27〜30センチ) | 同じ鉢で株分けか根を整理 | 古い土を三分の一入れ替え |
| これ以上大きくしたくない | 株分けして二鉢に | それぞれ元の鉢と同じ大きさ |
一気に二回り以上大きくすると土が乾かず根腐れします。大きくしたくないなら株分けで株の数を分けます。
土の配合
水はけの良い土が向きます。市販の観葉植物用の土に赤玉土小粒かパーライトを三割混ぜると、太い根が呼吸しやすくなります。保水性の高い土では根腐れしやすいです。
室内で虫を出したくないなら、赤玉土小粒六、鹿沼土二、パーライト二のような無機質の土でも育ちます。肥料分がないので、植え替えの一か月後から緩効性肥料を少量置きます。
- 鉢底石を多めに敷く
- 鉢の高さの四分の一ほど鉢底石を入れて水はけを確保します。深い鉢ほど底に水がたまりやすいので、石を多めにします。
- 土を湿らせておく
- 乾いた土は水をはじいて根の間に入りません。使う前に軽く湿らせておくと、太い根の隙間まで土が入ります。
植え替えの手順
ストレリチアの根は太くて折れやすく、折れた部分から腐ることがあります。根鉢を大きく崩さず、周りの古い土を落とす程度にとどめると、植え替え後の傷みが少なくなります。作業は鉢と土と道具を全部そろえてから始めます。
根を触って、白く硬ければ健全、黒くぶよぶよなら腐っています。根鉢の外側だけ確かめれば十分で、中心まで崩して調べる必要はありません。
- 鉢から抜く
- 前日に水やりを控えて土を乾かしておくと抜きやすいです。鉢の縁を叩いて緩め、株元を持って引き抜きます。抜けないときはプラスチック鉢なら切り開き、陶器なら割ることもあります。
- 根鉢を軽く崩す
- 根鉢の肩と底の古い土を手で軽く落とし、黒く腐った根や空洞になった根だけを切ります。白く硬い根は折らないよう、無理に広げません。
- 高さを合わせて植える
- 新しい鉢に土を入れ、根元が鉢の縁から三センチ下になるよう高さを調整します。隙間に土を入れ、割り箸で突いて太い根の間まで落とします。
- 水は一週間後から
- 切った根の切り口が乾くまで水を与えず、半日陰に置きます。一週間後に鉢底から流れるまで与え、沈んだ分の土を足します。
根を切らなかった場合は、植えた直後にたっぷり水を与えて構いません。切り口があるときだけ乾かしてから与えます。
植え替え後に葉が傷んだときの手当て
植え替え後に下の古い葉が黄色くなるのは、根が新しい土に慣れる間の反応で心配いりません。新しい葉まで傷む、株元が柔らかくなるなら根の傷みが大きいか水が多すぎます。
植え替え後は以前と同じ場所に戻すと環境変化が一つ減って落ち着きます。植え替えと同時に置き場所も変えると、どちらが原因で弱ったのか分からなくなります。
- 一週間は半日陰に置く
- 植え替え直後は根が水を吸えないため、強い光で葉から水分が抜けると葉が巻きます。一週間は半日陰に置き、その後は日なたに戻します。
- 肥料を与えない
- 傷んだ根に肥料が触れると肥料焼けを起こします。新しい葉が動き出すまで肥料は与えず、動き出してから緩効性肥料を少量置きます。
- 水は乾いてから
- 根が減った分、土は乾きにくくなっています。以前と同じ間隔で与えると根腐れするので、指で確かめてしっかり乾いてから与えます。
ストレリチアの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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