花が咲かないときは三つの条件を確かめる
スイートピーが咲くには、冬の低温に当たること、摘心でわき芽を出すこと、春に十分な日照があること、の三つが要ります。どれか一つ欠けると、つるは伸びても花が付かなかったり、数輪で終わったりします。自分の株がどこで止まっているかを表で確かめてください。
| 状態 | 足りない条件 | 対処 |
|---|---|---|
| つるは伸びるが花芽が付かない | 冬の低温不足(室内で越冬した) | 今年は難しい。来年は屋外で冬越し |
| 一本のつるに数輪で終わる | 摘心をしなかった | 上端を摘んでわき芽を出す。来年は本葉四〜五枚で摘心 |
| つぼみは付くが開かず落ちる | 水切れ・日照不足 | 朝の水やりと日当たりを確かめる |
| 花は咲くが小さく色が薄い | 肥料不足・密植 | 液体肥料を二週間に一回、株間を空ける |
| 葉ばかり茂る | 窒素過多 | 肥料を止め、リン酸の多い肥料に |
冬の寒さが花芽を作る
スイートピーは冬の低温に一定期間当たることで花芽ができます。寒さから守ろうとして室内で冬越しさせると、春につるばかり伸びて花が咲きません。関東平野部なら屋外に置いたままで十分で、強い霜の夜だけ不織布をかける程度にとどめます。
小苗は氷点下五度程度まで耐えます。葉が霜で少し傷んでも、春には新しいつるが出てくるので心配は要りません。むしろ大きく育ちすぎた株のほうが寒さで傷みます。
- 屋外の日向で冬越し
- 本葉四〜六枚の小苗を日当たりの良い屋外に置きます。プランターも軒下ではなく、日の当たる場所に出したままにします。
- 強い霜の夜だけ覆う
- 氷点下三度以下の予報が出た夜だけ不織布をかけ、朝には外します。かけっぱなしにすると徒長します。
- 冬は水も肥料も控える
- 冬の間は乾かし気味に管理し、肥料は与えません。小さく固い苗で春を迎えるのが目標です。
摘心でわき芽を増やす
本葉が四〜五枚のときに先端を摘む摘心(先端の芽を摘んで枝数を増やすこと)で、わき芽が二〜三本伸びて花数が二〜三倍になります。秋に忘れた場合は、二月下旬から三月上旬、つるが動き出す前に摘めばまだ間に合います。
摘心した後は、一週間ほどでわき芽が動き出します。動かないなら寒さで止まっているだけなので、三月に入るのを待ちます。わき芽が伸び始めたら、それぞれを左右に振り分けてネットに絡めます。
- 本葉四〜五枚で先端を摘む
- 一番上の節を指で摘み取ります。残した葉の付け根からわき芽が出てきます。十一月までに済ませるのが理想です。
- 忘れたら三月上旬までに
- 秋に摘めなかった株は、三月上旬までにつるの先端を摘みます。それ以降は開花が遅れるので、摘まずにそのまま咲かせます。
- わき芽は二〜三本残す
- 四本以上出たら弱いものを取り、二〜三本に絞ります。多すぎると一本ずつが細くなり、花茎が短くなります。
春の日当たりと風通し
三月以降、つるが伸びて花が咲く時期には一日六時間以上の日照が要ります。日照が足りないとつぼみが落ち、花色も薄くなります。壁際やフェンスに密着させると風通しが悪くなり、うどんこ病が出て花が止まるので、壁から十センチ以上離して支柱を立てます。
つぼみが付いたら、葉の裏側とつるの先端を週に一回確かめます。うどんこ病の白い粉やアブラムシを早く見つけるほど、花期を守れます。
| 場面 | 日照 | 結果の目安 |
|---|---|---|
| 南向きで午前から午後まで日が当たる | 六時間以上 | 四月中旬から一か月半、次々咲く |
| 東向きで午前中だけ | 三〜四時間 | 花数は半分ほど、花期も短い |
| 北側や建物の陰 | 二時間以下 | つるは伸びるが花はほとんど付かない |
| 南向きだが壁に密着 | 六時間以上 | 風通しが悪くうどんこ病で早く終わる |
花を長く楽しむための収穫と種採り
スイートピーは咲いた花を切るほど次の花が上がります。切り花として毎朝切るのが、花期を延ばす最も確かな方法です。五月に入って気温が上がると花が小さくなり、六月には株が終わります。種を採るなら五月中旬以降の花を残してさやを付けさせます。
スイートピーの種は翌年も同じ花が咲きますが、近くに別の色があると混ざります。色を保ちたいなら、離れた場所の株から採ります。
- 朝に下の一〜二輪が開いたら切る
- 一茎に三〜四輪のうち、下の一〜二輪が開いたころに朝切って水に浸けます。全部開いてから切ると持ちが悪くなります。
- 花瓶では葉を減らす
- 水に浸かる葉は取り、水を毎日替えます。香りが強いので、寝室より居間や玄関に向きます。
- 種はさやが茶色くなってから
- 残したさやが茶色く乾いてはじけそうになったら摘み、室内で一週間乾かして種を取り出します。紙袋で冷暗所に保管します。
- 種は食べない
- スイートピーの種と豆は有毒で、食用のエンドウとは別物です。採った種は食材と離して保管します。
スイートピーの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
スイートピーの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイートピーの育て方にまとめています。
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