固い種は一晩水に浸けるか傷を付ける
スイートピーの種は皮が固く、そのままでは水を吸わずに発芽がそろいません。まく前の晩に水に浸けてふくらませるか、爪切りやヤスリで皮に小さな傷を付けてからまきます。黒くて特に固い種ほど傷付けの効果があり、白っぽい種は浸けるだけで十分です。
- 一晩水に浸ける
- まく前日の夜にぬるま湯に浸け、翌朝ふくらんだ種だけをまきます。ふくらまない種は皮に傷を付けてもう半日浸けます。
- 傷付けは芽の反対側
- 種の丸い側面にヤスリで小さく擦り傷を付けます。へその黒い部分は芽と根が出る場所なので、そこは避けます。
- ポットに二〜三粒を一センチの深さ
- 三号ポットに二〜三粒を置き、一センチほど土をかけます。移植を嫌うので、直まきかポットまきで根を動かさないようにします。
- 本葉二枚で一本に間引く
- 本葉が二枚になったら、勢いの良い一本を残してはさみで地際を切ります。抜くと残す苗の根が傷みます。
発芽から冬越しまでの苗の管理
発芽適温は十五〜二十度で、十月なら一週間から十日で芽が出ます。本葉が出たら日当たりの良い屋外に置き、寒さに当てながら締まった苗にします。暖かい室内で育てると徒長(光が足りず茎だけ細長く伸びること)して寒さに弱くなります。
本葉が四〜五枚になったら先端を摘む摘心(先端の芽を摘んで枝数を増やすこと)をします。これでわき芽が二〜三本伸び、春の花数が倍になります。摘まないと一本の弱いつるが伸びるだけで、花が少ない株になります。
苗の良し悪しは、茎を指で触って確かめます。固く締まって太いなら順調、柔らかく細長いなら光不足です。葉の色は濃い緑で、節の間が詰まっている姿を目標にします。
- 発芽まで乾かさない
- 土の表面が乾く前に朝の水やりを続けます。芽が出たら回数を減らし、表面が乾いてから与えます。
- 本葉四〜五枚で摘心
- 本葉が四〜五枚になったら、一番上の節を指で摘み取ります。十一月中に済ませると、わき芽が冬までに伸び始めます。
- 屋外の日向で寒さに慣らす
- 本葉が出たら室内に入れず、日当たりの良い屋外に置きます。強い霜が降りる夜だけ不織布をかけます。
- 十一月中に植え付け
- 本葉四〜六枚、草丈十センチほどの苗を、十一月中に花壇かプランターに植えます。根鉢は崩さず、株間は二十〜三十センチにします。
植え付け場所と土づくり
スイートピーは日当たりと水はけの良い場所を好み、酸性の土を嫌います。植え付けの二週間前に苦土石灰を一平方メートルに百グラムほどまいて耕し、一週間前に堆肥と元肥(植え付け前に土へ混ぜる肥料)を入れておきます。つるが一メートル半以上伸びるので、支柱を立てる場所も先に決めます。
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 南向きのフェンス際 | 最適 | 日当たりが良く、フェンスがそのまま支柱になる |
| 建物の南側の壁際 | 適 | 冬の寒風を避けられる。夏の反射熱は花後なので問題ない |
| 前年に豆類を育てた場所 | 不可 | 連作障害で生育が止まる。三〜四年空ける |
| 水がたまりやすい低地 | 不向き | 冬の過湿で根が腐る。高畝にする |
| 深型プランター | 可 | 深さ三十センチ以上、二株まで。支柱を立てる |
発芽しない、苗が弱いときの原因
種がまばらにしか芽を出さない、苗がひょろひょろで倒れる、冬に枯れる、といった失敗は原因がはっきりしています。表で切り分けて、次のまき方を直してください。
| 起きたこと | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 芽が出ない、出てもばらばら | 種が固く水を吸わなかった | 一晩浸けるか傷を付けてからまく |
| 土の中で種が腐った | まき時が早く暑い・過湿 | 十月中旬以降にまき、水を控える |
| 苗が細長く倒れる | 室内で育てた・日照不足 | 屋外の日向に出し、深植えで立て直す |
| 冬に苗が枯れた | 苗が大きすぎた・強い霜 | 遅めにまいて小苗で越冬、霜の夜は不織布 |
| 春まきで花が少ない | 低温に当たる期間が不足 | 来年は秋まきに切り替える |
スイートピーの種と豆には有毒成分があり、食用のエンドウとは別物です。食べないでください。まいた後の残りの種は子どもの手の届かない場所に保管します。
秋まきか春まきかを決める
スイートピーは秋にまいて冬を越し、春に咲かせるのが本来の育て方です。冬の低温に当たることで花芽が付き、四月から五月に長い花茎に香りの良い花を次々に咲かせます。春まきもできますが、株が小さいうちに暑さが来て花期が短くなります。
関東平野部の露地なら十月上旬から中旬にまき、本葉三〜四枚の小苗で冬を越すのが最も安全です。大きくなりすぎた苗は寒さに弱く、小さすぎると根が張らないため、まきどきを外さないことが大切です。
まきどきの目安は、朝の土を触って冷たさを感じ始めたころ、最高気温が二十五度を下回るようになったころです。暑いうちにまくと種が腐り、遅いと根が張る前に冬が来ます。迷ったら十月十日前後を目安にしてください。
| 作型 | まきどき | 向いている理由と注意 |
|---|---|---|
| 秋まき(基本) | 10月上旬〜中旬 | 冬の寒さで花芽が充実し、四〜五月に長く咲く。寒冷地は霜よけが要る |
| 秋まき遅め | 10月下旬〜11月上旬 | 苗が小さいまま冬を越すので霜に強い。花期はやや遅れる |
| 春まき | 3月上旬〜中旬 | 寒冷地向き。低温に当たる期間が短く、花数は秋まきの半分ほど |
| 宿根スイートピー | 3月または10月 | 多年草の別種。香りは弱いが毎年咲く |
スイートピーは連作を嫌います。前年にスイートピーやエンドウ、豆類を育てた場所は避け、鉢植えなら新しい土を使います。
種まきの手順
スイートピーは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
スイートピーの種まきでよくある質問
スイートピーの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
スイートピーの種はどうやってまく?
直まき / ポットまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
スイートピーの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
スイートピーの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
スイートピーは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
スイートピーの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
スイートピーの種まきに使うもの
草花の種は野菜より小さいものが多く、覆土の厚さで発芽が決まります。光を好む種はほとんど土をかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
好光性の種は土をかけないので、ジョウロだと流れます。発芽まではすべて霧で与えます。
- セルトレイ・浅鉢探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 128 穴のセルトレイか、深さ 5cm 前後の浅い育苗箱。
種が小さいほど深い容器は要りません。浅いほうが土が乾きすぎず、温度も上がりやすくなります。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
草花は発芽まで 2 週間以上かかるものもあります。まいた日を書いておかないと、待つか諦めるかを判断できません。
- 種が大きい草花なら、ポットに直接まけばセルトレイは要りません。
- 温室やヒーターマットは、暖かい時期にまくなら要りません。
スイートピーの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイートピーの育て方にまとめています。
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