かき取りか株ごとかを先に決める
高菜には二つの穫り方があります。外葉を数枚ずつ取って冬中使う方法と、株ごと抜いて一度に漬け込む方法です。どちらにするかで畑に置く期間も株数の決め方も変わります。
家庭で少しずつ使うならかき取りが向きます。漬物をまとめて仕込むなら、十二月に株ごと抜いて一日で作業を終わらせるほうが段取りが楽です。
| 目的 | 穫り方 | 時期 |
|---|---|---|
| 少しずつ料理に使う | 外葉を数枚ずつかき取る | 11月下旬〜2月 |
| 漬物をまとめて仕込む | 株ごと根元で切る | 12月〜1月 |
| やわらかい葉で浅漬け | 若い株を株ごと | 11月 |
| 花茎を食べる | つぼみのうちに手で折る | 2月下旬〜3月 |
かき取りの手順
外葉の長さが三十センチを超えたら収穫できます。株の外側から順に、葉柄を株元で横に倒すように折ると、きれいに外れます。無理に引くと株ごと持ち上がるので注意してください。
一度に取るのは外側の三枚から五枚までにします。取りすぎると光を受ける葉が減って、次の葉が出るまでに時間がかかります。株の中心に若い葉が五枚以上残っているかを見て、取る枚数を決めるとまず失敗しません。
- 外側から順に取る
- いちばん外の古い葉から取ります。中心の若い葉を取ると生長点が傷み、そこから株が育たなくなります。
- 株元で横に倒す
- 葉柄を持って株元へ横に倒すように折ると、付け根からきれいに外れます。上に引くと株ごと抜けます。
- 三枚から五枚まで
- 一度に取るのは外側の三枚から五枚までです。残した葉が次の葉を作るので、取りすぎると株が止まります。
- 傷んだ葉も落とす
- 収穫のついでに黄色い葉や地面についた葉も外します。株元が風通しよく保たれ、下葉の腐りが減ります。
かき取った葉は日持ちしません。その日か翌日までに使うか、さっとゆでて冷凍しておくと無駄になりません。
株ごと穫って漬ける準備
漬物にするときは株の根元に包丁を入れ、根を残して切ります。土がついたまま持ち帰ると洗いが大変なので、その場で外側の傷んだ葉と土を落としておくと後が楽です。
穫ったらすぐ洗わず、半日から一日、日に当ててしんなりさせます。水分が抜けて葉がしなやかになり、樽に詰めやすく、塩も回りやすくなります。
- 寒い日の午前に穫る
- 気温の低い日の午前中に穫ると葉が締まっています。暖かい日中に穫るとしおれ方が不均一になります。
- 外葉を落とす
- 黄色い葉、穴の多い葉、地面についていた葉はその場で外します。持ち帰る量も減って作業が軽くなります。
- 半日から一日干す
- 株を広げて日に当て、葉がしんなりするまで干します。折っても割れない程度になったら漬け込みに移ります。
- 洗って水を切る
- 根元を割って土を落とし、水を替えながら洗います。洗ったあとは水気をよく切ってから樽に詰めます。
塩で漬け込む
漬け込みの塩は葉の重さの三パーセントから五パーセントが目安です。すぐ食べる浅漬けなら少なめ、春まで置く古漬けにするなら多めにします。はかりで量ってから始めてください。
樽に葉を一段ずつ並べ、塩と刻んだ唐辛子をふりながら重ねます。重しは葉の重さの二倍を目安に載せ、二日から三日で水が上がってくれば成功です。
| 目的 | 塩の量 | 食べごろ |
|---|---|---|
| 浅漬け | 葉の重さの3パーセント | 2〜3日後 |
| 普通の漬け | 葉の重さの4パーセント | 1〜2週間後 |
| 古漬け(春まで置く) | 葉の重さの5パーセント | 1か月以降。酸味が出る |
漬けたあとの置き場所
漬けた高菜は氷点下にならない寒い場所に置きます。暖かい部屋では発酵が早く進みすぎて、数日で酸味が強くなり色も抜けていきます。屋外の日陰か冷蔵庫が向きます。
水が上がったら葉が完全に水に沈んでいるかを確かめてください。空気に触れている部分があると、そこに白い膜が出て風味が落ちます。
- 沈んでいるか確かめる
- 漬けた翌日と三日目に樽をのぞき、葉が水に沈んでいるかを見ます。浮いていたら重しを足して押さえます。
- 寒い場所へ移す
- 水が上がったら寒い場所へ移します。暖かいと乳酸発酵が進みすぎ、狙った漬かり具合を通り越します。
- 取り出したらならす
- 食べる分を取ったら表面をならし、重しを戻します。空気に触れる面が増えるほど傷みが早くなります。
漬けてから失敗に気づいたとき
水が上がらない、酸っぱすぎる、ぬめりが出たといった失敗は原因がはっきりしています。次の年に直せるので、その年の記録と一緒に覚えておいてください。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 三日たっても水が上がらない | 塩が少ない、重しが軽い | 塩を足し、重しを二倍にする |
| 酸っぱくなりすぎた | 置き場所が暖かい | 寒い場所へ移す。炒め物に使う |
| 表面に白い膜が出る | 葉が空気に触れている | 膜を取り、重しを足して沈める |
| 水っぽく歯ごたえがない | 干さずに漬けた | 翌年は半日から一日干してから漬ける |
高菜の収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
高菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は高菜の育て方にまとめています。
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