まく時期は九月中旬から十月上旬
高菜はカラシナの仲間で、葉にぴりっとした辛みがある漬け菜です。もともと九州で作られてきた作物ですが、関東平野部の露地でも秋まきで問題なく育ちます。収穫まで六十日から九十日ほどかかります。
まく時期は九月中旬から十月上旬が中心です。早すぎると虫の被害が大きく、遅すぎると寒さで大きくならないまま春を迎え、とう立ち(花芽が伸びて茎が固くなること)してしまいます。
| 地域 | まき時 | 収穫の時期 |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 8月下旬〜9月中旬 | 11月〜12月 |
| 関東平野部 | 9月中旬〜10月上旬 | 11月下旬〜2月 |
| 暖地・九州 | 9月下旬〜10月中旬 | 12月〜3月 |
品種で葉の形と辛みが違う
高菜にはいくつか系統があり、葉の大きさも辛みの強さも違います。漬物にするなら葉が厚く辛みのしっかりした系統、炒め物やおひたしに使うなら葉のやわらかい系統が向きます。
紫がかった葉の系統は色がきれいで、漬けると独特の風味が出ます。作る目的を先に決めてから種を選ぶと、収穫のあとで使い道に困りません。
| 系統 | 葉の特徴 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 三池系 | 葉が大きく厚い。辛みが強い | 本格的な漬物 |
| 大葉系 | 葉が広くやわらかい | 浅漬け、炒め物 |
| 紫系 | 葉に赤紫が乗る | 彩りのよい漬物 |
| 小型の系統 | 株が小さくまとまる | プランター、若採り |
土は深く耕して石灰を入れる
高菜は一株が一キロを超える大きさまで育つので、それだけの根が張れる土が要ります。まく二週間前に深さ三十センチまで耕し、苦土石灰を一平方メートルあたり百グラム混ぜて土の酸っぱさをやわらげておきます。
石灰の一週間後に完熟堆肥を二キロ、化成肥料を百グラムほど混ぜます。元肥(植える前に入れておく肥料)が偏っていると株の大きさがそろわず、漬けるときに扱いにくくなります。
- 二週間前に石灰
- 苦土石灰を混ぜて深く耕します。アブラナ科は土が酸っぱいと根こぶ病が出やすいので、この一手間で発生がかなり減ります。
- 一週間前に堆肥と肥料
- 石灰から一週間空けて堆肥と化成肥料を入れ、もう一度耕します。同時に入れると肥料の効きが落ちてしまいます。
- 畝を立てる
- 幅六十センチ、高さ十センチほどの畝を立てます。水はけの悪い畑では高さを二十センチまで上げて、根が水につかないようにします。
- 前の作物を確かめる
- 同じ場所でアブラナ科を続けると根こぶ病が出ます。前の年に何を作ったかを確かめ、二年から三年は空けてください。
点まきかすじまきで始める
株間を四十センチ取るので、最初から三十センチから四十センチ間隔に四粒五粒ずつまく点まきが無駄がありません。苗を作って植え替えるやり方もありますが、直接まくほうが根が深く張ります。
深さは一センチほど、覆土は五ミリを目安にします。まいたら手のひらで軽く押さえ、たっぷり水を与えて、発芽までの三日から四日は表面を乾かさないようにします。
- くぼみを作る
- 三十センチから四十センチ間隔に、深さ一センチのくぼみを作ります。底を平らにしておくと種が転がらず、まとまって芽が出ます。
- 四粒から五粒まく
- 一か所に四粒から五粒を離してまきます。まとめて置くと芽が押し合って、間引くときに残す株の根まで動いてしまいます。
- 薄く覆って押さえる
- 五ミリほど土をかぶせ、手のひらで軽く押さえます。押さえないと種と土が密着せず、発芽がばらつきます。
- その日にネットをかける
- 水をやったらすぐ防虫ネットをかけます。九月はまだ蝶が飛んでいるので、芽が出てからでは中に虫を閉じ込めることになります。
苗を買って植える場合は、本葉が四枚から五枚で根鉢の崩れていないものを選び、深植えにならないよう浅く植えてください。
間引きは三回に分けて広げる
一か所に出た芽は三回に分けて減らし、最後は一本にします。一度に一本にすると、虫にやられたときに代わりがなくなるので、様子を見ながら順に減らすのが安全です。
残すのは茎が太く、葉柄が短く締まった株です。ひょろりと背だけ高い株は徒長(ひょろ長く伸びること)していて、大きくなってから倒れやすくなります。
| 時期 | 株の状態 | 残す本数 |
|---|---|---|
| まいて7〜10日 | 双葉がそろう | 3本 |
| 本葉2〜3枚 | 葉が触れ合う | 2本 |
| 本葉5〜6枚 | 立ち上がってくる | 1本。株間30〜40センチ |
種まきでつまずいたときの切り分け
発芽しない、そろわない、大きくならないという症状は、まき方と時期のどちらかに原因があります。翌年に直せることばかりなので、記録して次に生かしてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 発芽がまばら | 覆土が厚い、または乾かした | 覆土は5ミリ、発芽まで乾かさない |
| 芽が食われて消える | ネットをかけるのが遅い | まいた日のうちにネットをかける |
| 葉が重なって腐る | 株間が狭い | 30〜40センチまで思い切って広げる |
| 春に花が咲いた | まくのが遅く小さいまま越冬した | 翌年は9月中旬にまく |
種まきの手順
高菜は、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
高菜の種まきでよくある質問
高菜の種はいつまく?
高菜はカラシナの仲間で、葉にぴりっとした辛みがある漬け菜です。もともと九州で…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
高菜の種はどうやってまく?
点まき / すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
高菜の種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
高菜の種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
高菜は何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
高菜の間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
高菜の種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
高菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は高菜の育て方にまとめています。
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