採りどきは花の前、若い茎先から
タラゴンは植え付けから二か月ほどで、草丈が二十センチを超えたころから茎先を摘めます。香りがいちばん強いのは五月から六月、花が咲く前の若い葉です。夏は香りが落ちて葉が硬くなり、九月から十月に再び香りが戻ります。
摘むのは朝、露が乾いてからにします。日中の暑い時間は香りの成分が飛び、雨の日は水分が多くて傷みやすくなります。摘んだあとは水に浸けず、湿らせた紙で包んで冷蔵します。
| 時期 | 採り方 | 香り | 用途 |
|---|---|---|---|
| 4月〜5月 | 茎先を少しずつ | 強い | 生のまま料理に |
| 6月上旬 | 梅雨前にまとめて刈る | 最も強い | 酢漬け、冷凍 |
| 7月〜8月 | 必要な分だけ少量 | 弱く硬い | 生で使い切る |
| 9月〜10月 | 軽く刈り込む | 強い | 酢漬け、冷凍 |
| 11月以降 | 採らない | 地上部が枯れる | 保存品を使う |
日常は茎先を十センチ摘む
料理に使う分は、茎の先を十センチほど、葉の付け根のすぐ上ではさみで切ります。切った下から二本の茎が出て株が茂ります。一度に採るのは株全体の三分の一までにし、株元の古い茎まで切らないようにします。
使うときは茎から葉を指でしごいて外し、刻んで料理の仕上げに加えます。加熱しすぎると香りが飛ぶので、火を止める直前か、盛り付けてから散らします。鶏肉、卵、魚、酢を使う料理と相性がよいハーブです。
- 葉の付け根の上で切る
- 茎先十センチを、葉の付け根のすぐ上ではさみで切ります。切り口から二本の茎が出て株が広がります。
- 全体の三分の一まで
- 一株から一度に採るのは茎の三分の一までにし、全体から均等に切って株の形を保ちます。
- しごいて葉を外す
- 茎の先を持ち、根元に向かって指でしごくと葉だけが外れます。硬い茎は煮込みに入れて後で抜きます。
- 仕上げに加える
- 刻んだ葉は火を止める直前に加えます。長く煮ると香りが抜けて苦みだけ残ります。卵料理や鶏肉、白身魚と相性がよく、酢と合わせると香りが立ちます。
梅雨前と秋にまとめて刈る
六月上旬の梅雨前の切り戻しと、九月下旬の秋の整枝(枝を整えること)は、まとめて収穫する機会です。株の半分の高さで刈り取れば、一株から両手いっぱいの葉が採れます。この二回で一年分の保存品を作ります。
刈るのは晴れが二日続いたあとの朝がよく、枝を触って表面が乾いていることを確かめます。雨上がりの葉は水を含んでいて、酢漬けにするとにごり、冷凍すると氷が付いて香りが落ちます。
- 晴れが続いた朝に刈る
- 晴れが二日続いたあとの朝、露が乾いてから、株の半分の高さで刈ります。葉のある位置を残します。
- 洗わずに葉を外す
- 汚れがなければ洗わず、乾いたまま茎から葉をしごいて外します。汚れていれば軽く洗って紙で水気を完全に拭き取ります。
- その日のうちに保存へ
- 刈った葉はしおれやすいので、その日のうちに酢漬けか冷凍にします。生で置くなら湿らせた紙に包んで二日以内に使います。
保存は酢漬けと冷凍、乾燥は向かない
タラゴンの香りは乾燥するとほとんど消えてしまいます。保存の基本は、白ワインビネガーに漬けるタラゴンビネガーと、刻んでバターやオイルと混ぜて冷凍する方法です。どちらも半年ほど香りが持ち、ドレッシングやソースにそのまま使えます。
冷凍は葉をそのまま袋に入れても構いませんが、解凍すると黒くなります。刻んでオリーブオイルと混ぜて製氷皿で凍らせると、色も香りも残ります。
- ビネガーに枝ごと漬ける
- 乾いた茎を清潔な瓶に入れ、白ワインビネガーを注いで冷暗所に二週間置きます。茎を取り出して半年ほど使えます。
- オイルと混ぜて製氷皿で冷凍
- 刻んだ葉をオリーブオイルと混ぜて製氷皿に入れて凍らせ、袋に移します。凍ったまま鍋に落として使えます。
- バターに練り込む
- 刻んだ葉を柔らかくしたバターに混ぜ、ラップで棒状にして冷凍します。切って肉や魚に載せるだけで使えます。
- 生は湿らせた紙で二日
- 洗わずに湿らせたキッチンペーパーで包み、袋に入れて野菜室へ。二日から三日以内に使い切ります。
収穫でつまずいたときの見分け
香りが弱い、葉が硬い、採ったあと株が弱った、保存したら黒くなった。原因は採る時期と保存の仕方にあることが大半です。タラゴンは秋に香りが戻るので、夏に失敗しても九月に立て直せます。
- 香りが弱い
- 夏の葉か、ロシアンタラゴンか、肥料過多です。九月の新しい葉で確かめ、それでも弱ければフレンチの苗を入手します。
- 葉が硬く苦い
- 採り遅れか夏の葉です。硬い茎は切り捨てて、切り口から出る若い茎先を採ります。秋に涼しくなると柔らかい葉が戻るので、夏は無理に採りません。
- 採ったあと新芽が出ない
- 株元の古い茎まで切りました。緑の葉が残る茎があれば待ちます。三月に地下茎から芽が出ることも多いので、春まで様子を見ます。
- 冷凍したら黒くなった
- 葉をそのまま凍らせました。次はオイルかバターと混ぜて凍らせます。黒くなった葉も香りは残るので煮込みに使えます。
タラゴンの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
タラゴンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はタラゴンの育て方にまとめています。
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