症状から原因を見分ける
タラゴンのトラブルは、虫より環境が原因のものがほとんどです。株元から茶色く枯れ上がるのは蒸れか根腐れ、葉に白い粉が付くのはうどんこ病、新芽に小さな虫が付くのはアブラムシです。まず株元をかき分けて中を見て、次に葉の裏を確かめます。
健康なタラゴンは香りが強く、虫が付きにくい植物です。虫や病気が出るときは、肥料や水が多くて葉が柔らかいか、風通しが悪くなっているサインと考えて、管理を見直します。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 株元から茶色く枯れ上がる | 蒸れ、根腐れ | 込み合った茎を抜き、水を止める |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を取り、風を通す |
| 新芽に小さな虫 | アブラムシ | 指でつぶすか水で流す |
| 葉が黄色く柔らかい | 水や肥料の与えすぎ | 肥料を止めて乾かす |
| 株全体が急にしおれる | 根腐れの進行、夏の高温 | 掘り上げて根を確かめる |
蒸れによる株枯れは風通しで防ぐ
梅雨から夏にかけて、株の内側の葉が茶色くなり、株元から枯れ上がるのが日本でいちばん多い失敗です。茂った茎の内側に湿気がこもり、葉が蒸れて落ち、そこにかびが出ます。六月上旬に株の半分まで刈り込み、込み合った茎を付け根から抜いて風を通すのが予防の要です。
すでに枯れ上がり始めたら、茶色い茎を付け根から取り除き、水を止めて風通しのよい場所へ移します。地植えなら株元の落ち葉を掃き、周りの草を刈って風の通り道を作ります。
- 株元をかき分けて中を見る
- 株を手で左右に分け、内側の葉が茶色くなっていないか、土が湿ったままでないかを確かめます。梅雨の間は週に一回見ます。
- 茶色い茎を付け根から抜く
- 枯れた茎は付け根から切り、株元に落ちた枯れ葉も取り除きます。緑の茎だけにすると風が通ります。
- 水を止めて乾かす
- 鉢は軒下の風通しのよい場所へ移し、土の表面が完全に乾くまで水を止めます。地植えは周りの草を刈ります。
- 軽石で株元を乾かす
- 株元に軽石や小粒の砂利を薄く敷くと泥はねと湿気が減ります。腐葉土や敷きわらは逆効果です。
根腐れは水はけと深植えから
土が湿っているのに株全体がしおれ、株元が黒くなっていれば根腐れです。水はけの悪い土、受け皿にたまった水、深植えで株元に土がかぶった状態から起きます。水を足すと悪化するので、まず水を止めます。
鉢なら抜いて根を見ます。白い根や地下茎が残っていれば黒い部分を切って乾いた土に植え直し、ほとんど黒いなら回復は難しいので、元気な茎を挿し木にして作り直します。
- 受け皿の水を捨て、水を止める
- 受け皿の水を捨て、鉢を風通しのよい場所へ移します。地植えは株元の土を軽くほぐして風を入れます。
- 鉢から抜いて根を確かめる
- 根鉢を崩さず抜き、根の色を見ます。白い根が半分以上あれば黒い根を切り、軽石を三割混ぜた乾いた土に植え直します。
- 元気な茎を挿し木に
- 根がほとんど黒いなら、緑の茎先を十センチ切って挿し木にします。親株は処分し、土も新しくします。
うどんこ病とアブラムシは早めに
五月から六月と九月から十月、葉の表面に白い粉をふいたような斑点が出ればうどんこ病です。乾燥と風通しの悪さで出やすく、放っておくと葉全体が白くなって光合成が落ちます。出た葉は取り除き、込み合った茎を抜いて風を通します。
春と秋、新芽に緑や黒の小さな虫が群れていればアブラムシです。数が少なければ指でつぶすか水で流します。続くなら肥料を止め、柔らかい葉を減らします。食べるハーブなので薬はできるだけ使わず、使うなら野菜用の殺虫剤を表示どおりに使います。
- 白い粉の葉を取り除く
- うどんこ病の葉は付け根から切って処分します。株元に落としたままにすると次の葉に広がります。
- 込み合った茎を抜いて風を通す
- 株の中心の細い茎を付け根から切り、葉が触れ合わない程度にすかします。鉢は間隔をあけて置きます。
- アブラムシは指でつぶす
- 新芽に群れたアブラムシを指でつぶすか、ホースの水で流します。群れた先端は摘み取っても構いません。
- 肥料を止めて葉を締める
- 虫や病気が続くなら肥料を止め、水を控えて葉を硬く締めます。香りの強い健康な葉には付きにくくなります。
薬を使う場合は野菜に使える殺虫剤や殺菌剤を選び、収穫までの日数を表示で確かめます。
手当てしても戻らないときの判断
風を通して水を止めたのに株が戻らないときは、根がすでに傷んでいるか、夏の高温で株そのものが弱っているのが理由です。タラゴンは挿し木と株分けで増やせるので、回復を待ち続けるより、元気な部分から新しい株を作るほうが早いことが多いです。
- 緑の茎が三分の一以上残る
- 回復の見込みがあります。枯れた部分を取り除き、水を控えて一か月待ちます。新芽が出たら通常の管理に戻します。
- 緑の茎がわずかしかない
- 残った緑の茎先を挿し木にし、親株は処分します。同じ鉢を使うなら土を全部入れ替えます。
- 夏に地上部が全部枯れた
- 地下茎が生きていれば九月か翌春に芽が出ます。株元を掘って白い地下茎があれば待ち、黒ければ作り直します。
- 毎年夏に同じ株枯れが出る
- 場所の問題です。午後に日陰になる場所か鉢植えに変え、六月上旬の刈り込みを必ず行います。
タラゴンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はタラゴンの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。