採る時期で香りが変わる
タイムは植え付けから二か月ほどで、枝先を少しずつ摘めるようになります。香りの油は開花直前の五月にいちばん多く、この時期にまとめて刈って乾燥させるのが一年分の保存の基本です。夏と冬は香りが落ちるので、日常使いの少量にとどめます。
摘むのは朝、露が乾いてからがよいとされます。日中の暑い時間は香りの成分が飛んでしまい、雨の日は水分が多くて乾きにくくなります。
| 時期 | 採り方 | 香り | 用途 |
|---|---|---|---|
| 4月〜5月上旬 | 枝先を少しずつ | 強い | 生のまま料理に |
| 5月中旬〜6月上旬 | 開花直前にまとめて刈る | 最も強い | 乾燥して一年分を保存 |
| 7月〜8月 | 枝先を少量 | やや弱い | 生で使い切る |
| 9月〜10月 | 軽く刈り込む | 強い | 乾燥か冷凍 |
| 11月〜3月 | 必要な分だけ | 弱い | 生で少量 |
日常は枝先を五センチ摘む
料理に使う分は、枝の先を五センチから十センチほど、はさみで切ります。切る位置は葉の付け根のすぐ上にすると、そこから二本の枝が出て株が茂ります。一度に採るのは株全体の三分の一までにし、木質化した茶色い部分まで切らないようにします。
使うときは茎を指でつまんで、先から根元に向かってしごくと葉だけが取れます。煮込みには枝ごと入れて、食べる前に取り出します。若い緑の茎なら柔らかいので、刻んでそのまま食べても構いません。
- 葉の付け根の上で切る
- 枝先五センチから十センチを、葉の付け根のすぐ上ではさみで切ります。切り口から二本の枝が出て株が広がります。
- 全体の三分の一まで
- 一株から一度に採るのは枝の三分の一までにし、株が丸い形を保つように全体から均等に切ります。
- しごいて葉を外す
- 茎の先を持ち、根元に向かって指でしごくと葉だけが外れます。硬い茎は煮込みに枝ごと入れて後で抜きます。
開花直前にまとめて刈る
五月中旬から六月上旬、つぼみが色づいて咲き始める直前が、一年でいちばん香りが強いときです。このタイミングで株の半分ほどの高さまで刈り取ると、梅雨前の切り戻しを兼ねて風通しもよくなります。一度に採れる量が多いので、乾燥保存に回します。
刈るときは晴れが二日続いたあとの朝が向きます。雨のあとは枝が水を含んでいて、乾燥中にかびが出やすくなります。枝を指で触って、表面がさらりと乾いているのを確かめてから刈ります。
- つぼみが色づいたら刈る
- つぼみが薄い紫に色づき、一つ二つ咲き始めたころに、株の半分の高さで刈ります。葉が付いている位置を残します。
- 晴れの続いた朝に
- 晴れが二日続いたあとの朝、露が乾いてから刈ります。雨上がりは避け、枝が乾いていることを触って確かめます。
- 小さな束にまとめる
- 刈った枝を十本ほどの小さな束にして輪ゴムで留めます。大きな束にすると中心が乾かずにかびます。
乾燥は風通しのよい日陰で一週間
束にした枝を風通しのよい日陰に逆さに吊るし、一週間から十日で葉がパリッと乾きます。直射日光に当てると色があせて香りが飛ぶので、明るい日陰が向きます。梅雨の湿気が多い時期は、電子レンジやオーブンの低温で乾かす方法もあります。
乾いたら茎から葉をしごいて外し、密閉容器に入れて冷暗所に置きます。香りは半年から一年持ちます。茎ごと保存すると場所を取るので、葉だけにして瓶に詰めます。
- 逆さに吊るして一週間
- 束を風通しのよい日陰に逆さに吊るします。葉を指で触ってパリッと砕けたら乾燥完了です。しなるならもう数日置きます。
- 湿気が多いならレンジで
- キッチンペーパーに枝を広げ、電子レンジで三十秒ずつ様子を見ながら加熱します。焦げないように短く繰り返します。
- 葉だけにして瓶へ
- 乾いた枝を指でしごいて葉を外し、密閉できる瓶に入れて冷暗所に置きます。使うときに指でもむと香りが立ちます。
- 冷凍なら生のまま
- 生の香りを残すなら、枝ごと保存袋に入れて冷凍します。三か月ほど持ち、凍ったまま煮込みに使えます。
収穫でつまずいたときの見分け
採ったあと株が枯れた、乾燥中にかびた、香りが弱い、葉が黒くなった。原因は採る量と乾かし方にあることが大半です。タイムは丈夫なので、一つ直せば次の枝から立て直せます。
- 採ったあと芽が出ない
- 葉のない木質化した部分まで切りました。緑の葉が残る枝があれば待ちます。全体が茶色なら挿し木で更新します。
- 乾燥中にかびた
- 束が大きいか、雨上がりに刈りました。かびた束は処分し、次は十本以下の束にして晴れの続いた朝に刈ります。
- 乾燥したら香りが弱い
- 直射日光で乾かしたか、開花後に刈りました。次は明るい日陰で乾かし、つぼみが色づく直前に刈ります。
- 冷蔵した枝が黒くなった
- 水滴が付いたまま袋に入れました。生で保存するなら乾いた状態で紙に包み、一週間以内に使い切るか冷凍します。
タイムの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
タイムの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はタイムの育て方にまとめています。
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