挿し芽か種まきかを最初に決める
クレソンは水辺の多年草で、茎の節ごとに根が出ます。食用に売られている束を水に挿せば一週間で根が伸びるので、家庭では挿し芽が一番の近道です。種は小さく発芽もしますが、根づくまでに一か月かかり、初心者は挿し芽から始めるほうが失敗が少ないです。
始める時期は春の三月下旬から五月と、秋の九月中旬から十月です。夏は暑さで根が腐り、冬は伸びが止まります。関東の平地なら秋に始めて冬を越し、春にたくさん摘むのがいちばん楽な流れです。
| やり方 | 始めるまでの日数 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 買った束の挿し芽 | 一週間で発根、二週間で植えられる | いちばん早い。時期を選ばず始められる |
| 自分の株の挿し芽 | 一週間で発根 | 株が増えたあとの更新に向く |
| 種まき | 発芽七日、根づくまで一か月 | たくさんの株を一度に作れるが手間がかかる |
買った束を水に挿して根を出す
スーパーの束から、茎が太くて節の間隔が短いものを選びます。下の葉を取って節を二つ以上露出させ、コップの水に挿します。明るい窓辺に置いて毎日水を替えると、三日から七日で節から白い根が出ます。
根が二センチから三センチになったら土か水耕の容器に移します。長く水に置きすぎると根が細く弱くなり、土に移したあとの活着が悪くなります。挿す本数は多めにし、根が出なかったものは料理に使います。
- 太くて節の短い茎を選ぶ
- 束の中から茎が太く、葉の付け根の間隔が短いものを五本から十本選びます。茎が黄色いものや折れたものは避けます。
- 下葉を取って節を出す
- 下から二節分の葉を手で取り、茎の長さを十センチほどにします。取った葉は料理に使います。
- コップの水に挿す
- 節が二つ水につかる深さで挿し、明るい窓辺に置きます。直射日光は水温が上がるので避けます。
- 毎日水を替える
- 水が濁ると茎が腐ります。朝に水を替え、根が二センチから三センチになったら移します。
根が出るまでの間に葉が黄色くなったら、水が古いか日が足りません。水を替えて明るい場所へ移します。
自分の株から挿し芽で更新する
一年以上育てた株は茎が木質化して硬くなり、葉が小さくなります。春か秋に、伸びた先端の柔らかい茎を十センチほど切って挿すと、若い株に更新できます。摘み取りのついでにできるので、毎年繰り返します。
挿す茎は花芽の付いていないものを選びます。花茎は挿しても根が出にくく、出ても葉が硬くなります。水に挿すか、湿らせた土に直接挿しても根づきます。
- 柔らかい先端を十センチ切る
- 花芽のない茎の先端を、節の下でハサミで切ります。切り口は斜めにしなくて構いません。
- 湿った土に直接挿す
- 湿らせた培養土に節が二つ埋まるように挿し、明るい日陰に置いて乾かさないようにします。一週間で根づきます。
- 古い株は抜いて片づける
- 新しい株が根づいたら、木質化した古い株は抜きます。残すと病気と虫の住みかになります。
種からまくときは湿らせた土に薄く
種はゴマより小さく、覆土はほとんど要りません。湿らせた培養土の表面にばらまき、種が隠れる程度にごく薄く土をふりかけて霧吹きで湿らせます。発芽まで乾かさないことが最も大切で、容器をラップでゆるく覆うと楽です。
二十度前後なら五日から七日で発芽します。本葉が二枚から三枚になったら、三センチ間隔に間引き(込みすぎた株を抜くこと)をし、本葉五枚で鉢や水耕の容器に植えつけます。まくのは春の四月と秋の九月から十月です。
- 湿らせた土にばらまく
- 浅い容器に培養土を入れて底から吸水させ、表面に種を一センチ間隔でばらまきます。土はかぶせず軽く押さえます。
- ごく薄く覆土して霧吹き
- 種が隠れる程度に土をふりかけ、霧吹きで湿らせます。ジョウロでかけると種が流れます。
- 本葉二枚で間引く
- 三センチ間隔になるように、細い芽をピンセットで抜きます。本葉五枚で植えつけます。
根づいた苗を土か水耕に植える
クレソンは水を切らさなければ、普通の培養土でも育ちます。深さ十五センチほどの鉢かプランターに植え、鉢底の穴をふさがない程度に受け皿に水をためて常に湿らせます。本来の水辺に近い水耕栽培も簡単で、発泡スチロールの箱や深めのバットでできます。
株間は十センチから十五センチで、伸びた茎が横に広がって隣とつながります。植えたあとは半日陰に三日ほど置いて根づかせ、それから日なたへ出します。
| 容器 | 土と水 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 鉢・プランター | 培養土。受け皿に常に水をためる | 手軽。夏は受け皿の水が腐りやすい |
| 発泡スチロールの箱 | 赤玉土か軽石を敷いて水を二センチ張る | 水辺に近く育ちがよい。週一回水を替える |
| 水耕(バット) | スポンジに挿し、薄い液体肥料の水 | 室内向き。日が足りないと徒長する |
挿し芽でつまずいたときの切り分け
根が出ない、根は出たのに植えたら枯れた、茎が黒くなった。挿し芽の失敗は水の古さと時期でほとんど説明がつきます。買った束はいつでも手に入るので、原因を確かめてすぐやり直します。
- 一週間たっても根が出ない
- 束が古いか、暗すぎます。茎が硬くなっているものは根が出にくいので、別の新鮮な束で明るい窓辺に置いてやり直します。
- 茎が水の中で黒くなった
- 水が古くて腐りました。黒い部分を切り落とし、毎日水を替えます。夏は一日二回替えるか、時期を秋にずらします。
- 植えたあとにしおれた
- 根が短いうちに日なたへ出しました。半日陰に戻して土を常に湿らせ、新しい葉が出るまで待ちます。
- 夏に挿したら全部腐った
- 水温が高すぎます。クレソンは二十五度を超えると根が傷みます。九月中旬まで待って、涼しくなってからやり直します。
クレソンの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
クレソンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はクレソンの育て方にまとめています。
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