判断の軸は受粉からの日数
スイカの収穫適期は、受粉日からの日数で決めるのが最も外れません。品種によって幅はありますが、大玉でおおむね45日前後、小玉で35日前後です。札をつけて日付を残していれば、この計算だけで7割方は当たります。
同じ品種でも、気温が高い年や真夏の受粉では日数が短くなり、低温が続いた年は長くなります。日数はあくまで見に行く日を決めるための目安で、当日は他の手がかりと合わせて確認します。
| 区分 | 受粉からの日数 | 気温による振れ |
|---|---|---|
| 大玉 | 40〜50日 | 猛暑年は数日早い |
| 中玉 | 38〜45日 | 同上 |
| 小玉 | 30〜40日 | 日数が短いぶん誤差も小さい |
| 晩植えの株 | 目安より数日長い | 秋の低温で肥大が鈍る |
収穫適期の幅は3日から5日ほどです。日数の目安日の2日前から毎日見に行くと取り逃がしません。
叩いた音は当てにならない
スイカを叩いて音で判断する方法は広く知られていますが、家庭菜園ではあてにしないほうが賢明です。適期の音と、熟しすぎて中が空洞化した音は近く、比較対象を毎日叩いていない人には区別がつきません。
音だけを頼りにすると、早すぎて甘くない実か、過熟でしゃりしゃり感の抜けた実のどちらかになります。日数を主、外観の変化を従として判断し、音は最後の参考程度に留めます。
| 手がかり | 信頼度 | 注意点 |
|---|---|---|
| 受粉からの日数 | 高い | 札をつけて記録していることが前提 |
| 接地面の黄変 | 高い | 玉直しの回数が多いと分かりにくい |
| 巻きひげの枯れ | 中 | 高温や乾燥でも枯れる |
| 果梗のうぶ毛 | 中 | 品種によって毛の量が違う |
| 叩いた音 | 低い | 比較対象がないと判断できない |
どうしても音で覚えたいなら、収穫した実を切る前に必ず叩き、中身と音の対応を記録して次に生かします。
巻きひげと果梗のうぶ毛を見る
実が付いた節から出ている巻きひげは、熟すにつれて根元から茶色く枯れます。ここが完全に枯れきったころが目安のひとつです。ただし高温や乾燥でも枯れるため、単独では判断せず日数と合わせます。
- 見る巻きひげ
- 実の付いた節、またはそのすぐ隣の節から出た巻きひげだけを見ます。離れた節のものは実の熟度と関係しません。
- 果梗のうぶ毛
- 実とつるをつなぐ柄の毛が抜けて、表面がつるりとしてきたら熟度が進んだ合図です。若い実の柄は白い毛に覆われています。
- 表面のつや
- 若い実は光沢が強く、熟すと落ち着いた質感に変わります。縞の黒い部分と地の緑の境目もはっきりしてきます。
接地面の色は最も分かりやすい
地面に接している面は日が当たらないため白い状態から始まり、熟すにつれて黄色みを帯びます。この色の変化は誰の目にも分かるうえ、実を切らずに確認できるので、日数の次に信頼できる手がかりです。
- 確認の仕方
- 実を少し傾けて底面を見ます。玉直しをしている株では色が回っているので、最後に接地していた面を覚えておきます。
- 色の目安
- 白いままなら早すぎ、クリーム色から薄い黄色になれば適期に近い状態です。濃い黄色は過熟に入りかけています。
- 空中栽培の場合
- 吊っている実には接地面がありません。日数と巻きひげ、果梗のうぶ毛の3点で判断します。
収穫は晴れた日の朝に行う
収穫は気温の上がらない午前中に行います。日中の実は果肉の温度が上がっていて、そのまま冷やすと食感が落ちます。雨の後も避けます。水を吸った直後の実は味が薄く、割れやすくもなります。
- 切る位置
- つるを果梗ごとハサミで切り、柄を3センチほど残します。手でねじり取ると果梗の付け根が裂けて、そこから傷みが入ります。
- 扱い方
- 落とさず、両手で持ち上げます。スイカは見た目より衝撃に弱く、外から分からない内部の割れが起きることがあります。
- 雨の前後
- まとまった雨の予報が出たら、目安日に近い実は前日に収穫します。降雨後は吸水で裂果することがあります。
収穫後は追熟せず、冷やして食べる
スイカは収穫後に甘くなりません。木で熟しきってから採る作物なので、早採りした実を置いても糖度は上がらず、水分が抜けて味が落ちるだけです。採ったら早めに食べるのが原則です。
- 冷やしすぎない
- 長く冷蔵すると甘みを感じにくくなります。食べる2時間ほど前から冷やすくらいが、最も甘く感じられます。
- 食べきれないとき
- 果肉を角切りにして冷凍します。解凍すると食感は戻りませんが、凍ったままか、飲み物に使えば無駄になりません。
- 皮まで使う
- 白い部分は浅漬けや炒め物に使えます。外側の緑の硬い皮をむき、赤い果肉との境まで削ってから切ると口当たりがよくなります。
| 状態 | 置き場所 | 目安の期間 |
|---|---|---|
| 丸のまま | 風通しのよい常温の日陰 | 2週間ほど |
| 食べる数時間前 | 冷蔵庫か冷水 | 2〜3時間で食べ頃の温度 |
| 切った後 | 切り口を覆って冷蔵 | 2〜3日 |
| 早採りだった | 冷やさず常温に数日 | 甘さは戻らないので加工向け |
切ってみて外したときの切り分け
収穫は一度きりの判断なので、外したときに何が起きていたのかを残しておくと次の株で当てられます。切った断面は記録より正直で、日数が足りなかったのか過ぎていたのかがそのまま見えます。
同じ日に受粉した実は同じ状態にあります。1個目を切って早すぎたなら残りは数日待ち、遅すぎたなら残りをその日のうちに穫るのが正しい対応です。
| 切った中身 | 起きていたこと | 次にどうするか |
|---|---|---|
| 白い部分が広く甘くない | 受粉からの日数が足りない | 残りの実は3日から5日待って穫る |
| 果肉が粉っぽく崩れる | 穫り遅れて過熟している | 同じ受粉日の実を当日中に全部穫る |
| 中心に空洞と隙間がある | 肥大が急で負担が偏った | 翌年は1株の着果数を1個増やす |
| 種のまわりが赤黒い | 高温期に畑へ置きすぎた | 朝のうちに穫り、日中は日陰へ入れる |
外した実も食べられます。甘みが乗らないものは浅漬けや炒め物に回すと、皮の近くまで無駄になりません。
スイカの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
スイカの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイカの育て方にまとめています。
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