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スイカの月別の作業

スイカの月別栽培カレンダー|4月の植え付けから8月の収穫まで

スイカの栽培イメージ

読むのに約 5

どの月に何をするかを、地域差と作業のねらいまで含めて並べます。

1年の流れをひと目で押さえる

スイカは春に植えて夏に採る、期間の限られた作物です。植え付けから収穫までおよそ100日から120日で、この間に摘心(先端を摘んで枝数を増やすこと)、整枝(枝の数と向きを整えること)、授粉、追肥(育てている途中で足す肥料)という節目が順に来ます。どれも遅れると取り返せないので、月ごとの締め切りとして扱います。

主な作業ねらい
3月畑の準備、苗の予約石灰と堆肥を先に入れて土をなじませる
4月畝立て、マルチ、定植の準備地温を上げて根が動く条件をつくる
5月定植、あんどん、摘心初期の停滞と風害を避ける
6月整枝、敷きわら、人工授粉着果節位を選んで確実に着ける
7月追肥、玉直し、病害虫の警戒肥大を止めずに葉を保つ
8月収穫、鳥獣対策、片付け適期の3〜5日を逃さない

3月から4月 土づくりと定植の準備

この時期の仕事は土です。スイカは過湿と酸性に弱いので、苦土石灰と完熟堆肥を2週間以上前に入れ、深く耕して高畝を立てます。元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)は控えめにして、着果後の追肥で伸ばす設計にしておきます。

苗を確保する
接ぎ木苗は人気品種から売り切れます。3月中に品種を決め、大玉か小玉か、地這いか空中栽培かを面積から先に決めておきます。
マルチを張る時期
定植の2週間前に黒マルチを張り、地温を上げておきます。張った直後に植えると地温が上がりきらず、初期生育が遅れます。
敷きわらの用意
つるを流す先に敷く分を先にそろえます。梅雨に入ってからでは間に合わず、泥はねで病気を拾います。
地域定植の目安収穫の目安
暖地4月下旬〜5月上旬7月下旬〜8月上旬
中間地5月上旬〜5月中旬8月上旬〜8月中旬
寒冷地5月下旬〜6月上旬8月下旬〜9月上旬

5月 定植と摘心

定植は地温が15℃を超え、朝の冷え込みが終わってからにします。植えたらあんどんで囲い、風と低温から2週間守ります。活着して本葉が5〜6枚になったら親づるを摘心し、子づるを出させる段階に入ります。

植え付けの手順
植え穴に先に水を入れ、引いてから浅植えにします。接ぎ木部を土に埋めないことが、この作業で最も大事な点です。
あんどんを外す
新しい葉が2枚展開し、風で倒れない太さになったら外します。風の弱い曇りの日を選ぶと葉が傷みません。
親づるの摘心
本葉5〜6枚で先端を指で折ります。遅れると子づるの出方が揃わず、後の仕立てで本数を確保できなくなります。

6月 整枝と人工授粉

6月は仕上がりを左右する月です。子づるを3〜4本に絞って一方向へ流し、敷きわらを敷いてから授粉に入ります。雌花は子づるの15節目以降のものを狙い、授粉した日を必ず札に残します。

子づるを絞る
太さの揃った3本から4本を残し、残りは短いうちに株元から取ります。多く残すほど1個あたりの玉は小さくなります。
授粉の時間帯
開花当日の午前9時までに済ませます。昼を過ぎると花粉の力も柱頭の受け入れも落ち、着果率が下がります。
梅雨の対処
雨が続く週は雄花を前日夕方に採って室内で保管します。授粉直後の雨は紙コップをかぶせてしのぎます。
節位咲く順扱い
6〜10節目一番花つぼみのうちに摘む
15〜20節目二番花から三番花ここを本命として授粉する
22節目以降四番花以降授粉しない。肥大が間に合わない

7月 肥大期の管理

着果が確認できたら追肥に入ります。株元ではなく、つるの先の下あたりへ施すのが要点です。同時に玉直しで色を回し、うどんこ病とハダニを警戒します。この月の管理の良し悪しが、玉の大きさにそのまま出ます。

追肥の時期
実がこぶし大になったころに1回目、その2週間後に2回目です。着果前に施すとつるぼけして、雌花が落ちます。
水のやり方
肥大の前半はしっかり与え、収穫の10日前ごろから控えます。後半に水を絞ると糖度が上がり、裂果も減ります。
玉直し
こぶし大から収穫10日前までに2回から3回、4分の1ずつ転がします。白い面が出た直後は日焼けに注意します。
葉を守る
うどんこ病の白い斑点は見つけた葉だけ取ります。一度に3割以上の葉を落とすと、肥大そのものが止まります。

8月 収穫と片付け

収穫は受粉日からの日数で見に行く日を決め、巻きひげの枯れと接地面の色で確認します。適期の幅は3日から5日と短いので、目安日の2日前から毎日見ます。カラスも同じ時期を狙うため、覆いは先にかけておきます。

収穫の日数
大玉は受粉から40〜50日、小玉は30〜40日が目安です。猛暑の年は数日早まるので、日数の下限から見に行きます。
採り方
晴れた日の朝に、果梗を3センチほど残してハサミで切ります。雨の後は味が薄く、裂果もしやすいので避けます。
片付け
収穫後のつると葉は畑に残さず持ち出します。病斑の付いた残さをすき込むと、翌年の発生源になります。
翌年の準備
作った場所を記録しておきます。ウリ科は4年から5年あけたい作物なので、区画を回す計画が要ります。

収穫が9月にずれ込む寒冷地では、朝晩の低温で肥大が鈍ります。8月中旬以降の授粉は見送るのが無難です。

遅れたときの立て直し

スイカは収穫までに100日ほどかかるので、途中の遅れがそのまま収穫日の遅れになります。ただし作業ごとに取り返し方が違い、切り替えれば収穫まで持っていける遅れも少なくありません。

判断の分かれ目は、真夏の高温期に肥大期が重なるかどうかです。9月に入ってからの肥大は気温が足りず、味が乗らないまま終わります。

遅れた作業起きること立て直し方
定植が6月にずれた収穫が9月にかかり味が乗らない小玉品種に替え、着果を1株1個に絞る
摘心をしないまま伸びた子づるが揃わず着果が遅れる太い子づる3本を選び、残りを元から切る
授粉の札をつけ忘れた収穫日が読めない巻きひげの枯れと接地面の黄変で決める
追肥が遅れて葉が薄い肥大が途中で止まる水に溶かした肥料をつるの先の下へ施す

遅れを取り戻そうとして肥料を増やすのは逆効果です。つるだけが伸び、雌花が咲かないまま夏が終わります。

スイカの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

スイカの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はスイカの育て方にまとめています。

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