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スイカの病害虫と鳥害

スイカのうどんこ病と炭疽病|時期別の警戒点とカラス対策

スイカの栽培イメージ

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いつ何を警戒するかを時期で押さえ、発生してから慌てない設計にします。

スイカで警戒するものは時期で入れ替わる

スイカの被害は時期によって主役が変わります。植え付け直後はウリハムシ、梅雨は炭疽病とつる枯病、梅雨明け後はうどんこ病とハダニ、収穫直前はカラスです。順番が決まっているので、先回りして手を打てば発生してからの対処を減らせます。

時期主な警戒対象予防の手
定植〜活着ウリハムシ、アブラムシ不織布のあんどんで覆う
つる伸長期つる枯病、アブラムシ敷きわらで泥はねを断つ
梅雨炭疽病、つる枯病つるを重ねず風を通す
梅雨明け後うどんこ病、ハダニ下葉を整理し乾燥を避ける
収穫10日前〜カラス、ハクビシン実を覆い、周囲を囲う

うどんこ病は梅雨明けから一気に増える

葉の表面に白い粉をまいたような斑点が出るのがうどんこ病です。雨の多い時期より、梅雨明けの乾いた高温期に急増します。葉が働かなくなるため、肥大の途中で広がると玉が止まり、糖度も上がりません。

スイカでは着果後に発生すると被害が直撃します。実に養分を送っているのは葉なので、収穫まで葉を生かすことが目的になります。

見つけ方
下葉の表側を週に一度めくって見ます。最初は直径1センチほどの白い点で、この段階なら葉を1枚取るだけで止められます。
広がったとき
白い部分が葉の半分を超えた葉は取り除きます。ただし一度に全体の3割以上は取らず、残した葉で肥大を続けさせます。
再発を防ぐ
取った葉は畑に放置せず持ち出します。株元に積むとそこが伝染源になり、次の葉へ移ります。

炭疽病とつる枯病は梅雨に決まる

炭疽病は葉や実に円形の黒褐色の斑点が出て、進むと中央がくぼんで裂けます。つる枯病は茎の節から褐色に変色し、やがてそこから上が枯れます。どちらも雨と泥はねで広がるため、梅雨の入り前の準備で結果がほぼ決まります。

泥はねを断つ
つるが伸びる範囲に敷きわらを厚く敷きます。土が直接跳ねる面をなくすことが、この2つの病気への最も効く手当てです。
傷をつくらない
摘心(先端を摘んで枝数を増やすこと)や整枝(枝の数と向きを整えること)は晴れた日の午前に行い、切り口を早く乾かします。雨の日の作業は傷口から菌を入れる行為になります。
発病部の処理
斑点の出た葉や、変色した茎の部分は早めに切り取ります。実に出た斑点は治らないため、その実は諦めて他へ養分を回します。

梅雨に入ってから敷きわらを足しても遅れます。つるを流し始める時点で敷き終えておくのが順番です。

つる割病は苗の段階で決着している

日中に急にしおれ、朝には戻るという症状を数日繰り返して枯れるのがつる割病です。土の中の菌が根から入るため、発生してから薬や水で回復させることはできません。接ぎ木苗を使い、ウリ科の連作を避けることが唯一の対策です。

症状考えられる原因対応
日中しおれ朝は戻るつる割病の初期回復しない。株を抜いて処分する
株全体が一日でしおれる高温期の水切れ夕方に十分潅水すれば戻ることがある
茎の地際が褐色に裂けるつる枯病変色部を切り、泥はねを断つ
下葉だけ黄変が進む肥料切れか自然な老化追肥の時期と量を見直す

枯れた株を抜いた跡の土は、ほかの畝へ移動させないようにします。菌を持ち込む経路になります。

ウリハムシとアブラムシは初期が勝負

ウリハムシは葉に円を描くように食害する橙色の甲虫で、苗が小さいうちに来ると生長点をやられて再生しません。アブラムシはウイルスを媒介するため、数の多少より運ぶものが問題になります。

覆って防ぐ
定植から本葉5枚までは不織布のあんどんや寒冷紗で覆います。物理的に入れない期間をつくるのが最も確実です。
見回りの頻度
覆いを外した後は2日に一度、葉の裏を見ます。アブラムシは新芽と葉裏に集まるので、そこだけ確認すれば足ります。
風通しを保つ
つるが重なった内側はハダニとアブラムシの温床になります。整枝で並べ直すことが害虫対策にもなります。

カラスは収穫の直前に来る

カラスは食べ頃を人より正確に見分けます。被害の大半は収穫予定日の数日前に集中し、一度つつかれた実は中に雨が入って腐るため回収できません。網や覆いは、実が大きくなった時点で先に用意しておきます。

実を隠す
つるの葉をかぶせるか、収穫用のかごや発泡箱を伏せてかぶせます。上から見て実の丸い形が見えない状態にするのが要点です。
畑を囲う
支柱を立てて防鳥ネットを張ります。上だけでなく側面もふさぎ、地面との隙間は10センチ以下にします。
テグスを張る
ネットが張れない場所では、実の上を横切るように釣り糸を数本渡します。羽が当たるのを嫌って降りにくくなります。
獣害への備え
ハクビシンやアライグマは夜に来て、皮を残して中身だけ食べます。この食べ跡が出たらネットの側面と地際を先に補強します。

一度被害が出た畑は翌年も狙われます。実が卵大になった時点で覆いをかける習慣にしておくのが確実です。

実の異常から原因を切り分ける

収穫まで来た実が割れる、味が薄いといった不調は、病気でも虫でもなく水と肥料の与え方で起きています。相手が菌や虫でないので薬は効かず、翌年の水のやり方を変えることが唯一の手当てになります。

判断の手がかりは、異常が出た時期と直前の天気です。大雨のあとか、猛暑の続いたあとかを思い出せば、次の表のどれに当たるかはすぐ絞れます。

症状考えられる原因手当て
収穫前に縦へ大きく割れる乾いた後の大雨で急に吸った雨の前に敷きわらを厚くし、乾かし切らない
切ると中に空洞がある着果数が少なく急に肥大した着果数を戻し、追肥を一度にまとめない
接地面が茶色く腐る敷きわらが湿ったままだった玉直しのたびに敷きわらを入れ替える
果肉が水っぽく味が薄い収穫前の多雨と窒素の残り収穫の2週間前から追肥を止める

これらは伝染しません。同じ畝の隣の株まで抜く必要はなく、その株の水と肥料だけを見直せば足ります。

スイカの収穫までのコツは作物ページに

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