庭植えと鉢植えの水やり
庭植えのフジは根付いた後、水やりはほぼ必要ありません。植え付けから一年は土の表面が乾いたらたっぷりやり、二年目からは真夏に二週間以上雨がないときだけやります。鉢植えは乾きやすく、特に夏は朝夕二回必要になることもあります。葉が昼にしおれて夕方戻るなら水切れの合図です。
水は株元にゆっくり時間をかけて注ぎます。フジの根は深く伸びるので、表面だけ濡らしても根まで届きません。庭植えで水をやるときは、ホースを株元に置いて十分以上流しっぱなしにするくらいでちょうどよいです。
| 場面 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 庭植え、植えて一年目 | 表面が乾いたらたっぷり | 夏は週に二回ほど |
| 庭植え、二年目以降 | 真夏の日照りだけ | 根が深いので基本は雨まかせ |
| 鉢植え、春秋 | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 二〜三日に一度 |
| 鉢植え、夏 | 毎朝、必要なら夕方も | 水切れは花芽の元を落とす |
| 鉢植え、冬 | 週に一度ほど | 休眠中だが乾かしきらない |
肥料は少なめが原則
フジは根に空気中の窒素を取り込む菌が付くマメ科の植物で、肥料が少なくてもよく育ちます。むしろ窒素の多い肥料を与えるとつるばかり伸びて花が付かなくなります。肥料は二月の寒肥(休眠中に効かせる肥料)と、花後の六月のお礼肥の二回で十分です。どちらもリン酸の多い花木用のものを控えめに使います。
- 二月の寒肥
- 株から一メートルほど離れた位置に浅い溝を掘り、堆肥と骨粉や油かすを混ぜて埋めます。株元に直接まくと根が肥料を追わず広がりません。
- 六月のお礼肥
- 花が終わったら、緩効性の化成肥料をひとつかみ、株の周りにばらまきます。花で使った体力を戻します。
- 夏以降は与えない
- 七月以降に肥料をやると、秋までつるが伸びて花芽ができません。九月以降の肥料は特に禁物です。
鉢植えは庭植えより肥料が流れやすいので、三月と六月に緩効性肥料を鉢の縁に置きます。それでも量は控えめにします。
つるが暴れる株の抑え方
元気すぎてつるが何メートルも伸び、花が咲かない株があります。若い株や肥料の多い株に多く、根が広がりすぎているのが原因です。そういう株は肥料を止め、夏の切り戻しを徹底し、それでも咲かなければ根切りで勢いを抑えます。根を切ると株が身の危険を感じて花芽を作る、と昔から言われている方法です。
- 肥料を止める
- 咲かない株にはまず一年、一切の肥料を止めます。それだけで翌年咲くこともあります。
- 根切りをする
- 冬に株から五十センチほど離れた位置で、スコップを深く差し込んで円を描くように根を切ります。株の半周だけでも効きます。
- 幹に環状はく皮
- 熟練者向けの方法で、六月に幹の皮を幅五ミリほど一周はぎ取ります。養分が根に下りず花芽ができます。失敗すると枯れるので慎重に。
土の管理と株元の手入れ
株元に雑草が茂ると風が通らず、根元の湿気で病気が出ます。株元は年に数回草を取り、腐葉土やバークチップを敷いておくと乾燥と雑草の両方を抑えられます。ただし幹に直接マルチが触れると皮が蒸れるので、幹の周り十センチは空けます。
- 春に株元へ堆肥を敷く
- 三月に株元の周りに堆肥を三センチほど敷きます。根の伸びを助け、夏の乾燥も防ぎます。
- 幹の周りは空ける
- 敷いた堆肥やチップは幹に触れないように、幹の周り十センチを空けます。触れたままだと皮が蒸れて虫が入りやすくなります。
- 土を踏み固めない
- 棚の下を頻繁に歩くと土が固まり根が呼吸できません。通路には板や飛び石を置きます。
葉の色で肥料と水を判断する
フジの葉は健康なら明るい緑で、夏には濃い緑になります。葉が黄色く葉脈だけ緑に残るなら鉄の不足で、土がアルカリ性に傾いています。全体が薄い緑でつるが細いなら肥料切れか日照不足です。逆に葉が大きく濃い緑でつるが太いのに咲かないなら、肥料が多すぎます。
| 葉の見た目 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 黄色く葉脈だけ緑 | 鉄不足、土がアルカリ性 | ピートモスを株元に混ぜ、鉄入りの液体肥料をやる |
| 薄い緑でつるが細い | 肥料不足か日照不足 | 六月のお礼肥を少し増やし、日当たりを確かめる |
| 濃い緑でつるが太いのに咲かない | 窒素過多 | 肥料を止め、夏の切り戻しを徹底する |
| 夏に葉先から枯れる | 水切れ | 鉢植えは朝夕の水やり、庭植えは深く水をやる |
元気がないときの原因の切り分け
急に葉がしおれて枯れる場合は、水の問題より幹や根の虫害を疑います。株元におがくずのような粉が出ていればコウモリガやカミキリムシの幼虫が幹に入っています。虫がいなければ根腐れか、夏の水切れです。株元を見て粉がないか確かめ、次に土を掘って根の状態を見ます。
| 症状 | 見分け | 手当て |
|---|---|---|
| 一部の枝だけ急にしおれる | 幹に虫の穴と粉 | 穴に針金を差すか薬剤を注入する |
| 全体が少しずつ弱る | 土が常に湿って根が黒い | 水はけを直し、土を入れ替える |
| 春の芽出しが遅い | 冬の寒さか根の傷み | 幹を削って緑なら待つ |
| 葉は元気だが咲かない | 肥料と剪定の問題 | 肥料を止め、夏の切り戻しを行う |
フジの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
フジの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフジの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。