種類を知って植える場所を決める
ゼフィランサスは中南米生まれの小さな球根植物で、雨のあとに一斉に咲くことからレインリリーと呼ばれます。日本でよく育てられるのは白花のタマスダレ、桃色のサフランモドキ、黄花のキトリナの三種で、寒さへの強さと咲く時期が少しずつ違います。どれを植えるかで、置き場所と冬の扱いが変わります。
タマスダレは関東平野部なら植えっぱなしで何年も咲く最も丈夫な種類です。桃色や黄色の種類は冬の凍結にやや弱く、鉢植えにして軒下で冬を越すか、花壇なら株元を覆って守ります。
| 種類 | 花色と時期 | 寒さへの強さ |
|---|---|---|
| タマスダレ | 白、8月〜10月 | 強い。関東の露地で植えっぱなし可 |
| サフランモドキ | 桃色、6月〜9月 | やや弱い。凍る土では株元を覆う |
| キトリナ | 黄、7月〜9月 | やや弱い。鉢植えで軒下越冬が安心 |
球根には毒があり、食べると中毒を起こします。ノビルやニラと葉が似ているので、食用の植物と離して植え、子どもやペットが口にしないよう気をつけます。
植える時期と球根の選び方
植え付けは芽が動き出す前の三月から四月が適期です。秋に植えることもできますが、寒さに弱い種類は根が張る前に冬を迎えるので、春植えのほうが安心です。球根は直径二センチから三センチの小さなもので、固く締まって傷やかびのないものを選びます。
通販や園芸店で球根が出回るのは二月から四月です。買ったらすぐ植えられないときは、紙袋に入れて涼しく乾いた場所に置き、一か月以内に植えます。ビニール袋に入れたままにすると蒸れてかびが出ます。
- 三月から四月に植える
- 土が凍らなくなり、最低気温が五度を超えるころが目安です。遅くても五月上旬までに植えれば、その夏から咲きます。
- 固く締まった球根を選ぶ
- 指で押してへこむ球根、底に黒いかびのある球根は避けます。小さくても固い球根なら翌年には咲きます。
- 根が乾かないうちに植える
- 掘り上げたばかりの球根や、鉢から抜いた株は、根を乾かすと弱ります。買ったらできるだけ早く植えます。
浅めに、密植して植える
ゼフィランサスは球根が小さいので、株間五センチから十センチと密に植えると、咲いたときに花が集まって見栄えがします。深さは球根の頭が土の表面から二センチから三センチ下になる程度で、深く植えすぎると花が減ります。水はけのよい土を好むので、花壇なら腐葉土と軽石を混ぜて高めに植えます。
密植すると翌年には球根が増えてさらに混み合いますが、ゼフィランサスは混み合っても三年ほどは咲き続けます。花が減ってきたと感じたころに掘り上げて分ければよいので、最初から間を空けて植える必要はありません。
| 場面 | 株間と深さ | 球根の数の目安 |
|---|---|---|
| 露地の花壇 | 株間5〜10センチ、頭が2〜3センチ下 | 一平方メートルに100〜200球 |
| 65センチのプランター | 株間5センチ、頭が2センチ下 | 20〜30球 |
| 5号鉢 | 球根が触れ合う程度に密植 | 7〜10球 |
| 芝生や庭木の株元 | 株間10センチ、頭が3センチ下 | 群れ植えで自然な姿に |
鉢植えは球根同士が触れるくらい詰めて植えると、一度に多くの花が咲いて見事です。
植え付けの手順
水はけのよい土に植え、植え付け後にたっぷり水を与えます。その後は芽が出るまで乾かし気味にし、葉が伸び始めたら普通の水やりに戻します。植え付け時の肥料は緩効性のものを少量混ぜる程度で十分です。
- 土を作る
- 花壇は腐葉土を二割、軽石か川砂を一割混ぜて水はけをよくします。鉢は市販の草花用の土に軽石を一割加えます。
- 元肥を少量混ぜる
- 緩効性の化成肥料を土十リットルあたり五グラム程度混ぜます。元肥(植える前に土に混ぜておく肥料)は多いと球根が腐りやすくなります。
- 尖ったほうを上にして置く
- 球根の尖ったほうが芽、平らで根の跡があるほうが下です。向きが分からなければ横向きに植えても芽は上に出ます。
- 土をかぶせて水を与える
- 頭が二センチから三センチ隠れるよう土をかぶせ、たっぷり水を与えます。芽が出るまでは表面が乾いてから与えます。
芽が出ない、球根が腐るときの原因
植え付けの失敗は、球根が腐ることと、植えた年に咲かないことの二つがほとんどです。腐るのは水はけの悪い土か深植え、咲かないのは球根が小さいか植え付けが遅れたことが原因です。掘って球根を確かめれば切り分けられます。
植えた年は葉だけで終わることも珍しくありません。球根が小さい場合、一年目は葉で養分をため、二年目から咲きます。葉が元気なら心配せず、花後の追肥と日照で球根を太らせて翌年を待ちます。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 一か月たっても芽が出ない | 気温が低いか球根が休んでいる | 掘らずに待つ。固ければ五月には芽が出る |
| 掘ると球根が柔らかく黒い | 過湿による腐れ | 腐った球根は処分し、土を水はけのよいものに替える |
| 葉は出るが花が咲かない | 球根が小さいか植え付けが遅い | 今年は葉を育て、翌年の開花を待つ |
| 葉が細く倒れる | 日照不足 | 日なたへ移す。鉢なら置き場所を変える |
ゼフィランサスの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ゼフィランサスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はゼフィランサスの育て方にまとめています。
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