種採りとさし芽、目的で選ぶ
ジニアは種を採るのが簡単で、一株から何百粒も採れます。ただし八重咲きや特定の色は翌年に混ざりやすく、同じ花を確実に残すにはさし芽が向きます。目的に合わせて方法を選んでください。
摘心(先端の芽を摘んで枝数を増やすこと)で摘んだ芽や、切り戻しで出た枝は、そのまま捨てずにさし芽にできます。季節の作業で出る材料を使うと、増やすためだけに株を切る必要がありません。
| 目的 | 方法 | 向いている理由 |
|---|---|---|
| たくさんの苗を安く作りたい | 種採り | 一株から数百粒、保存も効く |
| 気に入った花の色や形をそのまま残したい | さし芽 | 親と同じ性質の株になる |
| 秋にもう一度若い株で咲かせたい | さし芽 | 八月にさせば九月末から咲く |
| 交配種で色の混ざりを楽しみたい | 種採り | 翌年に思わぬ色が出るのも楽しみ |
種採りは花を完全に枯らしてから
種にする花は花がら摘みをせずに残し、花びらが茶色く乾いて中心が固くなるまで待ちます。青いうちに切ると発芽しません。晴れた日が続いた後に切り取り、室内で二週間ほど乾かしてから種をほぐします。
種を採る株は花がらを残すため見栄えが落ち、他の花も減ります。花壇全体の花数を保つなら、種採り用の株を端に二〜三株だけ決めて、残りは花がら摘みを続けるのが両立のコツです。
- 親にする花を決めて印を
- 咲いているときに色と形の気に入った花にひもで印を付け、その花だけ花がら摘みをせずに残します。
- 茶色く乾いたら切る
- 花びらが完全に乾いて花の付け根まで茶色くなり、触ると種がぽろっと外れるころに切ります。雨の前は避けます。
- ほぐして扁平な種を選ぶ
- 乾いた花をほぐすと、花びらの付け根に細長い種が付いています。ふくらみのある固いものを残し、薄くて軽いものは捨てます。
- 紙袋で冷暗所に保存
- 紙袋に入れ、乾燥剤と一緒に密閉容器で冷蔵庫の野菜室に入れます。翌年の発芽率は八割ほど、二年目は半分に落ちます。
さし芽は六月と八月が適期
摘心で摘んだ芽や、切り戻しで出た枝を使えば、ジニアは十日から二週間で根が出ます。梅雨時の六月と、切り戻し後の八月が失敗の少ない時期です。真夏の高温期は蒸れて腐りやすいので、日陰で管理します。
さし芽用の枝は、若くて柔らかすぎず、かといって木質化して固くもない中間の枝が最も根を出しやすいものです。指で曲げてしなやかに戻る枝を選び、折れるほど固い枝や、水気で潰れる枝は避けます。
- 先端から十センチで切る
- 花やつぼみの付いていない枝の先端を十センチほど切り、下の葉を取って上の葉を二〜三枚残します。
- 一時間ほど水に浸ける
- 切り口を水に浸けて水を吸わせます。切り口が乾いたまま挿すと根が出る前にしおれてしまいます。
- 湿らせた清潔な土に挿す
- 肥料の入っていないさし芽用土を湿らせ、割り箸で穴を開けてから茎の三分の一を挿します。土を指で軽く押さえます。
- 明るい日陰で乾かさない
- 直射の当たらない明るい場所に置き、土が乾かないよう朝夕に霧吹きします。新しい葉が動き出したら根が出た合図です。
翌年の花が違ったときの原因
採った種から育てた株が一重になった、色が混ざった、背が高くなったと感じたら、それは種採りの性質によるものです。園芸品種の多くは交配種で、種を採ると親の性質が分かれて出ます。失敗ではありませんが、避けたいなら方法を変えます。
逆に、種採りで思わぬ色や形が出るのを楽しむ育て方もあります。混ざった中から気に入った株をさし芽で残せば、自分だけの系統を作ることもできます。失敗と決めつけず、株の姿を見て判断してください。
| 起きたこと | 原因 | 次からの対策 |
|---|---|---|
| 八重が一重になった | 八重の性質が種で分かれた | さし芽で残す。一重の株の種は採らない |
| 色が混ざった | 近くの株と交配した | 残したい色の株だけ離して植える |
| 背丈が高くなった | 矮性の性質が抜けた | 矮性は毎年種を買う |
| 発芽がまばら | 採種が早すぎた・保存で湿った | 完全に乾いてから採り、冷暗所で保存 |
さし芽の苗を秋まで育てる
根が出たさし芽は、三号ポットに植えて一週間ほど半日陰で慣らしてから日向に出します。八月にさした苗は九月中旬に花壇へ植えると、十月から霜まで咲きます。この時期の苗は摘心せず、そのまま咲かせます。
- 根が三センチで鉢上げ
- 挿してから二週間ほどで軽く引いて抵抗があれば根が出ています。根を切らないよう土ごと三号ポットに移します。
- 一週間は半日陰
- 鉢上げ直後は根が土に馴染むまで半日陰で管理し、葉がしおれなくなったら日向に出します。
- 九月中旬までに植える
- 秋の苗は生育期間が短いので、遅くとも九月中旬までに花壇かプランターへ植え付けます。追肥は一回だけにします。
ジニアは一年草なので、さし芽で増やした株も霜で枯れます。室内で冬越しさせるより、種を残す方が現実的です。
ジニアの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ジニアの長く咲かせるコツは作物ページに
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