うどんこ病はほぼ必ず出る
ズッキーニはウリ科の中でもうどんこ病に弱く、家庭菜園では梅雨明けから発生しない年のほうがまれです。したがって目標は発生をゼロにすることではなく、収穫が終わるまで発生を遅らせることになります。
この病気は乾いた高温で広がります。雨よりも、乾燥した日が続いて株元が混み合っている状態のほうが危険です。葉に白い粉が浮いてから慌てるのではなく、その2週間前から手を打ちます。
| 時期 | 警戒する対象 | 打つ手 |
|---|---|---|
| 5月 | アブラムシとウリハムシ | マルチと防虫ネットで守る |
| 6月 | うどんこ病の初発 | 下葉かきと風通しの確保 |
| 7月 | うどんこ病の急拡大 | 発病葉を毎週外へ出す |
| 8月 | 灰色かびと軟腐 | 傷んだ実と花がらを残さない |
うどんこ病に強いとされる品種でも発病はします。強い品種は発生が2週間ほど遅れると考え、管理を省きません。
発生を遅らせる設計
予防の中身は、風を通すことと窒素を効かせすぎないことの2つに集約されます。どちらも植える前と初期の管理で決まるため、発病してから変えられる余地はほとんどありません。
- 株間を詰めない
- 90センチを守ります。詰めた畝は7月に葉が一枚の屋根のようになり、株元の湿気が抜けなくなって発生が2週間ほど早まります。
- 支柱で立てる
- 茎を立てると株元に風が通り、葉裏に湿気がたまりません。地面から跳ねた胞子が下葉に届きにくくなる効果もあります。
- 窒素を効かせすぎない
- 葉が濃く柔らかいほど侵されやすくなります。追肥(育てている途中で足す肥料)は規定量を守り、葉色が濃すぎるときは1回飛ばします。
- 敷き草かマルチ
- 地面を覆うと泥はねが止まり、土にいた病原の持ち上がりが減ります。雨の後に下葉が汚れる畑ほど効果が出ます。
- 畝の向きを風に合わせる
- 畝を夏の風の向きに沿わせると株間を風が抜けます。風の通らない塀ぎわの畝は、同じ管理でも発生が1〜2週間早まります。
出てからの手当て
白い粉が数枚に見えた時点が分かれ目です。この段階で発病葉を外へ出せば収穫期の終わりまで持ちますが、放置して株全体に回ると光合成が止まり、実の肥大が2週間で目に見えて鈍ります。
- 見つけた葉は即日外す
- 畝の中でちぎって落とさず、袋に入れて畑の外へ運びます。落とした葉の上で胞子が作られ、翌週の発生源になります。
- 上位葉を守る
- 生長点に近い若い葉を最優先で残します。下葉が白くなるのは織り込み済みで、上が守れていれば収穫は続きます。
- 朝の作業にする
- 葉が濡れている時間に触ると、手や衣服で胞子を運びます。露が引いた午前中に行い、作業後は手を洗います。
- 見切る判断
- 上位葉まで白く覆われ、新しい雌花が止まったら回復は望めません。株を抜いて片づけ、次作の準備に切り替えます。
防除に薬剤を使う場合は、ズッキーニでの登録があるものを選び、収穫までの日数と回数の制限を必ず確認します。
ウリハムシとアブラムシ
苗のうちに葉を食われると生育がそのまま止まります。とくに定植直後の2週間は被害が致命的で、この時期だけでも物理的に囲うと結果が変わります。
| 害虫 | 出る時期 | 見分けと対処 |
|---|---|---|
| ウリハムシ | 5月〜7月 | 橙色の甲虫が葉を丸くかじる。定植直後は行灯で囲う |
| アブラムシ | 5月〜6月 | 新芽と葉裏に群れる。銀色のマルチで飛来を減らす |
| ハダニ | 7月〜8月 | 葉裏がかすれて白っぽい。乾燥時に増えるので葉裏に水をかける |
| ヨトウムシ | 7月〜9月 | 夜に葉を大きく食う。朝に株元の土を掘って探す |
防虫ネットは開花期に外します。かけたままだと訪花昆虫が入れず、人工授粉なしでは実が一つも付きません。
うどんこ病以外の病気
見た目が似ていても対処が違うため、白い粉なのか、水がしみたような斑なのかで分けます。ウイルス病だけは治せず、株を抜くほかありません。
| 病気 | 出かた | 対処 |
|---|---|---|
| モザイク病 | 新葉が縮れて濃淡のまだら | 抜き取る。媒介するアブラムシを先に抑える |
| 灰色かび病 | 花がらや実の先が灰色に腐る | 咲き終わった花を取り、傷んだ実を残さない |
| 疫病 | 茎や実が急に水浸状に腐る | 水はけを直し、雨の跳ね返りを止める |
| 尻腐れ状の傷み | 実の先が黒く縮む | 受精不良か乾き。授粉と水やりを見直す |
連作するとウリ科共通の土壌病害がたまります。同じ場所での連作は2〜3年空け、カボチャやキュウリの跡地も避けます。
見回りの回数と記録
- 週2回、葉裏を見る
- 授粉の朝に上から、収穫の日に葉裏をめくって確認します。うどんこ病もハダニも、最初は葉裏や下葉から始まります。
- 初発の日を控える
- 白い粉を初めて見た日を記録します。翌年の同じ時期の2週間前が、予防の手を打つべき時期になります。
- 株ごとに分けて見る
- 同じ畝でも風下の株から先に出ます。出やすい位置が分かれば、翌年はそこに株間を広く取れます。
- 広がりの速さを見る
- 同じ葉を二日おきに見て、白い粉の輪が広がっていれば手を打ちます。大きさが変わらないなら、その日は様子見で構いません。
記録は葉の写真より、日付と株の位置のメモのほうが役に立ちます。初発から一週間が手を打つ目安で、翌年の畝の組み立てにもそのまま使えます。
ズッキーニの収穫までのコツは作物ページに
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