結論
- 関東平野部の初霜は 11 月下旬が目安。天気予報で最低気温 3℃ 以下が出た日から対策を始める
- 白菜は外葉を紐で縛る、大根は土寄せか葉を倒す、ブロッコリーは花蕾が見えたら不織布。作物ごとに違う
- 秋の葉物や結球野菜は軽い霜なら耐える。慌てて全部覆うより、弱い部分だけ守る方が管理しやすい
いつから始めるか
霜は気温が 0℃ 近くまで下がった晴れた無風の朝に降ります。天気予報の最低気温は地上 1.5m の値で、地面近くはそれより 2〜3℃ 低くなるため、予報で 3℃ 以下が出た日が実質的な霜注意日です。関東平野部では 11 月下旬、内陸や北関東では 11 月上〜中旬が初霜の目安になります。
地域差は大きく、東北や高冷地では 10 月中に初霜が来ることがあり、関西以西の平野部や太平洋沿岸では 12 月に入ってからのこともあります。自分の畑の初霜日を毎年記録しておくと、翌年の準備時期がはっきりします。
- 週間予報で最低気温 3℃ 以下の日を見つけたら、その前日までに準備を終える
- 畑の中で低い場所や北側の開けた場所は霜が降りやすい。そこにある株を優先する
- 不織布・支柱・紐を 11 月中旬までに手元にそろえておく
- プランターは夜だけ軒下や壁際に寄せられるようにしておく
作物ごとの霜の強さと対策
秋冬野菜のほとんどは霜に当たっても枯れません。むしろ寒さでデンプンが糖に変わり、甘くなる作物もあります。守るべきなのは「霜で傷むと商品価値が落ちる部分」で、白菜は玉の外側、大根は地上に出た首、ブロッコリーは花蕾です。
| 作物 | 霜への強さ | 傷む部分 | 対策と時期 |
|---|---|---|---|
| 白菜 | 軽い霜には強い。-3℃ 以下が続くと外葉が傷む | 結球の外側の葉、頭の部分 | 結球が締まったら外葉で玉を包み紐で縛る (11 月下旬〜) |
| 大根 | 強い。寒さで甘くなる | 地上に出た首の部分がスが入る・凍る | 土寄せで首を隠す。12 月以降は葉を倒して寝かせるか、抜いて土中に埋める |
| ブロッコリー | 株は強いが花蕾は霜で変色する | 花蕾 (収穫部分) | 花蕾が 3cm ほど見えたら不織布をトンネルがけ (11 月中〜) |
| 小松菜・ほうれん草 | 強い。霜に当てると甘くなる | 葉先がわずかに傷む程度 | 基本は不要。収穫を続けるなら不織布のべたがけ |
白菜: 外葉で包んで縛る
白菜は結球が締まった後に外葉を立ち上げて玉を包み、麻紐やビニール紐で頭の上を縛ります。これで霜が直接玉に当たらなくなり、畑に置いたまま 1〜2 か月保存できます。縛るのは結球が固くなってからで、早すぎると玉が締まらなくなります。
縛った後は外側の葉が枯れて茶色くなりますが、それは玉を守っている証拠で、収穫時にむけば中はきれいです。12 月中旬以降に強い寒波が予報されたら、上から不織布をかぶせると安心です。
白菜を縛る紐は、結球の頭から 5cm ほど上で軽く結ぶ程度で十分です。きつく縛ると通気が悪くなり、内側から腐りやすくなります。
大根: 首を土に隠す
大根は根の上部が地上に出ているため、そこに霜が当たると凍ってスが入ったり、割れたりします。11 月中に株元へ土を寄せて首を隠しておけば、12 月の霜には十分耐えます。プランターも同じで、用土を足して首を覆います。
収穫を 1 月以降まで延ばすなら、12 月中旬に葉を切り落として抜き、畑の隅に掘った溝へ斜めに埋めておく方法があります。畑に立てたままにするなら、葉をひもで束ねて倒し、上から不織布をかけると葉の傷みが減ります。
ブロッコリー: 花蕾が見えたら覆う
ブロッコリーの株そのものは寒さに強く、露地で冬を越します。ただし収穫部分の花蕾は霜が当たると紫色や茶色に変わり、見た目が落ちます。花蕾が 3cm ほど見えた頃から不織布をトンネル状にかけ、収穫の朝にだけ外します。
花蕾が紫になっても味に大きな問題はなく、ゆでると緑に戻ります。見た目より収穫を優先するなら、覆わずに寒さに当てて甘みを乗せる選択もあります。側花蕾を長く採るなら、頂花蕾を採った後も覆いは残しておきます。
ビニールをべたがけで直接葉に触れさせると、結露が凍って葉が傷みます。ビニールを使うなら支柱で浮かせ、日中は端を開けて換気してください。不織布は直接かけても構いません。
プランターの場合
プランターは土の量が少ないため、露地より土が冷えやすく、夜の放射冷却で一気に温度が下がります。最低気温 3℃ 以下の夜だけ軒下や壁際、ベランダの内側に寄せるだけでかなり違います。動かせない大きさなら、周りに段ボールや発泡スチロールを立てて風と放射冷却を防ぎます。
日中は日の当たる場所に戻すか、覆いを外して光を当ててください。覆いっぱなしにすると徒長と蒸れで弱ります。水やりは朝に済ませ、夕方に濡れた土のまま夜を迎えないようにします。
- 夜だけ軒下へ。朝には日の当たる場所に戻す
- 動かせないなら側面を段ボールで囲い、上に不織布
- 水やりは午前中。夕方の水やりは土が凍る原因になる
- 受け皿の水は捨てる。根の周りが凍るのを防ぐ
失敗と戻し方
「霜に当たって葉がしおれた」場合、朝の一時的なしおれは日が当たれば戻ります。昼を過ぎても戻らず葉が透き通るように変色していたら、その葉は組織が壊れています。傷んだ葉だけ取り除き、株全体が生きていれば新しい葉が出るのを待ちます。
「覆いをかけたら蒸れて腐った」は、ビニールの閉め切りや、雨で濡れた不織布をかけたままにしたときに起きます。腐った部分を取り除いて覆いを外し、晴れた日に乾かします。以後は日中の換気を組み込んでください。大根の首が割れた場合は戻せないので、早めに収穫して食べます。
今日やること
- 週間予報を開いて、最低気温 3℃ 以下の日がいつ来るかを確認する
- 白菜は結球の固さ、大根は首の露出、ブロッコリーは花蕾の有無を見て、いま必要な対策を 1 つ決める
- 初霜を見た日と対策した日を Gadenin アプリに記録して、来年の準備時期の目安にする
よくある質問
- 霜に当てた方が甘くなるというのは本当ですか?
- 大根・白菜・ほうれん草・小松菜などは、低温にさらされると凍結を防ぐために糖分を増やします。軽い霜なら傷めずに甘みだけ乗せられます。ただし -3℃ を下回る日が続くと組織が傷むので、そこは守ってください。
- 不織布とビニール、どちらがよいですか?
- 秋冬野菜の霜よけなら不織布で十分です。通気があるので蒸れにくく、直接かけても葉を傷めません。ビニールは保温力が高い分、日中の換気を怠ると蒸れるので、管理の手間をかけられる場合に使います。
- 初霜より前に収穫を終えるべき野菜はありますか?
- 秋まきのインゲンやサツマイモ、ピーマンなど夏野菜の残りは霜で一度に枯れるので、初霜の前に収穫を終えます。この記事で扱った白菜・大根・ブロッコリーは霜の後も畑に置けます。
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