結論
- 秋の小松菜の虫食いは、ほぼアオムシ・ヨトウムシ・コナガ・ダイコンハムシ (ダイコンサルハムシ) のどれか。葉の裏と食べ跡の形で見分けられる
- 今日やるのは、葉の裏を全部めくって虫と卵を取ること。そのあと目合い 1mm 以下の防虫ネットをすき間なくかける
- 被害が葉の 3 分の 1 を超えていたら、その株はあきらめて 10 月中旬までにまき直す方が早い
まず確かめる 3 つのこと
小松菜はアブラナ科で、秋は虫にとっても食べごろの季節です。穴を見つけたら、まず「どの虫か」「どこにいるか」「どれだけ広がっているか」を順に見ます。犯人が分かれば対処は 1 つか 2 つに絞れます。
- 葉の裏を 10 株ぶんめくって、緑の虫・黒い粒 (フン)・黄色い卵がないか見る
- 穴の形を見る。葉脈を残して透ける食べ跡か、縁から丸くかじった跡か、小さな穴が点々か
- 被害の株数を数える。全体の 3 分の 1 を超えていたらまき直しも選択肢に入れる
- ネットをかけているなら、裾にすき間がないか、内側に虫がいないかを確かめる
犯人の見分け方 (食べ跡と居場所)
秋の小松菜で見る虫はほぼ 4 種類です。昼に見える虫と夜しか出ない虫がいるので、昼に見つからないからといって「虫ではない」とは言えません。夕方以降に懐中電灯で見ると、昼には見つからなかった犯人が葉の上に出ていることがあります。
| 虫 | 食べ跡 | 居場所 | 見分けのコツ |
|---|---|---|---|
| アオムシ (モンシロチョウの幼虫) | 葉の縁から大きくかじる。葉脈だけ残る | 昼も葉の表裏にいる。緑色で 2〜3cm | 近くにモンシロチョウが飛んでいる。黄色い小さな卵が葉裏に 1 粒ずつ |
| ヨトウムシ | 一晩で葉が丸ごとなくなる | 昼は株元の土の中。夜に出る | 株元を 2cm 掘ると茶色〜黒の太い幼虫。フンが大きい |
| コナガ | 薄皮を残して透ける小さな穴 | 葉裏。1cm 弱の細い緑の幼虫 | 触ると糸を出してぶら下がる。ネットをくぐるほど小さい |
| ダイコンハムシ | 小さな穴が点々と無数に開く | 葉の表裏。黒くて丸い 4mm ほどの甲虫 | 触ると転げ落ちて死んだふり。幼虫も黒い |
原因 1: 防虫ネットをかけていない・すき間がある
秋の小松菜の虫食いで最も多いのは、ネットなしで育てているか、かけていても裾が浮いているケースです。モンシロチョウは数分あれば卵を産みつけますし、コナガは目合い 1mm を超えるネットならくぐります。ネットは「かけてから種をまく」順番が基本で、芽が出てからかけると、すでに卵が産みつけられていることがあります。
裾は土で埋めるか、支柱やレンガで押さえてすき間をなくします。ネットが葉に触れていると、その上から産卵されることもあるので、トンネル支柱で葉から 10cm 以上浮かせます。
ネットをかけたあとに虫を見つけたら、ネットの外から入ったのではなく、中で卵からかえった可能性が高いです。中の虫を取り切ってからかけ直します。
原因 2: 9 月上旬にまいた (残暑と虫のピークが重なる)
関東の露地では、9 月上旬は虫の活動がいちばん盛んな時期です。この時期にまいた小松菜は、発芽したての柔らかい葉を狙われやすく、ネットなしだとほぼ食われます。9 月下旬以降にまくと虫の圧が下がり、10 月中旬以降ならネットなしでも被害は軽くなります。
地域差があり、東北や高冷地では 9 月中旬でも虫が減り始めます。逆に西日本や関東南部では 10 月上旬まで気を抜けません。
原因 3: 密植と肥料過多で虫が集まる
間引きをせずに込み合った小松菜は、風通しが悪く、葉裏が見えないので虫の発見も遅れます。また窒素肥料が多いと葉が柔らかく大きくなり、虫に好まれます。秋の小松菜は元肥だけで十分育つことが多く、追肥は葉色が薄いときだけにします。
- 本葉 2〜3 枚で株間 3cm、本葉 5〜6 枚で株間 5〜6cm に間引く
- 追肥は本葉 5 枚以降、葉色が黄色みがかってきたときだけ
- プランターは 65cm 型に 2 条、条間 15cm が目安
今日の対処手順
薬に頼らず戻せる範囲なら、手取りとネットの組み合わせで十分です。1 回で全部取り切れなくても、3 日続ければ目に見えて減ります。
- 葉の裏を 1 枚ずつめくり、虫と卵を指かピンセットで取る。ヨトウムシは株元を掘る
- 食害がひどい葉は葉柄から取り除き、畑の外に捨てる (畝に置くと戻ってくる)
- 目合い 1mm 以下の防虫ネットをトンネルがけし、裾を土で埋める
- 翌日と 3 日後にもう一度ネットの中を確かめ、残った虫を取る
- 被害株が 3 分の 1 を超えていたら、畝を片づけて 10 月中旬までにまき直す
薬剤を使う場合は、小松菜に登録のあるものを表示どおりに使い、収穫前日数を守ってください。効くかどうかは虫の種類と時期で変わるので、使ったあとも葉裏の確認は続けます。
失敗と戻し方
「ネットをかけたのに食われた」なら、かける前に卵がついていたか、裾のすき間から入っています。一度ネットを外し、中の虫を全部取ってから裾を埋め直します。「葉が穴だらけだが株は元気」なら、新しい葉は食われずに出てくるので、外葉だけ取って育て続けて構いません。
「株元から切られて倒れている」なら虫食いではなくネキリムシです。株元を掘って幼虫を取り、欠けたところにまき足します。10 月中旬を過ぎてのまき直しは、年内収穫が難しくなるので、トンネルで保温するか春まで待ちます。
今日やること
- 葉の裏を 10 株ぶんめくって犯人を特定し、見つけた虫と卵を取る
- 目合い 1mm 以下のネットを葉から 10cm 浮かせてかけ、裾を土で埋める
- 虫を取った日と株数をアプリに記録し、3 日後に再確認する
よくある質問
- 穴のあいた葉は食べられますか?
- 食べられます。虫やフンを洗い流し、傷んだ部分を取り除けば問題ありません。見た目が気になる葉は外して、中心の新しい葉を残して育てると次の収穫がきれいになります。
- プランターでも虫は来ますか?
- ベランダでも来ます。特にモンシロチョウは 2 階以上でも飛んできます。プランターは面積が小さいので、ネットを袋状にかぶせるか、支柱 3 本で小さなトンネルを作ると簡単です。
- まき直すなら何日で収穫できますか?
- 関東の露地で 9 月下旬まきなら約 30〜35 日、10 月中旬まきなら 45 日ほどで収穫サイズになります。気温が下がるほど日数がかかるので、10 月下旬以降は不織布のべたがけで保温すると早まります。
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