咲かない理由を先に見つける
エスキナンサスは茎の先端に赤やオレンジの筒状の花を房のように咲かせます。秋から冬に咲く株が多く、咲かない原因のほとんどは、光不足、秋に茎を切ってしまうこと、冬の水と肥料の与えすぎの三つです。下の表で自分の株に当てはまる行から読んでください。
| 株の状態 | 考えられる原因 | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 茎が長く伸びるが蕾が付かない | 光不足か春以降の切り戻し不足 | 春に切り戻して秋までに茎を作る |
| 秋に切ったら咲かなかった | 花芽の付く茎先を切った | 秋以降は切らない |
| 蕾は付くが開かずに落ちる | 移動、乾燥、冷風、蕾への水 | 蕾が付いたら動かさない |
| 一年中同じ管理で咲かない | 秋の低温と乾きがない | 秋に少し涼しく乾かし気味に |
花が付く仕組みを知る
花芽は、その年に伸びた茎の先端に付きます。春から夏にかけて伸びた茎が充実し、秋に夜の気温が十五度前後まで下がって土が乾き気味になると、先端に萼が集まった蕾の房ができます。萼から筒状の花が押し出されるように開くまで、蕾が見えてから一〜二か月かかります。
品種によって咲く時期は少しずつ違います。ラディカンスは秋から初冬、ロンギカウリスは冬から春、ツイスターやモナリザといった葉に特徴のある品種は秋に咲くものが多いです。
| 品種 | 花の色と時期の目安 | 咲かせやすさ |
|---|---|---|
| ラディカンス | 濃い赤、10〜12月 | 最も咲きやすい |
| ロンギカウリス | オレンジ赤、12〜3月 | やや涼しさが要る |
| ツイスター | 赤、10〜12月 | 茎が充実すれば咲く |
| モナリザ | 赤、9〜11月 | 葉の模様を楽しみつつ咲く |
春に切り戻して秋までに茎を作る
花が終わった春に、伸びすぎた茎を切り戻すと、そこから複数の新しい茎が出て、秋にそれぞれの先端に花が付きます。切る時期は四月から六月までで、七月以降に切ると茎が充実する前に秋を迎えて咲きません。
- 花後の茎を三分の一切る
- 花が咲き終わった茎を、葉の付いた節の少し上で三分の一ほど切ります。全体を一度に丸坊主にせず、長い茎から順に切ります。
- 切った茎は挿し穂にする
- 切り取った茎は先端を十センチほど残して挿し木に使えます。捨てずに増やすと、翌年に予備の株ができます。
- 夏は光と肥料で茎を太らせる
- 五月から八月は、明るい場所で薄めた液体肥料を二週間に一回与え、茎に力を付けます。細い茎には花が付きにくいです。
秋に少し涼しく乾かし気味に
九月下旬から十月、夜の気温が十五度前後まで下がる時期に、水やりの間隔を少し空けて土をよく乾かすと花芽が動きます。この時期に肥料を切るのも大切で、肥料が残っていると葉ばかり茂って花芽が付きません。
- 十月に肥料を止める
- 九月中に最後の液体肥料を与え、十月からは春まで肥料を与えません。置き肥が残っていたら取り除きます。
- 水やりを一段階空ける
- 土が乾いてからさらに二〜三日待ってから与えます。葉がわずかに柔らかくなる程度まで乾かすのが目安です。
- 夜の涼しさを当てる
- 屋外に出している株は、最低気温が十度を下回る直前まで外に置いて涼しさに当てます。室内の株は暖房のない部屋の窓辺で十分です。
涼しさを当てるといっても、十度を切る夜に当てると葉が落ちます。天気予報で最低気温を確かめ、十二度を目安に室内へ入れます。
秋以降は切らない
花芽は茎の先端にできるので、秋に形を整えようと先を切ると、その年の花をすべて落とすことになります。垂れ下がった茎の先に小さな萼の集まりが見えたら、それが蕾です。見つけたら、枯れた葉を取る程度にとどめて手を入れません。
- 蕾と新芽を見分ける
- 茎の先に丸い粒が集まって暗い赤や紫を帯びていれば蕾です。緑で細長い葉が巻いているだけなら新芽で、この場合は咲きません。
- 伸びすぎた茎だけ春まで残す
- 見た目が気になっても、切るのは花が終わった春まで待ちます。長い茎は輪にして吊り鉢の縁にかけておくと形が保てます。
蕾が付いたら動かさない
蕾が見えてから置き場所を変えたり、鉢を回したりすると、環境の変化で蕾がぽろぽろ落ちます。暖房の温風や、霧吹きの水が蕾に直接かかるのも落ちる原因です。開花まで一〜二か月、同じ場所で見守ります。
- 置き場所は十月中旬までに決める
- 冬の置き場所へ移す作業は、蕾が付く前の十月中旬までに済ませます。以降は水やりも吊るしたまま行います。
- 霧吹きは株の周囲に
- 蕾に水滴が付くと落ちやすいので、葉水は株の周りの空気に向けて軽く吹くか、加湿器で部屋の湿度を上げます。
- 開花中は水を切らさない
- 花が開いたら乾かしすぎると花が短命になります。土が乾いたらすぐ与える程度に戻し、花がらは付け根から指で摘み取ります。
咲かなかったときの原因の切り分け
一年咲かなかった株も、原因をつかめば翌年は咲きます。茎の長さ、秋の管理、冬の温度の三点を順に確かめて、来年の春からやり直します。
- 茎が短く細いなら
- 春の切り戻しが遅かったか、夏の光と肥料が足りなかった株です。翌年は五月までに切り戻し、明るい場所で茎を太らせます。
- 茎は長いのに蕾がなかったなら
- 秋に涼しさと乾きが足りなかったか、肥料が残っていた株です。九月で肥料を止め、十月に水を絞る管理に切り替えます。
- 蕾が落ちたなら
- 移動、冷風、蕾への水のどれかが当たります。翌年は十月中旬までに置き場所を決めて、蕾が付いたら触らないことを守ります。
エスキナンサスの花を咲かせるのに使うもの
鉢ものが咲かない原因は、たいてい光の不足か、休ませ方です。肥料を足す前にそこを確かめます。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)。株から 30〜50cm、1 日 8〜12 時間。
花芽が付くには、葉を保つより多くの光が要ります。葉は元気なのに咲かないなら、まず光量を疑います。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いもの。
窒素が効きすぎていると葉ばかり茂ります。つぼみの上がる時期は窒素を控えます。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 最低最高」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
花芽を付けるのに、一定期間の低温が要る植物があります。何度まで下がったかが分からないと再現できません。
- 開花促進剤より、光量と休眠期の温度のほうが効きます。
- 窓辺で十分な光が取れるなら、育成ライトは要りません。
エスキナンサスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエスキナンサスの育て方にまとめています。
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