症状から原因を切り分ける
エスキナンサスの不調は、虫によるものより、寒さや水やりといった管理の問題で起きることのほうが多いです。虫と決めつけて薬をかける前に、下の表で症状と原因を照らし合わせてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 先に読む節 |
|---|---|---|
| 葉が黄色くなってぽろぽろ落ちる | 寒さ、冷たい水、水のやりすぎ | 葉が落ちるのは寒さと水が原因 |
| 葉の色が薄くなりかすり状の白い点 | ハダニ | ハダニは葉の裏を見る |
| 茎や葉の付け根に白や茶色の粒 | カイガラムシ | カイガラムシはこすり落とす |
| 葉にべたつきと黒いすす | カイガラムシやアブラムシの排泄物 | カイガラムシはこすり落とす |
| 茎の付け根が黒く柔らかい | 根腐れ、茎腐れ | 根腐れと茎腐れの手当て |
葉が落ちるのは寒さと水が原因
エスキナンサスで一番多い相談は、冬に葉が一斉に落ちることです。原因はほぼ、十度を下回る夜の寒さか、冷たい水道水、あるいは冬に秋と同じ間隔で水を与えた根腐れのどれかです。虫の被害ではないので、まず環境を見直します。
- 夜の温度を測る
- 株の近くに温度計を置き、夜明け前の最低温度を確かめます。十度を切っていたら、夜だけでも部屋の中央や暖かい部屋へ移します。
- 水温と間隔を見直す
- 冬はぬるま湯を、土が乾いてさらに四〜五日待ってから与えます。受け皿の水は捨てます。
- 茎が緑なら待つ
- 葉が落ちても茎が緑で弾力があれば生きています。暖かい場所で水を控えて春を待つと、節から新芽が出ます。
エアコンの温風が直接当たる場所でも葉が落ちます。吹き出し口の正面や真下に吊るしていないか確かめます。
ハダニは葉の裏を見る
空気が乾く夏と冬の室内で、葉の裏に小さなハダニが付きます。葉の表がかすれたように白っぽくなり、ひどくなると細い糸が張ります。厚い葉なので気づくのが遅れがちですが、葉水をこまめにしている株には付きにくいです。
- 白い紙で確かめる
- 葉の裏を白い紙の上で軽くたたき、小さな点が動いたらハダニです。虫眼鏡で見ると赤や黄色の小さな粒に見えます。
- シャワーで洗い流す
- 浴室で葉の裏に勢いよく水をかけて洗い流します。一回で終わらず、三〜四日おきに三回繰り返すと卵から出た分も落とせます。
- 収まらないときは薬を
- 洗っても減らないなら、観葉植物用のハダニ向け殺虫剤を葉の裏に丁寧にかけます。同じ薬を続けると効かなくなるので、二回目は別の薬にします。
カイガラムシはこすり落とす
茎の節や葉の付け根に、白い綿のような塊や茶色い貝殻のような粒が付いていたらカイガラムシです。汁を吸われて葉が黄色くなり、排泄物で葉がべたついて黒いすすがつきます。成虫には薬が効きにくいので、見つけたら物理的に取ります。
- 歯ブラシや綿棒で落とす
- 使い古しの歯ブラシや、薄めた食器用洗剤を付けた綿棒でこすり落とします。茎の裏側や葉の付け根に隠れているので、株を回して全体を見ます。
- 幼虫の時期に薬を使う
- 五月から七月に生まれる幼虫には、観葉植物用の殺虫剤が効きます。成虫を落としたあと、この時期に一〜二回かけると再発が減ります。
- べたつきを洗い流す
- 排泄物が残ると黒いすすが広がるので、虫を取ったあとに葉を水で洗い、ぬるま湯で拭き取ります。
根腐れと茎腐れの手当て
水のやりすぎや深植えで、株元の茎が黒く柔らかくなることがあります。放っておくと株全体に広がるので、見つけたら早めに鉢から抜いて腐った部分を取り除きます。健康な茎が残っていれば挿し木で救えます。
- 鉢から抜いて根を見る
- 土が湿ったまま葉が垂れていたら根腐れを疑い、鉢から抜きます。黒く柔らかい根と茎を清潔なはさみで切り取ります。
- 乾いた土に植え直す
- 根を切ったら、新しい粗い土に浅く植え、二〜三日は水を与えず、その後少量から始めます。
- 元気な茎で挿し木を作る
- 株元が全部腐っていても、先端の茎が緑なら十センチに切って挿し木にします。親株が助からなくても系統は残せます。
薬を使うときの注意
室内で薬を使うときは、株を屋外かベランダに出し、風のない日にかけます。厚い葉は薬がはじかれやすいので、葉の裏までむらなくかけます。薬の種類は観葉植物向けの一般的な殺虫剤で足り、特別なものは要りません。
| 場面 | 使うもの | 気を付けること |
|---|---|---|
| ハダニが少数 | 水のシャワー | 三〜四日おきに三回 |
| ハダニが広がった | 観葉植物用のハダニ向け殺虫剤 | 二回目は別の種類に |
| カイガラムシの成虫 | 歯ブラシ、綿棒 | 薬より物理的に取る |
| カイガラムシの幼虫 | 観葉植物用の殺虫剤 | 5〜7月に一〜二回 |
被害を出さないための予防
虫も腐れも、風通しの悪いところと乾いた空気で増えます。日ごろの葉水と、水やりのたびに葉の裏を見る習慣で、大きな被害になる前に見つけられます。新しく買った株は二週間ほど別の場所に置いて、虫が付いていないか確かめてから仲間入りさせます。
- 水やりのたびに葉の裏を見る
- 吊り鉢を下ろして水を与えるときに、葉の裏と茎の付け根を一周見ます。白い粒やかすれが見えたらすぐに対処します。
- 茂りすぎたら春に間引く
- 茎が込み合うと中が蒸れて虫が付きます。春の切り戻しで内側の細い茎を抜き、風が通るようにします。
エスキナンサスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエスキナンサスの育て方にまとめています。
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