増やし方と時期を選ぶ
エスキナンサスは茎の節から根が出やすく、挿し木で簡単に増やせます。方法は土に挿す挿し木、水に挿す水挿し、植え替え時の株分けの三つです。下の表で、自分の目的に合う方法を選んでください。
| 目的 | 向いている方法 | 適期 | 根が出るまでの目安 |
|---|---|---|---|
| 切り戻した茎を活かしたい | 挿し木 | 4〜7月 | 三〜四週間 |
| 根が出る様子を見たい | 水挿し | 5〜8月 | 二〜三週間 |
| 大きくなりすぎた株を分けたい | 株分け | 5〜7月 | すぐに根付く |
| 数を一度にたくさん取りたい | 挿し木を一鉢に数本 | 5〜6月 | 三〜四週間 |
挿し穂は春から初夏の茎を使う
挿し穂には、前年から伸びて充実した茎の先端十センチほどを使います。春の切り戻しで切った茎がちょうど向いています。柔らかすぎる新芽はしおれやすく、古くて木質化した部分は根が出にくいので、その中間の緑の茎を選びます。
- 節を二〜三つ含めて切る
- 茎を十センチ前後、節を二〜三つ含めた長さで切ります。根は節から出るので、節がない茎の途中だけでは根が出ません。
- 下の葉を取る
- 土に埋まる部分の葉を二〜三対取り、上の葉を二〜三対残します。葉が多いと水分が蒸発してしおれるので、大きい葉は半分に切ります。
- 切り口を乾かさずすぐ挿す
- 多肉植物と違い、切り口を乾かす必要はありません。切ったらすぐに水に付けるか土に挿します。
挿し木の手順
- 清潔な土を用意する
- 挿し木用の土か、バーミキュライトとパーライトを半々に混ぜた土を三号の鉢に入れ、水で湿らせておきます。肥料入りの土は使いません。
- 割り箸で穴を開けて挿す
- 割り箸で穴を開け、節が一つ以上埋まる深さに挿します。一鉢に三〜五本まとめて挿すと、鉢に植えたときに最初から茂って見えます。
- 明るい日陰で湿度を保つ
- 直射の当たらない明るい場所に置き、土が乾かないように霧吹きで湿らせます。透明な袋をかぶせると乾きにくくなります。
- 新芽が動いたら袋を外す
- 三〜四週間で新しい葉が動き出したら根が出ています。袋を外し、少しずつ普通の管理に戻します。
根が出たかどうかは、茎を軽く引いて抵抗があるかで確かめます。抜けてしまったら、また挿し直せば問題ありません。抵抗があれば根付いたと判断してよいです。
水挿しは根が目で見える
透明な容器に水を入れて茎を挿す方法は、根が出る様子が見えるので初心者でも安心です。ただし水で出た根は土になじむのに時間がかかるので、根が二〜三センチになったら早めに土へ移します。
- 節が水に浸かるように挿す
- 節を一つ以上水に浸け、葉が水に触れないように高さを調整します。葉が水に浸かると腐って水が濁ります。
- 水は二〜三日に一回替える
- 水が濁る前に替えます。夏は毎日でも構いません。容器を洗うと雑菌が減って失敗しにくくなります。
- 根が三センチで土へ
- 根が二〜三センチ伸びたら土に植えます。長く伸ばしすぎると土に移したときに傷んで、かえって根付きが遅れます。
株分けは植え替えのついでに
茎が鉢いっぱいに増えた株は、五月から七月の植え替え時に根鉢を切り分けて増やせます。挿し木より一株が大きく、その年の秋に花を見られる可能性が高いのが利点です。
- 根鉢を縦に切り分ける
- 鉢から抜いた根鉢を、清潔な刃物で上から二〜三等分します。無理に引き裂くと細い根がちぎれるので刃物を使います。
- それぞれを小鉢に植える
- 分けた株は四号程度の鉢に粗い土で浅めに植え、一週間は明るい日陰で休ませます。新芽が動いたら元の場所へ戻します。
根付いたあとの育て方
挿し木や水挿しで根付いた株は、根が細く弱いので、しばらくは親株より慎重に扱います。肥料は根付いてから一か月後、ごく薄めた液体肥料から始めます。
- 本葉が四対以上で鉢上げ
- 挿し木鉢で新しい葉が四対ほど出たら、三〜四号の鉢に一本ずつか、三本まとめて植え替えます。
- 先端を一度摘んで枝を増やす
- 茎が十五センチほど伸びたら先端を一度摘むと、下の節から枝が出て茂ります。摘むのは七月までにします。
- 翌秋に花が付く
- 春に挿した株は、その年の秋には咲かないことが多いです。翌年の春に切り戻して育てると、二年目の秋から花が付きます。
失敗の原因と直し方
挿し木が失敗する原因は、茎が腐る、乾いてしおれる、根が出ずに止まる、の三つにほぼ絞れます。症状から原因を切り分けて、次はやり方を一つ変えます。
| 症状 | 考えられる原因 | 次にやること |
|---|---|---|
| 茎の下が黒くなって腐る | 土が湿りすぎ、水挿しの水が古い | 土を乾かし気味にする、水を毎日替える |
| 葉がしおれて茎が細る | 湿度不足か葉が多すぎる | 袋をかぶせ、葉を半分に切る |
| 一か月たっても根が出ない | 古い茎、暗すぎる、気温が低い | 緑の若い茎を使い、二十度以上で行う |
| 根は出たのに土に移して枯れた | 水挿しの根を長く伸ばしすぎた | 根が三センチのうちに土へ移す |
エスキナンサスの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
エスキナンサスの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はエスキナンサスの育て方にまとめています。
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