葉と種で採り時が違う
葉は本葉が十枚ほどになった五月下旬から、花が咲く七月上旬までが柔らかく香りもよい時期です。花が咲くと葉は硬くなり香りが落ちます。種は八月から九月、傘の形の穂が緑から灰色がかった茶色に変わったころに収穫します。種を採る株は葉を摘みすぎないようにします。
葉と種の両方を採りたいなら、株を分けるのが確実です。葉用の株は花茎が上がったら切って葉を長く採り続け、種用の株は葉を摘まずに花を咲かせます。一株で両方をねらうと、葉も硬く種も少ない中途半端な結果になりやすいです。
| 目的 | 時期 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 葉を使う | 5月下旬〜7月上旬 | つぼみが上がる前の柔らかい葉 |
| 花を使う | 7月 | 白い小花が開いたころ |
| 種を採る | 8月〜9月 | 穂の種が茶色く色づき、先が割れ始める |
葉の摘み方
外側の大きな葉から、葉柄の付け根ではさみで切ります。一度に株の三分の一より多く取ると生育が止まるので、必要な分だけをこまめに摘みます。朝、露が乾いたころが香りの強い時間帯です。摘んだ葉は洗って水気を切り、生のまま料理に使うのが一番香ります。
茎ごと切ってしまうと、その茎からは葉が出なくなります。葉を長く採りたいなら葉柄だけを切ることを守ってください。花の咲いた後の葉も食べられますが、硬くて香りも弱いので、刻んでスープに使う程度にします。
花を料理に使うなら、開いたばかりの傘形の花を茎ごと切り、水で軽く洗って飾りに使います。花にも葉と同じ甘い香りがあり、サラダやデザートに散らすと見た目にも喜ばれます。
- 外葉から切る
- 株の外側にある大きな葉の葉柄を、付け根から二センチ残してはさみで切ります。中心の若い葉は次の収穫用に残します。
- 一株三分の一まで
- 一回に取る量は葉全体の三分の一以内にします。取りすぎた株は二週間ほど休ませて葉が戻るのを待ちます。
- 生で使い切る
- 生の葉は冷蔵で二〜三日しか香りが持ちません。使い切れない分は刻んで少量の水と一緒に製氷皿で凍らせます。
種の収穫と乾燥
穂の種が茶色く色づき、指で触って硬くなっていたら収穫です。完熟を待ちすぎると種が落ちて散るので、穂の七〜八割が色づいたら株ごと刈り取ります。刈った穂は紙袋に逆さに入れて風通しのよい日陰に吊るし、二週間ほど乾かすと袋の中に種が落ちます。
刈り取るときに種がこぼれやすいので、株の下にシートを敷いてから切ると落ちた種も無駄になりません。穂を袋に入れるときも、袋の口を株の上でかぶせてから茎を切ると、種を落とさずに済みます。
穂を刈った後の株には、まだ小さな穂が残っていることがあります。それも十日ほど遅れて色づくので、二回目の収穫として集めれば量が一〜二割増えます。
- 晴れた日の朝に刈る
- 露が乾いた午前中、穂の下二十センチで茎ごと切ります。雨の後は種がカビやすいので、二日晴れが続いた日を選びます。
- 紙袋に逆さに入れる
- 穂を下にして紙袋に入れ、口を茎ごと縛って日陰に吊るします。ビニール袋は湿気がこもってカビるので使いません。
- 袋をゆすって種を集める
- 二週間たったら袋をゆすり、落ちた種を集めます。ごみをふるいで除き、平らな皿に広げてさらに一週間乾かします。
種を確かめて、指で押してつぶれるならまだ水分が残っています。乾燥が足りないまま密閉するとカビが出ます。
種の保存と使い方
十分に乾いた種は密閉びんに入れ、直射日光の当たらない涼しい場所に置けば一年ほど香りが持ちます。丸のままなら香りが飛びにくく、使う直前にすりつぶすと甘い香りが立ちます。焼き菓子やパン、煮込み料理の香り付けに使え、お茶にするなら小さじ一杯をつぶして熱湯を注ぎます。
| 用途 | 使い方 | 保存の目安 |
|---|---|---|
| 焼き菓子・パン | 丸のまま生地に混ぜる | 密閉びんで1年 |
| お茶 | 小さじ1をつぶして熱湯5分 | 密閉びんで1年 |
| 来年の種 | 紙封筒に入れ冷蔵庫の野菜室 | 翌年の春まで |
種は丸のまま保存し、使うぶんだけつぶします。粉にして保存すると一か月で香りが抜けます。
香りが弱い・種が付かないときの原因
葉の香りが弱いなら肥料と水の与えすぎです。株を乾かし気味にして追肥(育ちの途中で足す肥料)を止めると、次に出る葉から香りが戻ります。花は咲くのに種が入らないなら、開花中の長雨で受粉できなかったか、株が小さすぎて種を作る力がなかったかのどちらかです。種が採れなくても、翌年は春の直まきで新しい株を育てられます。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉の香りが弱い | 肥料と水の与えすぎ | 追肥を止めて乾かし気味にする |
| 穂に種が入らない | 開花中の長雨・株が小さい | 軒下で雨を避け、翌年は株間を広く |
| 種が落ちて散った | 収穫が遅れた | 穂の7〜8割が色づいたら刈る |
| 乾かした種にカビ | 乾燥不足 | 皿に広げて1週間追加で乾かす |
アニスの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
アニスの収穫までのコツは作物ページに
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