症状から見分ける
アニスの困りごとは、四月から五月の発芽直後の立枯れ、五月から六月の新芽のアブラムシ、六月から八月の葉を食べるキアゲハの幼虫、梅雨の株元の蒸れの四つがほとんどです。葉がなくなっているのか、しおれているのか、根元が黒いのかを見て、時期と合わせれば原因はほぼ絞れます。
| 症状 | 考えられる原因 | 出る時期 |
|---|---|---|
| 発芽直後の芽が根元から倒れる | 立枯れ病(水の過多) | 4〜5月 |
| 新芽や茎に緑や黒の小さな虫 | アブラムシ | 5〜6月、9月 |
| 葉が茎だけ残して食われる | キアゲハの幼虫 | 6〜8月 |
| 下葉が黄色く株元が腐る | 梅雨の蒸れ | 6〜7月 |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 6〜9月 |
立枯れ病
発芽して一〜二週間の小さな芽が、根元が細くくびれて倒れます。土が常に湿っている、厚くまいて混み合っている、前にセリ科を育てた土をそのまま使った、が主な原因です。出たら周りの芽ごと取り除き、水を控えて土の表面を乾かします。まき直すときは新しい土か、別の場所にします。
- 倒れた芽を取り除く
- 倒れた芽とその周り三センチの芽を土ごと取り、袋に入れて捨てます。残しておくと隣に広がります。
- 水を止めて乾かす
- 表面が乾くまで水を止め、覆いをかけているなら外して風を通します。混んでいる所は早めに間引きます。
- まき直しは場所を変える
- 同じ場所にまき直すと繰り返します。プランターなら新しい土に替え、畑なら一メートル以上離してまきます。
アブラムシ
五月ごろから新芽と花茎の先に群がり、汁を吸って葉を縮れさせます。数が少ないうちは指でつぶすか、水で洗い流せば済みます。窒素肥料が多いと付きやすいので、追肥(育ちの途中で足す肥料)を控えるのが根本の予防です。葉を食べるハーブなので、薬を使うなら食用の野菜に使えるものを選び、収穫までの日数を確かめます。
- 見つけたら洗い流す
- 新芽を指で軽く支え、水を勢いよくかけて落とします。二〜三日続けると数が減ります。テープで貼り取る方法も葉を傷めません。
- 牛乳や石けん水を使う
- 数が多いなら、水で薄めた牛乳や食用の野菜に使える殺虫剤を新芽にかけます。晴れた日の朝に行い、牛乳は乾いたら水で流します。
- 肥料を減らす
- アブラムシが繰り返し付く株は、肥料が効きすぎています。追肥を止め、葉の色が少し薄くなる程度に保ちます。
キアゲハの幼虫
セリ科の葉を好むキアゲハが六月から八月に卵を産み、黒と黄緑のしま模様の幼虫が葉を食べ尽くします。数日で一株が茎だけになるので、毎朝葉の裏と食われた跡を見て回ります。小さいうちに見つけて割りばしで取り除けば、それだけで済みます。触ると黄色い角を出して臭いを出しますが、毒はありません。
- 毎朝見回る
- 葉に食われた穴と黒い粒状のふんがあれば近くに幼虫がいます。葉の裏と茎の付け根を確かめます。
- 割りばしで取り除く
- 見つけた幼虫は割りばしでつまんで離れた場所に放すか処分します。卵は黄色い粒で葉の裏に付くので、見つけたら葉ごと取ります。
- 防虫ネットで防ぐ
- 毎年やられるなら、六月から目の細かい防虫ネットをかけます。花を咲かせて種を採るときは開花中に外します。
幼虫は一匹でも一日で葉を数枚食べます。ふんを見つけたら、その日のうちに探して取り除くのが目安です。
梅雨の蒸れとうどんこ病
株が茂った状態で梅雨に入ると、株元の風通しが悪くなって下葉から黄色く枯れ、ひどいと株元が黒く腐ります。晴れ間に下葉と混んだ茎を切って株元を開け、敷きわらで泥はねを防ぎます。うどんこ病は葉に白い粉が付く病気で、乾燥と日陰で出ます。出た葉を早めに摘めば広がりを止められます。
- 株元を開ける
- 梅雨の晴れ間に、地面に触れる葉と細い茎を地際で切ります。株の中に手を入れて風が通る隙間を作ります。
- 雨を避ける
- プランターは軒下に移し、雨が直接当たらないようにします。地植えは畝を高くしておくと水が引きやすくなります。
- 白い粉の葉を摘む
- うどんこ病の葉は見つけしだい摘んで捨てます。株全体に広がったら、食用の野菜に使える殺菌剤か重曹水をかけます。
毎年同じ被害が出るときの見直し
毎年立枯れが出るなら、同じ場所で連続してセリ科を育てているか、まき方が厚すぎます。場所を変え、まく量を半分にします。毎年アブラムシが多いなら肥料の量、毎年蒸れるなら株間の狭さが原因です。株間二十五センチ、追肥は一回、梅雨前に下葉整理、の三つを守るだけで被害はかなり減ります。
| 原因 | 見分け方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 連作 | 毎年発芽直後に立枯れ | セリ科を2年空けるか土を替える |
| 肥料過多 | 葉が濃緑で虫が多い | 元肥のみにし追肥を1回に減らす |
| 株間不足 | 梅雨に株元が腐る | 最終株間25センチ、梅雨前に下葉整理 |
| 日照不足 | 茎が細く倒れ、白い粉が出る | 日当たり6時間以上の場所に変える |
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