まき時は地温で決める
アニスは地中海東部の原産で、発芽には二十度前後の地温が要ります。関東平野部の露地なら四月中旬から五月中旬が春まきの適期で、桜が散って朝の冷え込みがなくなったころが目安です。暖地では九月下旬から十月上旬の秋まきもでき、冬を小さな株で越して春に大きく育ちます。寒冷地は五月に入ってからまきます。
| 地域 | 春まき | 秋まき |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 5月上旬〜5月下旬 | 向かない |
| 関東平野部 | 4月中旬〜5月中旬 | 9月下旬〜10月上旬(霜よけが要る) |
| 暖地 | 4月上旬〜5月上旬 | 9月中旬〜10月中旬 |
種は採ってから一年以内のものを使います。二年目の種は発芽率が半分近くに落ちるので、古い種なら倍の量をまきます。
種まきの手順
種は一〜二センチ間隔でまき、五ミリほどの薄い土をかけます。厚くかけると発芽が遅れ、薄すぎると乾いて出そろいません。発芽まで一〜二週間かかり、その間に一度でも土が乾くと発芽がばらつきます。不織布や新聞紙をかぶせて乾きを防ぎ、芽が見えたら外します。
すじまきする
種を溝に一〜二センチ間隔で落とし、指で溝の両側から土を寄せて五ミリほどかけます。手のひらで軽く押さえて種と土を密着させます。
たっぷり水をやる
はす口を上向きにして、種が流れないようやさしく水をかけます。表面が乾いたらまた与え、発芽まで土が白く乾かないようにします。
覆いをかける
不織布か新聞紙を土に触れないように浮かせてかけ、乾きと鳥から守ります。芽が見え始めたらすぐ外し、光に当てます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
プランターなら深さ二十五センチ以上のものを使います。浅い容器では直根が底に当たって曲がり、株が大きくなりません。
植え替えを嫌うので直まきにする
アニスは根が下へまっすぐ伸びる直根で、細い根がほとんど出ません。ポットで育てた苗を植え替えると直根の先が傷み、そこで生育が止まってしまいます。畑やプランターに直接まいて、間引きで株を作るのが確実です。どうしても苗から始めたいなら、根鉢を崩さずに小さいうちに植えます。
苗を買う場合は、本葉が三〜四枚までの小さなポット苗を選び、根が底から出ているものは避けます。植えるときはポットの土を崩さず、根鉢と同じ深さで植えて、しばらくは水を切らさないようにします。それでも直まきの株より一回り小さく育つのが普通です。
- 場所を決める
- 日当たりが一日六時間以上あり、水はけのよい場所を選びます。前に同じセリ科のニンジンやパセリを育てた場所は避け、二年は空けます。
- 土を整える
- まく二週間前に苦土石灰をひと握り、一週間前に腐葉土と緩効性肥料を混ぜて耕します。表面を平らにならし、土の塊は細かく砕きます。
- まき溝を作る
- 深さ一センチほどの浅い溝を、条間二十五〜三十センチで作ります。溝の底を板で軽く押さえて平らにすると、種の深さがそろって発芽がそろいます。
まく場所は毎年変えます。同じ場所で続けると発芽直後に倒れる立枯れが出やすくなります。
間引きで株間二十センチにする
本葉が二〜三枚のころに三〜五センチ間隔へ、本葉五〜六枚で十センチ、最終的に草丈十五センチのころ二十〜二十五センチ間隔にします。間引くときは残す株の根を動かさないよう、抜かずにはさみで地際を切ります。間引いた若い株は葉が柔らかく、サラダやスープの香り付けに使えます。
間引きが遅れると株が細長く伸びて倒れやすくなります。本葉が重なり合ったら、時期に関係なく間引くと判断してください。最終の株間は、種を採る株なら二十五センチ、葉だけを使う株なら十五センチでも構いません。
| 株の姿 | 間引き後の間隔 | やり方 |
|---|---|---|
| 本葉2〜3枚 | 3〜5センチ | 混んだ所をはさみで地際から切る |
| 本葉5〜6枚 | 10センチ | 葉の形が悪い株、色の薄い株を切る |
| 草丈15センチ | 20〜25センチ | 茎が太く葉の色が濃い株を残す |
芽が出ない・そろわないときの原因
まいて三週間たっても芽が出ないなら、地温不足か種の古さか乾きのどれかです。四月上旬にまいて冷え込んだ年は、地温が十五度を下回って発芽が止まります。芽がまばらなら、発芽の途中で表面が乾いた可能性が高いです。まき直すなら五月中に済ませれば、収穫は二週間遅れる程度で追いつきます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 3週間芽が出ない | 地温不足か古い種 | 5月に入って新しい種でまき直す |
| まばらに出た | 発芽中に乾いた | 空いた所に追いまきし覆いを掛ける |
| 出た芽が倒れて枯れる | 水のやり過ぎで立枯れ | 水を控え、混んだ所を早めに間引く |
| 芽が細長く伸びる | 覆いの外し遅れ・日照不足 | 覆いを外し、日の当たる所で育てる |
芽が出た後で本葉が出るまでに二週間ほどかかります。双葉のまま止まっているように見えても、根は伸びているので慌てて水を増やさないでください。
アニスの種まきでよくある質問
アニスの種はいつまく?
アニスは地中海東部の原産で、発芽には二十度前後の地温が要ります。関東平野部の…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
アニスの種はどうやってまく?
すじまき / 直まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
アニスの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
アニスの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
アニスは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
アニスの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
アニスの種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
アニスの収穫までのコツは作物ページに
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