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りんごの苗選びと植え付け

りんごの苗選びと植え付け|わい性台木と受粉樹の組み合わせで決まる

りんごの栽培イメージ

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りんごは一本では実がつきにくく、台木で木の大きさが決まります。苗選びの段階で二本の組み合わせと台木を決めます。

台木で木の大きさと実がつく早さが決まる

りんごの苗は、品種の枝を別の根(台木)に接いで作られています。家庭で育てるなら、木が小さく収まり二年から三年で実がつき始めるわい性台木の苗を選びます。普通の台木の苗は五メートル以上に育ち、実がつくまで五年から七年かかるうえ、脚立なしでは手入れできません。

苗の札に台木の記載がなければ店で確かめます。わい性台木は根が浅く風で倒れやすいので、植えるときから支柱を立てる前提で考えます。

わい性台木の苗は値段が少し高めですが、木の高さが二メートル台に収まるので、袋かけや収穫を脚立なしで済ませられます。庭の広さと手入れにかけられる時間を見て、迷ったらわい性を選んでおけば後で困りません。

タイプ木の高さ実がつくまで
わい性台木(家庭向き)二〜三メートル二〜三年
半わい性台木三〜四メートル三〜四年
普通台木(実生台)五メートル以上五〜七年

鉢植えでも育てられますが、実の重さで枝が折れやすいので、鉢の場合はわい性台木の一択です。

受粉樹を最初から二本で計画する

りんごのほとんどの品種は自分の花粉では実がつかない自家不和合性で、別の品種の花粉が必要です。しかも相性があり、ふじと王林のように近い親を持つ組み合わせは実がつきにくいことがあります。関東の家庭では、ふじと つがる、または ふじと 紅玉の組み合わせが無難です。

二本植える場所がなければ、一本の木に別品種を接いだ苗や、姫りんごを受粉樹として鉢で置く方法もあります。姫りんごは花が多く花粉の相性もよいので、受粉樹として実用的です。

品種収穫期受粉の相手になる品種
つがる九月上旬ふじ、紅玉、姫りんご
紅玉十月上旬ふじ、つがる、姫りんご
ふじ十一月つがる、紅玉、姫りんご
王林十月下旬ふじ、つがる(王林とふじの相性は劣る)

開花期が重なることも条件です。関東平野部ではどの品種も四月中旬から下旬に咲くので、上の組み合わせなら重なります。

植え付けは十二月か三月の休眠期

落葉して休眠している十二月から三月上旬が植え付けの適期です。関東平野部では寒さの厳しい一月から二月を避け、十二月か三月上旬に植えると根の傷みが少なくなります。寒冷地は雪が消えた三月下旬から四月上旬の春植えにします。

植え穴と土づくり
直径と深さがそれぞれ五十センチの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ一杯と苦土石灰をひとつかみ混ぜて戻します。りんごは水はけのよい弱酸性の土を好みます。
接ぎ木部分を地上に出す
接ぎ木のつなぎ目が地面より十センチほど上に出る高さに据えます。埋めると品種側から根が出て台木の効果が消え、木が大きくなってしまいます。
植えたら幹を切り詰める
苗の高さが八十センチ前後になるよう先端を切ります。根と枝のつり合いが取れて活着がよくなり、切ったところから翌春に主枝になる枝が出ます。
支柱を立てて水を注ぐ
わい性台木は根が浅いので、幹のすぐ横に支柱を立てて八の字にくくります。株元に土手を作ってたっぷり水を注ぎ、沈んだら土を足します。

二本の植える間隔と場所

わい性台木のりんごは、株間二メートルから三メートルあれば育ちます。受粉樹どうしは近いほど蜂が行き来しやすく、五メートル以内に置くと実つきが安定します。日当たりは一日六時間以上が目安で、日陰では実の色づきと甘みが落ちます。

わい性台木でも枝は横に二メートルほど広がります。二本の間隔は三メートルを目安に取り、南側に建物や高い木がない場所を選びます。日陰側は実の色づきが悪くなり、風通しが悪いと病気が出やすくなります。

場面適否理由
南向きで風通しのよい庭最適色づきと病気の少なさの両方に効く
建物の北側不向き日照不足で花芽がつかず色も出ない
水がたまる低い場所不向き根腐れと紋羽病の原因になる
ベランダの十号鉢わい性台木なら三〜四年は育てられる

鉢植えは二年に一度、三月に一回り大きな鉢へ植え替えます。最終的に直径四十センチほどの鉢が必要になります。

植えた年にうまくいかないときの切り分け

植え付けの年は実をならせず、木を作る年と割り切ります。花が咲いても摘み取り、枝を伸ばすことに専念させると翌年からの収穫が安定します。春に芽が動かない、葉が小さいままといった不調は、根の状態で原因を切り分けます。

四月になっても芽が動かないときは、幹の皮を少し削って緑色が残っているか確かめます。緑なら根が遅れているだけで五月まで待ちます。茶色なら根が乾いたか凍った可能性が高く、植え直しを検討します。

症状考えられる原因立て直し
芽が動くのが遅い植え傷みで根の回復が遅れている水を切らさず五月まで待つ
葉が小さく黄ばむ水はけが悪く根が弱っている株元の土を高く盛り直す
幹の根元がぐらつく支柱不足で根が切れている支柱を二本にして固定する
台木から枝が出る接ぎ木部分が埋まっている台木の芽は見つけ次第かき取る

りんごの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

りんごの収穫までのコツは作物ページに

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