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りんごの月別の作業

りんごの月別の作業|四月の花から十一月の収穫まで一年の流れ

りんごの栽培イメージ

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りんごは冬の剪定、春の受粉と摘果、夏の袋かけと病害虫対策、秋の収穫と作業が途切れません。月ごとの要点を表にまとめます。

一年の流れを表で見る

りんごの一年は、冬に骨格を作り、春に実の数を決め、夏に守り、秋に採るという順です。作業を落とすと影響が翌年に出るのがりんごの特徴で、特に五月の摘果と六月の袋かけは期限のある作業です。ふじを基準に関東平野部の暦で示します。つがるなら収穫が九月に早まります。

りんごは春の受粉から秋の収穫まで作業が途切れない果樹です。とくに四月から六月は受粉、摘果、袋かけが二週間おきに続くので、この時期だけは予定を空けておくと失敗が減ります。表を見て、月の初めに次の作業を確かめる習慣をつけます。

作業目安
1月冬剪定全体の三割まで。癒合剤を塗る
2月元肥、植え付け枝先の下に有機質肥料を埋める
3月植え付け、植え替え芽が動く前に終える
4月開花、人工授粉中心花が開いた日に綿棒で
5月摘果二回一房一個、枝二十センチに一個
6月袋かけ、誘引、追肥ピンポン玉の大きさで袋
7月夏剪定、病害虫の見回り立ち枝抜きは一割まで
8月水やり、台風対策支柱の結び直し
9月つがる収穫、追肥実を持ち上げて軸が外れたら
10月袋外し、紅玉収穫ふじは中旬に袋を外す
11月ふじ収穫、礼肥霜が降りる前に採り終える
12月落ち葉集め、防寒落ち葉は病気の菌が越冬する

冬(十二月〜二月)は剪定と土づくり

落葉したら株元の落ち葉と、枝に残ったミイラ状の実を集めて処分します。どちらも黒星病や腐らん病の越冬場所です。一月から二月に剪定し、二月に元肥(一年の土台になる肥料)を枝先の真下に入れます。

十二月に落ち葉とミイラ果を集める
枝に残った干からびた実と株元の落ち葉を全部集め、畑に戻さず処分します。この一手で翌年の病気が目に見えて減ります。
一月に剪定する
短い枝を残し、長い枝を切り戻し、真上に伸びる立ち枝を根元から抜きます。太い枝を切った切り口には癒合剤を塗って腐らん病の入り口をふさぎます。
二月に元肥を入れる
枝先の真下に沿って浅い溝を掘り、油かすと骨粉を合わせて一株二百グラムほど入れて埋め戻します。

春(三月〜五月)は受粉と摘果

四月中旬に開花したら人工授粉を二回行い、花弁が落ちて二週間後に一回目の摘果、その二週間後に二回目の摘果をします。この二か月の作業で、その年の実の大きさと翌年の花の数がほぼ決まります。開花中の雨や遅霜は実つきに直結するので、天気予報を毎日見て判断します。

時期作業目安
四月中旬〜下旬人工授粉晴れた午前中に二回
五月上旬一回目の摘果一房に中心果一個
五月下旬二回目の摘果枝二十センチに一個

開花中に遅霜の予報が出たら、夕方に不織布をかけて朝に外します。氷点下二度で花が凍ります。

夏(六月〜八月)は守りの季節

六月上旬までに袋をかけ、若い枝を誘引し、追肥(育ちの途中で足す肥料)を少量与えます。七月は病害虫の見回りが中心で、葉に黒い斑点が出ていないか、新芽にアブラムシがついていないかを週に一度見て回ります。八月は水切れと台風に備えます。

六月に袋かけと誘引
摘果を終えた実に袋をかけ、その年に伸びた枝をひもで開きます。この二つを六月中に終えると七月が楽になります。
七月に立ち枝を抜く
木の内側の込み合った新しい枝と幹からの立ち枝を付け根から抜きます。一割までにとどめます。
八月に支柱と水
台風前に支柱の結び目を締め直します。二週間雨がなければ株元にたっぷり水を与えます。

秋(九月〜十一月)は収穫と礼肥

つがるは九月上旬、紅玉は十月上旬、ふじは十一月上旬から中旬が収穫の目安です。ふじは十月中旬に袋を外して色づかせます。収穫を終えたら礼肥を与えて木の体力を戻し、翌年の花芽を充実させます。霜が降りる前に採り終えるのが原則で、木に残した実は寒さで味が落ちます。

収穫が終わったら、木に礼を言う意味の礼肥として油かすをひとつかみ株元にまきます。実をつけて疲れた木に養分を戻し、翌春の花芽の充実につながります。多すぎると冬の枝が伸び続けて寒さで傷むので、少量で十分です。

品種袋を外す収穫
つがる八月中旬九月上旬〜中旬
紅玉九月中旬十月上旬〜中旬
ふじ十月中旬十一月上旬〜中旬

暦がずれたときの立て直し

暖冬で開花が早まった、開花中に雨が続いて実がつかなかった、台風で実が落ちた、といった年は避けられません。実がつかなかった年は、摘果と袋かけを省き、夏の誘引と冬の剪定で翌年の枝を整えることに集中します。実がついていない木は枝が勢いづくので、肥料を減らして落ち着かせます。

寒冷地では開花が五月にずれ、収穫も遅れます。暖地ではふじの色づきが悪くなるので、袋を外す時期を早め、実を回して日に当てる回数を増やします。

地域開花ふじの収穫
寒冷地(長野・東北)五月上旬〜中旬十一月中旬〜下旬
関東平野部四月中旬〜下旬十一月上旬〜中旬
暖地四月上旬十月下旬〜十一月上旬(色づきは劣る)

暖地では夜温が下がらず赤くなりにくい品種があります。色づきを気にしないなら王林や黄色系の品種が向きます。

りんごの栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

りんごの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はりんごの育て方にまとめています。

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