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りんごの剪定と仕立て

りんごの剪定|短果枝を残し冬の切り戻しで低く仕立てる

りんごの栽培イメージ

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りんごの実は短い枝の先の花芽につきます。長い枝と短い枝の見分けを覚え、冬に骨格を作り夏に整える剪定をまとめます。

実がつく枝とつかない枝を見分ける

りんごの花芽は、長さ五センチ以内の短い枝(短果枝)の先端にふっくらとつきます。一年で五十センチ以上伸びた長い枝には葉芽ばかりで、その年には実がつきません。剪定の基本は、この短い枝を残し、長い枝を減らして短い枝に変えていくことです。

芽を見て判断します。丸く太った芽は花芽、細く尖った芽は葉芽です。冬に枝先を見て、花芽が多い枝は残す、葉芽だけの長い枝は切り戻すか付け根から抜く、と決めていきます。

剪定の前に、木を一周して短い枝と長い枝の割合を見ておきます。短い枝が多ければ来年は実が多い年、長い枝ばかりなら木が若いか肥料が多い状態です。この見立てが切る量の目安になります。

枝の姿芽の見た目扱い
五センチ以内の短い枝先端が丸く太い(花芽)残す。実がつく枝
三十センチ前後の中くらいの枝先端がやや太い残して翌年に花芽をつけさせる
五十センチ以上の長い枝細く尖った葉芽だけ三分の一に切り戻すか付け根で抜く
まっすぐ上に伸びる太い枝葉芽だけで勢いが強い付け根から切る

花芽は前の年の夏に決まります。夏に日が当たらなかった枝には花芽がつかないので、夏の風通しが冬の剪定を楽にします。

冬剪定は一月から二月に骨格を作る

落葉して枝の形がよく見える一月から二月に主な剪定をします。若木のうちは主幹を一本立てて、そこから横向きの主枝を三段ほど出す仕立てにすると、わい性台木の木は高さ二メートル半ほどで収まります。

主幹の先端を毎年切り戻す
主幹の前年の伸びを三分の一ほど切り戻します。切った下から出る枝を次の主枝に使い、目標の高さに達したら横向きの枝の上で止めます。
立ち枝と内向き枝を抜く
まっすぐ上に伸びる勢いの強い枝、木の内側に向かう枝、交差する枝を付け根から切ります。木の中に光が入る空間を作るのが目的です。
長い枝は三分の一に
五十センチ以上伸びた枝は先端の三分の一を切り戻します。切った下の芽から翌年に短い枝が出て、その先に花芽がつきます。
切り口に癒合剤を塗る
直径二センチ以上の切り口は、腐らん病の菌が入りやすい場所です。切ったその日に癒合剤を塗って雨から守ります。

一回に切る量は全体の三割までが目安です。切りすぎると徒長(枝が間延びして勢いだけで伸びること)した枝ばかりが出て、花芽が減ります。

枝を横に開いて花芽をつけさせる

りんごは立ち上がった枝には花芽がつきにくく、水平近くまで寝かせた枝によくつきます。切るだけでなく、若い枝をひもで引いたり重りをつけたりして角度を変える誘引が、剪定と同じくらい大切です。誘引は枝が柔らかい六月から七月に行うと折れずに曲がります。

六月に若い枝を引く
その年に伸びた枝が三十センチを超えたころ、ひもで杭や下の枝に結んで四十五度から水平まで開きます。曲げすぎて折れないよう、少しずつ角度をつけます。
翌年の冬にひもを外す
一年おけば枝は開いたまま固まります。ひもを外し忘れると幹に食い込んで枝を枯らすので、冬剪定のときに必ず外します。
開いた枝の先を止める
水平にした枝の先端が下向きになったら、上向きの芽の上で切り戻します。垂れた先端は勢いを失い、実が小さくなります。

夏剪定は風通しを作るだけにする

六月から七月に、木の内側で込み合った新しい枝や、幹から出た勢いのよい立ち枝を付け根から抜きます。夏に強く切ると木が弱るので、切るのは全体の一割ほどにとどめ、日と風を実に当てるための最低限にします。夏の剪定で内側に光を入れると、翌年の花芽が増え色づきもよくなります。

夏に太い枝を切ると木が弱り、翌年の花芽も減ります。夏は真上に伸びる細い枝を根元から抜く程度に留め、骨格を変える切り方は冬まで待ちます。

時期できる作業注意
一〜二月主な剪定、骨格作り全体の三割まで
六〜七月立ち枝抜き、誘引一割まで。切りすぎると弱る
収穫直後(九〜十一月)枯れ枝の除去だけこの時期の切り戻しは花芽を減らす

幹や太い枝の途中から出るひこばえのような枝は、見つけ次第、手でかき取ります。小さいうちなら傷が残りません。

花が少ない、枝ばかり伸びるときの原因と戻し方

剪定の結果は翌春の花の数に出ます。花がほとんど咲かない、枝ばかりが勢いよく伸びる、木の下半分が枯れ上がる、といった姿を見て、切る量と時期のどちらがずれていたかを判断します。

強く切りすぎた年は、翌年の冬剪定を最小限にして木を落ち着かせます。あわてて肥料を増やすと徒長枝がさらに増え、立て直しが二年延びます。

翌春の姿原因次の冬にすること
花がほとんど咲かない切りすぎて枝が勢いづいた切る量を一割に減らし枝を寝かせる
長い枝ばかり伸びる肥料と切りすぎの両方肥料を減らし六月に誘引する
木の下の枝が枯れ上がる上の枝が茂り日が当たらない主幹の先端を止め上の枝を間引く
実が小さく数だけ多い短い枝を残しすぎた古い短果枝を三年目で切り戻す

りんごの剪定に使うもの

剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。

    生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。

    直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。

  • 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
    規格の目安
    ペースト状で刷毛の付いたもの。

    直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。

  • 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
    規格の目安
    濃度 70〜80%。スプレー式。

    木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
  • 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。

りんごの収穫までのコツは作物ページに

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