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あんずの収穫と保存

あんずの収穫と保存|黄橙色の見極めと生食・ジャム・シロップ漬けの使い分け

あんずの栽培イメージ

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あんずは熟すと数日で柔らかくなります。用途に合わせて採る時期を変え、採ったらすぐ加工します。

採り時は色と弾力で決める

あんずは6月下旬から7月上旬、実全体が黄橙色になって、軽く握ると少し弾力を感じたころが食べ頃です。木で完熟させた実は甘みと香りが強い代わりに日持ちが数日しかなく、ジャムやシロップ漬けにするなら少し硬いうちに採るほうが煮崩れせず扱いやすいです。時期で決めず、実を見て用途ごとに判断します。

実の姿時期の目安向く使い方
緑が残り硬い6月中旬シロップ漬け、酢漬け
全体が黄色で少し硬い6月下旬ジャム、コンポート
黄橙色で弾力がある6月下旬〜7月上旬生食、干しあんず
柔らかく甘い香りが強い7月上旬その日のうちに生食かジャム

在来系の品種は生では酸味が強く、加工向きです。生で食べたい場合は欧州系の品種を選びます。

採り方の手順

あんずは皮が薄く、指で強くつかむと傷になってすぐ腐ります。実を手のひらで包むように持ち、軸のところで軽くひねるとはずれます。はずれない実はまだ早いので、無理に引っ張らずに数日待ちます。

木の下に古いシーツやシートを広げておくと、落ちた実が土に触れずに済み、傷や汚れが減ります。高い枝の実は脚立で手を伸ばし、枝を揺すって落とすのは実がつぶれるので避けます。

朝の涼しい時間に採る
気温が上がる前の朝に採ると実がしまっており、日持ちします。雨の直後は実が水を吸って割れやすく傷みも早いので、晴れて半日たってから採ります。
手のひらで包んで持ち上げる
実を指先でつままず、手のひら全体で軽く包んで上に持ち上げます。熟した実は軸から自然にはずれます。
浅い容器に一段で並べる
採った実は重ねると下の実がつぶれます。浅いかごや箱に一段だけ並べ、直射日光を避けて運びます。

保存の仕方

生のあんずは常温で2日から3日、冷蔵でも1週間ほどしか持ちません。たくさん採れたらその日のうちに加工するのが基本です。ジャムやシロップ漬けにすれば半年以上、種を取って冷凍すれば1年ほど楽しめます。

冷凍した実は解凍すると柔らかくなるので、生食ではなくジャムやスムージー向きです。凍ったまま砂糖と煮れば、収穫期でなくてもジャムが作れます。

状態保存の方法日持ちの目安
生の実ポリ袋に入れて野菜室3日〜1週間
半分に切って種を取り冷凍袋に平らに並べて冷凍1年
ジャム煮沸した瓶に詰めて冷蔵半年
シロップ漬け煮沸した瓶で冷暗所半年〜1年
干しあんず半分に切って天日で3〜5日干す冷蔵で数か月

たくさん採れたときの使い方

成木になると1本で数百個採れ、数日で一気に熟すので、加工の段取りを収穫前に決めておきます。あんずは種と実がきれいに離れる品種が多く、加工は手早くできます。種の中の仁(種の中身)は苦味と毒性があるので、家庭では食べません。

ジャムは種を取ってすぐ煮る
半分に割って種を取り、実の重さの半分の砂糖をまぶして1時間置いてから煮ます。あんずは果肉に固まる成分が多く、20分ほどで自然にとろみがつきます。
シロップ漬けは硬めの実で
黄色で少し硬い実を半分に割り、砂糖水で5分ほど煮て瓶に詰めます。柔らかい実は煮崩れするので、ジャムに回します。
干しあんずは晴れの日を選ぶ
半分に割った実を切り口を上にしてざるに並べ、日の当たる風通しの良い場所で3日から5日干します。夜は室内に取り込みます。

収穫後に木へやること

実を採り終えた木は消耗しています。7月上旬までにお礼肥(実を採ったあとに木を回復させる肥料)を与え、落ちた実と葉を片付けて病害虫の越冬場所を減らします。この手当てが翌年の花の数を決めます。

お礼肥を与える
収穫が終わった直後に化成肥料を成木で100グラム、幹から1メートル離した輪の上にまきます。8月以降は枝を伸ばすだけになるので、7月中に済ませます。
落果と病気の実を片付ける
落ちた実や腐った実、割れて残った実を残らず拾って処分します。灰星病の実を残すと、翌年の発生源になります。
防鳥網と袋を外す
収穫が終わったら防鳥網と果実袋を外して片付けます。網を残すと枝の伸びを妨げ、夏の枝整理もしにくくなります。

実が小さい・酸っぱいときの原因を切り分ける

採った実が小さい、酸味ばかりで甘みがないときは、摘果か水か採る時期か品種のどれかに原因があります。翌年に向けて直せることが多いので、表の項目を一つずつ当てはめてみます。

症状考えられる原因戻し方
実が小さくたくさんつく摘果不足5月に葉20枚あたり1個まで減らす
酸味が強く甘みがない採るのが早い、または加工用の在来系黄橙色まで待つ。生食なら欧州系を
実が割れて腐る梅雨の急な吸水マルチングと袋かけ、色づいたら早めに採る
年ごとに実の数が極端に増減実のつけすぎで隔年結果になった多い年に摘果を強め、お礼肥を忘れない

あんずの収穫に使うもの

木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。

  • 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
    規格の目安
    刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。

    引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。

  • 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
    規格の目安
    伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。

    脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。

  • 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
    規格の目安
    20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。

    深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。

  • 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
    規格の目安
    果実用のネットキャップか、新聞紙。

    一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
  • 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。

あんずの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はあんずの育て方にまとめています。

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