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あんずの月別の作業

あんずの月別の作業|冬の剪定から6月の収穫と梅雨の実割れ対策まで

あんずの栽培イメージ

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あんずは3月の開花から6月の収穫までが短く、春の作業が集中します。月ごとの作業を表で確かめます。

年間の流れを表で見る

あんずは梅より少し遅く3月中旬から下旬に咲き、6月下旬から7月上旬に収穫と、開花から収穫までが3か月ほどしかありません。作業の山は冬の剪定と施肥、開花期の受粉、5月の摘果、そして梅雨の収穫です。表を先に見て、今月やることを確かめます。

表の月は関東平野部の露地を基準にしています。暖地では開花と収穫が2週間ほど早く、寒冷地では開花が4月にずれます。花の時期は木の様子を見て、前後2週間の幅で読み替えてください。

主な作業目安
1月冬剪定、寒肥の確認葉が落ちて枝の形が見えている
2月剪定の仕上げ、こうやく病の枝を削る上旬までに終える。芽が動く前
3月芽出し肥、開花、人工受粉中旬から下旬に開花
4月受粉の結果を見る、アブラムシ花が終わり小さな実が見える
5月摘果、マルチング、水やり生理落果が終わってから摘果
6月収穫開始、実割れと鳥の対策下旬に実が黄橙色になる
7月収穫、お礼肥、夏の枝整理上旬で収穫を終える
8月水やり、カイガラムシの確認2週間雨がなければ水
9月台風対策、支柱の点検枝が折れないよう結び直す
10月落ち葉の片付け病気の葉は畑に残さない
11月落葉、元肥と堆肥葉が落ち切ったら施肥
12月植え付け、冬剪定の開始落葉後に植え付け

12月から2月の作業

落葉期は剪定と元肥(芽が動く前に与える基本の肥料)、植え付けの時期です。あんずは2月中旬を過ぎると芽が動くので、剪定は2月上旬までに終えます。こうやく病でかびの膜が張った枝は、この時期にナイフで削り取るか切り落とします。

12月に元肥を与える
葉が落ち切ったら、幹から1メートル離した輪の上に有機質の配合肥料と堆肥をまき、軽く土と混ぜます。植え付けもこの時期に行います。
1月に剪定する
垂直に伸びた長い枝を抜き、混んだ枝を間引きます。丸い花芽が並んだ短い枝は残します。太い切り口には癒合剤を塗ります。
2月上旬に仕上げる
切り残しを確かめ、幹や枝に張り付いたこうやく病のかびの膜を削り取ります。カイガラムシは古い歯ブラシでこすり落とします。

3月から4月の作業

3月中旬に淡い桃色の花が咲きます。開花中に雨が続くと受粉がうまくいかないので、晴れた日に筆で花粉を移すと確実です。受粉樹が要る品種は、別品種の花を摘んで花粉をこすりつけます。4月は新芽にアブラムシが集まるので、早めに見つけます。

作業見るところ
3月上旬芽出し肥、開花前の最終剪定確認花芽がふくらんで桃色が見え始める
3月中旬〜下旬人工受粉晴れた日の午前中、花が開いた日
4月上旬アブラムシの確認新芽が縮れていないか
4月下旬受粉の結果を見る実が小豆大に太っているか

5月から7月の作業

5月は摘果(実の数を減らして残りを大きくすること)とマルチングで、6月の収穫に備えます。あんずは実が黄橙色になって少し柔らかくなったころが食べ頃で、梅雨のさなかに一気に熟すので、採り遅れないことが大切です。

5月上旬に摘果する
自然に落ちる生理落果が終わってから、葉20枚に実1個を目安に、小さい実や傷のある実を落とします。1か所に2個以上ついていれば1個に減らします。
5月中旬にマルチングを敷く
幹から10センチ離して、わらかバークチップを5センチの厚さで敷きます。梅雨の実割れと泥はねを減らします。
6月下旬から収穫する
実全体が黄橙色になり、軽く握って弾力を感じたら採ります。ジャム用なら少し硬いうちでもかまいません。鳥に先を越されないよう、色づき始めたら毎日見ます。
7月上旬にお礼肥
採り終えたら化成肥料を成木で100グラム与え、垂直に伸びた若い枝を手で折って内側を空けます。

8月から11月の作業

夏から秋は翌年の花芽が作られる時期で、水切れと台風の枝折れに気をつけます。目立った作業は少ないですが、落ち葉を片付けて病害虫の越冬場所を減らすと、翌年の被害が減ります。

作業目安
8月水やり、カイガラムシの確認2週間雨がなければ10リットル
9月台風前に支柱と結束を点検実がない分、枝折れだけ防ぐ
10月落ち葉の片付け病気の葉は袋に入れて処分
11月落葉後に元肥と堆肥葉が落ち切ってから

地域で前後する幅

表は関東平野部の露地を基準にしています。あんずはもともと寒さに強く、長野や青森など寒い地域で盛んに作られてきました。暖地では冬の寒さが足りず花芽がそろわないことがあり、寒冷地では開花が遅れる代わりに梅雨の被害が少なく済みます。

地域開花の中心収穫の中心
暖地3月上旬6月中旬
関東平野部3月中旬〜下旬6月下旬〜7月上旬
寒冷地4月上旬〜中旬7月中旬

やり損ねた月の立て直し方

作業を1つ飛ばしても、あんずは丈夫な木なので翌年で取り返せます。慌てて時期外れの剪定や大量の肥料で補おうとすると、かえって木を弱らせます。特に剪定は3月以降にやり直さず、翌年の冬まで待ちます。

やり損ねた作業起きること戻し方
冬の剪定枝が混んで内側の実が減る6月に垂直枝だけ折り、翌冬に間引く
3月の人工受粉実がほとんどつかない今年はあきらめ、翌年に受粉樹を用意
5月の摘果実が小さく、翌年の花が減る6月上旬でも小さい実を落とす
7月のお礼肥翌年の花芽が減る8月中旬までなら与える。9月以降は見送る

あんずの栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

あんずの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はあんずの育て方にまとめています。

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