水を切らさないことが第一
くわいの管理は、ほとんどが水の管理です。泥が乾いてひび割れると根が切れ、葉が黄色くなって回復に時間がかかります。夏の晴天が続く時期は、毎日水面を見る習慣が要ります。
水は減っていくものだと考えて、減った分を足す作業を日課にします。特に浅い容器は蒸発が速く、二日家を空けただけで干上がることがあります。
| 時期 | 保つ水深 | 水を足す間隔 |
|---|---|---|
| 4月〜5月 | 二センチから三センチ | 三日に一度 |
| 6月 | 五センチ | 二日に一度 |
| 7月〜8月 | 五センチから十センチ | 毎日 |
| 9月〜10月 | 三センチから五センチ | 二日に一度 |
| 11月以降 | 泥が湿る程度 | 水を抜いていく |
夏の水温を下げる
真夏の浅い容器は、水の温度が四十度近くまで上がることがあります。この温度が続くと根が傷み、地下の枝が伸びず、秋になっても球が小さいままで終わります。
対策は水の量を増やすことと、容器そのものに日を当てすぎないことです。水を深くするだけでも、昼の水温の上がり方がはっきりゆるやかになります。
- 水を深くする
- 七月に入ったら水深を十センチ近くまで上げます。水の量が増えるほど温度の変化がゆるやかになります。
- 朝に水を足す
- 気温が上がる前の朝に、冷たい水を足します。昼の暑い時間に足すと、水温の急な変化で根が傷みます。
- 容器の側面を覆う
- 容器の外側によしずを立てかけ、日を遮ります。黒い容器は特に温まりやすいので効き目があります。
水が減ったところへ一気に大量の冷たい水を入れると、水温が急に下がって株が驚きます。減る前に少しずつ足すほうが安全です。
蚊をわかせない
水をためて育てる以上、蚊のボウフラは避けて通れません。家庭で育てるなら、ここを放っておくと近所迷惑にもなるので、最初から手を打っておきます。
いちばん確実なのは、水面を動かすか、ボウフラを食べる生き物を入れることです。メダカを数匹入れておくと、ボウフラはほとんどわかなくなります。
- メダカを入れる
- 容器一つにメダカを三匹ほど入れます。餌をやらなくてもボウフラや藻を食べて生きるので、手間はかかりません。
- 水面を動かす
- 小さな太陽電池の噴水を浮かべると、水面が動いてボウフラが育ちません。電源が要らないので置き場所を選びません。
- 週に一度水を替える
- 生き物を入れないなら、週に一度は水を半分入れ替えます。ボウフラが成虫になるまでの日数より短い間隔にします。
藻と濁りへの対処
夏になると水面に緑の藻が広がることがあります。見た目は悪いですが、少しなら害はありません。厚く覆って水面をふさぐようになったら取り除きます。
水が濁るのは泥が舞っているだけのことが多く、放っておけば沈んで澄みます。水を足すときに勢いよく注ぐと毎回濁るので、皿などに当てて静かに入れます。
容器の中で生き物を飼っているなら、藻もある程度は役に立ちます。メダカの隠れ場所になり、水の中の余分な養分も吸います。全部取り除こうとしなくて構いません。
| 状態 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 緑の藻が広がる | 日ざしと肥料分 | 手網ですくい取る |
| 水が茶色く濁る | 泥が舞っている | 静かに水を足して沈むのを待つ |
| 水面に油のような膜 | 有機物が分解している | 紙を浮かべて吸い取る |
| いやなにおいがする | 泥の中で腐りが起きている | 水を全部入れ替える |
秋に水を減らしていく
十月に入ると、地下の枝の先で塊茎がふくらみ始めます。この時期は水を少しずつ浅くして、泥の温度が上がりやすい状態にすると、球のふくらみがよくなります。
収穫の直前には水を抜きます。水を張ったまま掘ると泥が舞って球が見えず、手探りになって芽を折ってしまいます。掘る二日前には抜いておきます。
- 十月に浅くする
- 水深を三センチから五センチに下げます。泥が乾かない範囲でいちばん浅くする、というつもりで加減します。
- 十一月に抜き始める
- 地上部が枯れ始めたら水を抜き、泥が湿っている状態にします。掘りやすさが大きく変わります。
- 掘る前に完全に抜く
- 収穫の二日前に水をすべて抜きます。泥が締まって、球の位置が手で分かるようになります。
水が濁る、においがするときの原因
水の異変は、株の不調より先に現れることが多いです。においや色の変化に気づいたら、原因を確かめて早めに手を打つと、株の被害を小さく抑えられます。
多くは肥料の与えすぎと、枯れた葉が水の中に残っていることが原因です。どちらも取り除けば数日で水が落ち着きます。原因を残したまま水だけ替えても、また同じことが起きます。
- 枯れ葉を取り除く
- 水の中に沈んだ枯れ葉を手網ですくいます。放っておくと泥の中で腐り、根を傷めるもとになります。
- 肥料を止める
- 追肥(育ちの途中で足す肥料)の直後に濁ってにおうなら、与えすぎです。次の追肥を飛ばして様子を見ます。
- 水を入れ替える
- においが強いときは、泥を崩さないように水だけを全部入れ替えます。株を抜く必要はありません。
くわいの水やりに使うもの
畑の水やりは、回数より「一度にどれだけ入れるか」です。表面を濡らすだけの水やりは、かえって根を浅くします。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 8L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 8〜10L。ハス口の外せるものは株元へ直接注げます。
- 数量の目安
- 畝 1 本にたっぷり与えるなら 20〜30L(ジョウロ 3 杯前後)。
与えるなら根の深さまで届く量を。少量を毎日やると、根が表面にしか張らず、かえって乾きに弱くなります。
- 散水ノズル・ホース探す言葉「散水ノズル 園芸 切替」
- 規格の目安
- 水の出方を切り替えられるもの。ホースは 10〜20m。
苗のうちは霧、育ってからは株元へ。1 本で使い分けられると、生育の段階に合わせられます。
- 敷きわら・マルチ探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
水やりの回数を減らすいちばん確実な方法は、土を覆うことです。道具より効きます。
- 露地の畑は、根付いたあとは雨だけで足りる作物が多いです。毎日やる前提の道具はいりません。
- 自動潅水装置は、プランターが何鉢もあるようになってからで十分です。
くわいの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はくわいの育て方にまとめています。
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