症状から原因を絞る
水を張って育てるので、畑の作物とは出る問題が違います。虫の被害は少ないかわりに、水の状態が悪くなることによる不調が中心になります。
葉の異変を見つけたら、まず水に手を入れて温度とにおいを確かめます。水が原因であることが多く、それを直すだけで回復する場合がかなりあります。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉が大きく食べられる | ヨトウムシ | 夜に見回って捕まえる |
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で洗い流す |
| 葉が水面近くでかじられる | 巻き貝の仲間 | 見つけて取り除く |
| 葉が急にしおれる | 水温の上がりすぎ | 水を深くして日を遮る |
| 葉が細長く倒れる | 日照不足 | 周りの遮るものを減らす |
葉を食べる虫
水の上に立ち上がった葉は、ヨトウムシなどの夜に活動する虫に食べられます。日中は容器の縁や泥の表面に隠れているので、昼に探しても見つかりません。
被害の数はそれほど多くないので、見つけて取り除けば十分です。食べる部分は地下の球なので、葉が多少食べられても収穫にはあまり響きません。
- 夜に見回る
- 日が暮れて一時間ほどたってから、明かりを持って葉を見ます。食べている最中の虫をそのまま捕まえられます。
- 容器の縁を見る
- 昼は容器の縁の裏や泥の表面に隠れています。指でなぞって探すと出てくるので、朝の水やりのついでに見ておきます。
- 水で流す
- アブラムシは水をかけて洗い流します。水生の作物なので、多少水がかかっても問題ありません。
薬をまくと水の中の生き物にも影響します。メダカを入れているなら、薬は使わず手で取る方法にとどめます。
巻き貝と藻
地域によっては、水路から入ってきた巻き貝の仲間が葉や芽を食べることがあります。柔らかい若い芽を好むので、植え付け直後にやられると被害が大きくなります。
容器で育てるなら、外から入ってくることはまずありません。土に卵が混ざっていることがあるので、田んぼの土を使うときだけ気をつけます。
容器で育てる利点は、外から入ってくる生き物が少ないことです。田んぼで作るときに問題になる生き物の多くは、ベランダの容器ではまず心配要りません。
- 水面を見る
- 容器の内側の水面近くに、ピンク色の卵の塊がついていないか見ます。見つけたらかき取って処分します。
- 貝を拾う
- 水の中を歩いている貝は手で拾えます。株元の泥の中にもぐっていることもあるので、指で軽くさぐって確かめます。
- 藻をすくう
- 水面を厚く覆う藻は手網ですくいます。少しなら害はないので、取りすぎる必要はありません。
水温と日照の障害
くわいで最も多い不調は、病気でも虫でもなく、夏の水温の上がりすぎです。浅い容器では昼の水が湯のようになり、根が傷んで秋の球が育ちません。
逆に日が足りない場所では、葉ばかりが細く伸びて倒れます。どちらも置き場所と水の量で決まるので、植える前の段取りで防げる障害です。
| 原因 | 起きやすい状態 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 水温の上がりすぎ | 浅い容器を日なたに置く | 水を深くし容器の側面を遮る |
| 水切れ | 夏に水を足し忘れる | 毎朝水面を見る習慣をつける |
| 日照不足 | 建物の陰に置く | 一日五時間以上日が当たる場所へ |
| 肥料の与えすぎ | 水面に肥料をまく | 泥の中に押し込んで与える |
泥の傷みを防ぐ
水を張った泥の中は空気が少なく、枯れ葉や肥料が多いと腐りが進みます。においが出るのはその合図で、放っておくと根が黒くなって株が弱ります。
同じ泥を何年も使い回すと、この傷みが積み重なります。二年に一度は泥を入れ替えるか、冬の間に泥を広げて乾かして空気に触れさせます。
- 枯れ葉を残さない
- 水に落ちた葉はその日のうちにすくいます。積み重なると泥の中で腐り、においのもとになります。
- 冬に泥を干す
- 収穫のあと、泥を広げて冬の間乾かします。空気に触れさせると泥の状態が戻り、翌年の生育がよくなります。
- 二年で入れ替える
- 同じ泥を三年以上使うと生育が落ちます。二年に一度は新しい土に替えるのが安全です。
- 泥を厚くしすぎない
- 泥が深すぎると底のほうで腐りが進みます。十五センチから二十センチにとどめると空気が入りやすくなります。
急に元気がなくなったときの切り分け
夏の盛りに急に葉がしおれたときは、水温か水切れのどちらかです。この二つは手当てが正反対ではないので、まず水に手を入れて確かめます。
地上部が傷んでも、泥の中の株が生きていれば秋には球ができます。慌てて掘り返さず、水と日ざしの条件を直して待つのが正解です。
- 水に手を入れる
- ぬるく感じるなら水温が高すぎます。すぐに日を遮り、朝のうちに水を足して深くします。
- 泥の湿りを見る
- 水がなく泥が乾いていれば水切れです。少しずつ水を足して、一気に満たさないようにします。
- 傷んだ葉を切る
- しおれて戻らない葉は付け根から切ります。残った葉と新芽に力が回り、秋の球が育ちます。
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