症状から原因を切り分ける
アサツキの不調は、ほとんどが葉に出ます。細い葉なので変化が分かりにくいのですが、一本抜いて手に取って見ると症状がはっきりします。
同じ場所でねぎの仲間を続けて作っていると、病害虫が出やすくなります。症状が毎年同じなら、場所を変えることが最初の対策になります。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にやること |
|---|---|---|
| オレンジの粉状の斑点 | さび病 | 傷んだ葉を根元から取り除く |
| 葉に白い筋の落書き模様 | ハモグリバエ | 筋の先を指でつぶすか葉ごと切る |
| 葉に白いかすり傷 | アザミウマ | 葉を広げて薄い虫を探す |
| 株元が柔らかく倒れる | 湿りによる腐り | 抜き取り、水はけを直す |
さび病は春の湿りで増える
さび病は葉にオレンジ色の粉のような斑点が並ぶ病気で、三月から五月の雨が続く時期に出ます。広がると葉が枯れ、収穫できなくなります。
株が混んで風が通らないことと、追肥(育ちの途中で足す肥料)が効きすぎて葉が柔らかいことが重なると必ず出ます。薬より先にこの二つを直します。
- 傷んだ葉を取り除く
- 斑点の出た葉を根元から抜き、畑の外へ持ち出します。株元に落とすとそこから広がっていきます。
- 刈って更新する
- 半分以上の葉に出ているなら、地際五センチで全部刈ります。新しく出る葉はきれいなことが多くあります。
- 肥料を止める
- 葉が濃く茂っているなら追肥をやめます。柔らかい葉ほど菌が入りやすく、広がるのも早くなります。
- 風の通り道を作る
- 周りの草を刈り、株が触れ合わないようにします。混みすぎているなら夏に株分けして間隔を広げます。
刈り取った葉は食べずに処分します。少量の斑点なら害はありませんが、広がった葉は味も落ちています。
葉に潜る虫と吸う虫
葉に白い筋が曲がりくねって描かれるのはハモグリバエの幼虫のしわざです。葉の中を食べ進むので、外から薬をかけてもほとんど効きません。
アザミウマは葉の表面を吸って白いかすり傷のような跡を残します。どちらも数が少ないうちは、手で取る対応で十分に間に合います。
- 筋の先をつぶす
- 白い筋の先端に幼虫がいます。指でつまんでつぶすか、その葉を根元から切って処分します。
- 葉を広げて確かめる
- アザミウマは葉の合わせ目に隠れます。指で葉を開き、薄い黄色や黒の小さな虫を探します。
- 防虫ネットをかける
- 春先からネットをかけておくと飛来を防げます。収穫のたびに開け閉めしやすい形にしておきます。
- 薬は表示を確かめて
- 使うなら葉物野菜に使える殺虫剤を選びます。収穫まであける日数を守り、刈る直前には使いません。
連作を避けて土から断つ
アサツキは何年も同じ場所に置く作物ですが、それが土の中の病原菌や虫を増やす原因にもなります。株分けのときが、場所を変える機会です。
ねぎ、玉ねぎ、にんにく、らっきょうも同じ仲間の作物です。これらを作っていた場所へ移しても、出てくる症状はほとんど変わりません。
| 場面 | 起きやすいこと | 手の打ち方 |
|---|---|---|
| 同じ場所で4年以上 | さび病や根の傷み | 株分けのときに場所を移す |
| ねぎの跡地に植えた | 同じ症状が続く | 1〜2年あけてから使う |
| 水がたまる場所 | 球の腐り | 畝を高くするか鉢に移す |
寒さと霜による傷み
冬に葉先が茶色く枯れるのは、寒さによる傷みであって病気ではありません。球は土の中で生きているので、春になれば新しい葉が伸びてきます。
気をつけたいのは霜柱です。土が凍って株が持ち上がると根が切れ、春の伸びが悪くなります。株がぐらついていたら見つけしだい押し戻します。
- 枯れ葉は春まで残す
- 傷んだ葉も寒さよけになります。取り除くのは、春に新しい葉が伸び始めてからにします。
- 浮いた株を押し戻す
- 霜柱で持ち上がった株は、指で押して土に戻し、上から土をかぶせて根が見えないように隠します。
- 敷き草を薄く広げる
- 落ち葉やもみ殻を二センチほど敷くと霜柱が立ちにくくなります。厚く積むと蒸れるので薄くします。
毎年同じ症状が出るときは
手を打っているのに毎年同じ病気や虫が出る場合は、その場所と株そのものに原因が残っています。株を丸ごと更新するのが早道です。
夏の休眠中に掘り上げ、健全な球だけを選んで別の場所へ植え直します。傷んだ球を混ぜて植えると、同じことの繰り返しになります。
- 夏に全部掘り上げる
- 地上部が枯れている時期に、株をすべて掘り出します。土に残った古い根も取り除きます。
- 健全な球だけ残す
- 固く締まって皮のきれいな球を選びます。柔らかいもの、斑点のあるものは残さず処分します。
- 別の場所に植える
- ねぎの仲間を作っていない場所を選び、堆肥を混ぜて土を作ってから九月に植え直します。
新しい球根を買い足して混ぜるのも手です。値段は高くありませんし、そのほうが確実に立て直せます。
アサツキの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアサツキの育て方にまとめています。
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