植える時期と球の選び方
アサツキは秋に球根を植える作物です。関東の平野部なら八月下旬から九月に植えると、秋のうちに根が張り、翌春に太い葉が出そろいます。
球根は園芸店で夏の終わりに出回ります。指で押して固く締まったもの、皮が乾いているものを選びます。ぶよぶよするものや、かびの粉が付いたものは避けます。
| 時期 | 作業 | その後の見通し |
|---|---|---|
| 8月下旬〜9月 | 球根を植える | 秋に根が張り、翌春に収穫 |
| 10月 | 遅れた植え付け | 春の収穫が少し遅れる |
| 3月〜4月 | 植え付けには遅い | 球が太らず、翌年に持ち越す |
スーパーで売られている葉付きのアサツキの根元も植えられますが、球が小さいと一年目はほとんど穫れません。
日陰でも育つが日なたのほうが太る
アサツキは半日陰でも育つ、扱いやすい作物です。ただし日当たりのよい場所のほうが葉が太く、香りも強くなります。庭の隅でも構いません。
水はけだけは気にします。水がたまる場所では球が腐るので、粘りのある畑では十センチほど畝を立て、そこへ植えるようにします。
- 水はけを確かめる
- 雨のあとに水たまりが残る場所は避けます。残るなら畝を立てるか、鉢に植えるほうが確実に育ちます。
- 土を耕して整える
- 深さ二十センチほど耕し、石を取り除きます。堆肥を軽く混ぜておくと、土がふかふかになって球が太ります。
- 元肥は控えめに
- 元肥(植える前に土に混ぜておく肥料)は野菜用の化成肥料を軽く一握りで足ります。多いと葉が柔らかくなります。
浅く、二球ずつ植える
球根はとがったほうを上にして、深さ三センチから五センチに植えます。深く植えると芽が出るのが遅れ、浅すぎると冬の霜で持ち上がります。
一か所に二球ずつまとめて植えると、株が早くまとまって収穫しやすくなります。株間は十センチ、条間は二十センチほど取ります。
- 植え穴を並べる
- 移植ごてで深さ五センチの穴を十センチ間隔で並べます。列と列の間は二十センチあけておきます。
- 二球ずつ置く
- とがったほうを上にして、一つの穴に二球を並べて入れます。くっつけず、少し離して置きます。
- 土をかぶせて押さえる
- 球の頭が二センチほど隠れるように土をかぶせ、手のひらで軽く押さえて土と密着させます。
- たっぷり水を与える
- 植えたあとは一度しっかり与えます。そのあとは土が乾いてから、というくらいの間隔で構いません。
上下を逆に植えると芽が土の中で曲がり、出るまでに時間がかかります。とがった側を確かめてから置きます。
鉢やプランターでも育つ
アサツキは根が浅いので、深さ十五センチほどのプランターでも十分育ちます。台所の近くに置いておくと、必要なときに切って使えて便利です。
容器では土が乾きやすいので、夏の休眠中も完全に干上がらせないよう気をつけます。とはいえ与えすぎるほうが危ないので、乾いてから与えます。
容器は日当たりのよい場所に置きますが、真夏だけは日陰へ移します。休眠中に土の温度が上がりすぎると球が弱り、秋の芽出しが揃わなくなります。
| 容器 | 植える球の数 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 幅60センチのプランター | 10〜12球 | 株間8センチほどで並べる |
| 直径18センチの鉢 | 4〜6球 | 夏に乾かしすぎない |
| 深さ10センチ以下の容器 | 向かない | 球が太らず、翌年に続かない |
植えたあと秋にすること
植えて二週間ほどで、細いねぎのような芽が出てきます。秋のうちに葉が伸びますが、この時期は収穫せず、球を太らせることに専念させます。
冬になると地上部が寒さで傷みますが、球は生きています。枯れたように見えても掘り返さず、春を待てば新しい葉が伸びてきます。
- 秋は収穫しない
- 一年目の秋に刈ると球が太りません。翌春から穫るつもりで、秋の葉はそのまま伸ばしておきます。
- 草を抜く
- 細い葉は草に負けます。株の周りの草を手で抜き、株元に日と風が通るようにしておきます。
- 十一月に一度追肥する
- 追肥(育ちの途中で足す肥料)として化成肥料を軽くひとつまみ、株の間にまいて土と混ぜます。
芽が出ないときの見分け方
植えて三週間たっても芽が出ないときは、球を一つ掘って中を見ます。固くて白ければまだ動いていないだけなので、埋め戻して待ちます。
押してへこむ、酸っぱい匂いがするといった場合は球が腐っています。水はけの悪さが原因なので、同じ場所での植え直しは避けて別の場所を選びます。
- 一球だけ掘って確かめる
- 端の球を選んで掘り、状態を見たらすぐ埋め戻します。あちこち掘ると根を傷めて出遅れます。
- 腐っていたら場所を変える
- 水がたまる場所が原因です。畝を高くするか、鉢に植え直して同じ失敗を繰り返さないようにします。
- 上下が逆なら植え直す
- 掘った球の根が上を向いていたら向きが逆です。周りも同じ可能性があるので確かめて直します。
植えるのが十月以降にずれた年は、芽が出るのが春になることもあります。冬を越すまでは掘り返さずに待ちます。
アサツキの植え付けに使うもの
植え付けの日にそろっていないと後から張り直しになるのが、マルチと防虫ネットです。苗を買う前に用意しておきます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 穴あき 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が早いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。両端を埋めるぶんが要るので、畝の長さ + 1m で見ます。
地温を上げ、雨のはね返りを止め、雑草を抑えます。土からはねる泥は病気の入り口なので、病気が出やすい畑ほど効きます。
- マルチ押さえ(U 字ピン)探す言葉「マルチ押さえ ピン」
- 規格の目安
- 長さ 15cm 前後の鉄製。プラスチック製より風に強いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 20〜30 本。50cm 間隔が目安。
マルチは土をかぶせて留めるのが基本ですが、風の通る場所ではピンを足さないと一晩でめくれます。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱(長さ 210cm・直径 8mm)と合わせて使います。
- 数量の目安
- ネットは畝 1 本(3m)で 4m。支柱は 50cm 間隔で 7 本。
1mm はモンシロチョウやコナガなど、卵を産みに来る蛾や蝶を止めるための目です。アブラムシやアザミウマはこれでは通ります。狙う虫で目合いを決めてください。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。目盛りの付いたものは植え穴の深さを見るのに使えます。
根鉢と同じ大きさの穴を掘るための道具です。柄と刃が一体になっているものは曲がりません。
- 支柱を立てない作物なら、トンネル支柱は要りません。
- 穴なしマルチをカッターで開ければ、株間の違う作物にも 1 本で使い回せます。
アサツキの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアサツキの育て方にまとめています。
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