花を咲かせた株は枯れる
アシタバは何年も生きる多年草ですが、一度花を咲かせて種を実らせると、その株は枯れてしまいます。これは寿命であって、病気ではありません。
多くは植えてから三年目か四年目に花芽が立ちます。株が大きく充実したころに起きるので、いちばんよく穫れる株ほど花が立ちやすくなります。
| 状態 | 何が起きているか | できること |
|---|---|---|
| 中心から太い茎が立つ | 花芽が動き始めた | 早めに根元から切る |
| 茎の先に丸いつぼみ | 開花が近い | 切れば1年ほど延びる |
| 白い花が咲いた | 種を作り始めた | 種を採り、次の株を用意する |
| 株全体が枯れてきた | 役目を終えた | 掘り取り、新しい苗を植える |
花茎は早いうちに切る
収穫を続けたいなら、花茎が伸び始めた時点で根元から切ります。早いほど効果があり、切れば一年ほど収穫を延ばせることがあります。
花が開いてから切っても手遅れになることが多くあります。株の中心から、いつもの葉柄より太くて固い茎が立ってきたら、それが合図です。
- 太い茎を見分ける
- 葉柄より太く、上へまっすぐ伸びる茎が花茎です。中心から立つので、株をのぞけば見分けられます。
- 根元から切る
- はさみで株元近くから切ります。途中で切ると脇から新しい花茎が出て、また同じことになります。
- 切ったあと肥料を足す
- 春か秋なら化成肥料をひとつまみ与えます。株の力を葉のほうへ戻す助けになり、回復が早くなります。
- 毎年見回る
- 一度切っても翌年また立ちます。三年目以降の株は、春の見回りで中心を確かめる癖をつけます。
花茎を切り続けても、いつかは寿命が来ます。延ばす作業だと考えて、次の株の準備を並行して進めます。
次の株を用意しておく
とう立ちは避けられないので、株が三年目に入ったころから次の苗を育て始めます。そうしておけば、株が枯れても収穫が途切れずに済みます。
種からだと収穫まで一年から二年かかります。毎年少しずつまいておけば、常に穫れる株と育ち中の株の両方が畑にある状態になります。
- 毎年少しずつまく
- 春か秋にポットへ数粒まきます。全部育てる必要はなく、二株ほど確保できれば十分です。
- 苗を買い足す
- 種からが難しいと感じたら、春に出回る苗を買います。一年から二年早く収穫を始められます。
- 植える場所を分ける
- 古い株の隣に植えると根が競合します。別の場所を選ぶか、古い株を抜いてから植えます。
咲かせて種を採る選び方
あえて咲かせて種を採るという選び方もあります。夏に白い小さな花が傘のように集まって咲き、秋になると平たい形の種がたくさんできます。
採った種はその年の秋のうちにまくといちばんよく芽が出ます。翌春まで置くと発芽率が落ちるので、採ったらすぐまくつもりでいます。
株が枯れるとはいえ、種を残せば次の世代につながります。何株か育てているなら、一株だけ咲かせて種を採り、残りは花茎を切るという分け方もできます。
- 咲かせる株を決める
- いちばん大きく充実した株を選びます。種の数が多く、質もそろうので、翌年の苗が確保しやすくなります。
- 雨に当てない工夫を
- 熟しかけた種が雨に当たると芽が動いてしまいます。長雨の予報が出たら枝ごと切って室内で乾かします。
| 時期 | 株の様子 | やること |
|---|---|---|
| 7月〜8月 | 白い花が咲く | そのまま咲かせる |
| 9月〜10月 | 種が茶色く熟す | 枝ごと切って乾かす |
| 10月 | 種が落ち始める | 採ってすぐまく |
| 晩秋 | 株が枯れ込む | 掘り取って片づける |
種の採り方とまき方
種は茶色く乾いてから採ります。青いうちに採ると熟しておらず、まいても芽が出ません。触ってぱらぱら落ちるころが採りどきです。
採った種は乾かしすぎないようにします。数日ほど陰干しをしたら、その秋のうちにポットへまいてしまうのがいちばん確実な使い方です。
- 枝ごと切って乾かす
- 種の付いた枝を切り、紙袋に入れて風の通る日陰につるします。落ちた種が袋にたまります。
- 軽い種を捨てる
- 手のひらに広げて息を吹きかけ、飛んでいく軽い種は除きます。残った重い種が発芽します。
- その秋にまく
- 採ってから間を置かず、十月のうちにポットへまきます。冬を小苗で越し、翌春から育ちます。
こぼれ落ちた種が翌春に自然に芽を出すこともあります。株元に小さな苗を見つけたら、掘って別の場所に移せます。
とう立ちと勘違いしやすいとき
株の中心から太い茎が立っていても、花茎ではなく新しい葉柄であることがあります。切ってしまうと収穫を減らすだけになります。
見分け方は先端です。丸く巻いた葉が付いていれば葉柄、小さなつぼみの集まりが見えれば花茎です。数日待って確かめても遅くありません。
| 見た目 | 正体 | どうするか |
|---|---|---|
| 先端に巻いた葉 | 新しい葉柄 | 切らずに伸ばす |
| 先端に小さな粒の集まり | 花茎 | 根元から切る |
| 茎が固くて筋がある | 花茎の可能性が高い | 数日見て、つぼみが見えたら切る |
迷ったら数日置いて先端を見ます。花茎は伸びが速いので、判断が付くまで待っても手遅れにはなりません。
アシタバの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
アシタバの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアシタバの育て方にまとめています。
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