季節ごとに変える世話
アシタバは多年草で、一度根付けば何年も収穫できます。年間を通して見ると、春と秋は伸びる時期、夏は耐える時期、冬は休む時期に分かれます。
つまり収穫できるのは春と秋の二回です。夏と冬は株を休ませる期間だと考えて無理に穫らないほうが、何年も使える丈夫な株になります。
- 収穫の時期を決めておく
- 三月から五月と、九月から十一月を収穫期と決めます。それ以外は葉を残し、株を太らせることに専念します。
- 株の姿で判断する
- 新しい葉が中心から次々に出ていれば元気な証拠です。出方が止まったら、収穫を休んで様子を見ます。
| 時期 | 株の状態 | やること |
|---|---|---|
| 3月〜5月 | 新しい葉が次々に伸びる | 収穫、月に一度の追肥 |
| 6月〜8月 | 暑さで伸びが止まる | 日よけ、乾かさない |
| 9月〜11月 | 再び葉が伸びる | 収穫、追肥 |
| 12月〜2月 | 地上部が減って休む | 水を控え、霜よけ |
夏と冬は収穫を控えます。株が耐えている時期に葉を減らすと、次の伸びが弱くなります。
土を乾かさない
アシタバは湿り気のある土を好み、乾燥が続くと葉が固くなって香りも強くなりすぎます。土の表面が乾いたら与える、という間隔が向いています。
とはいえ常に湿ったままだと根が傷みます。水はけのよい土に植えたうえで、乾いたらたっぷり与えるという与え方にすると失敗しません。
- 表面が乾いたら与える
- 土の表面が白く乾いたら、鉢底や畝の下まで届くようたっぷり与えます。少量を毎日与えるのは向きません。
- 株元に敷き草をする
- 刈った草やわらを株元に敷くと乾きにくくなります。夏の乾燥対策としていちばん効きます。
- 夏は朝夕に見る
- 気温の高い時期は乾きが早くなります。朝に与え、夕方にもう一度土を触って確かめます。
- 冬は控えめに
- 生育が止まる時期は水をあまり吸いません。土が乾いてさらに数日待ってから与えます。
夏の日よけが株を守る
真夏の直射日光は葉を焼き、株を弱らせます。伊豆の海辺のように風が抜ける場所ならよいのですが、住宅地の庭では日ざしが強すぎることがあります。
寒冷紗やよしずを株の南側に立てておくだけで、夏の傷み方がはっきり変わります。鉢で育てているなら、明るい日陰へ移すのがいちばん簡単です。
- 南側に日よけを立てる
- よしずや寒冷紗を株の南側に立てます。真上を覆うより、横から遮るほうが風が通ります。
- 鉢は日陰へ移す
- 七月から八月は明るい日陰に置きます。日ざしが弱まる九月になったら、元の場所へ戻して光に当てます。
- 焼けた葉を切る
- 白く抜けてしまった葉は元に戻りません。付け根から切り取り、残った葉と新しい芽に力を回します。
夏に葉が減っても株は生きています。九月に涼しくなると新しい葉が出るので、そこまで待ちます。
肥料は伸びる時期に足す
収穫を続ける作物なので、葉を摘んだ分の肥料が要ります。追肥(育ちの途中で足す肥料)は春と秋、伸びている時期に月に一度が目安です。
夏と冬は与えません。株が動いていない時期に肥料を足すと、吸われずに土へ残って根を傷めます。葉の色が薄くても、ここは季節を優先します。
| 時期 | 与えるもの | 量の目安 |
|---|---|---|
| 3月〜5月 | 野菜用の化成肥料 | 一株にひとつまみ、月1回 |
| 6月〜8月 | 与えない | 株が耐えている時期 |
| 9月〜11月 | 同じ化成肥料 | 一株にひとつまみ、月1回 |
| 12月〜2月 | 与えない | 休んでいる時期 |
冬越しと霜よけ
アシタバは寒さにかなり強い植物で、関東の平野部なら露地のままで冬を越します。地上部の葉は減りますが、株の中心の芽は生きています。
強い霜が続く地域では、株元に落ち葉やわらを敷いて根を守ります。鉢で育てているなら、軒下に寄せておくだけで十分に越冬できます。
雪の積もる地域でも、雪の下なら株は無事です。むしろ乾いた寒風に当たり続けるほうが傷むので、風よけを立てておくと安心して冬を越せます。
- 株元を敷き草で覆う
- 落ち葉やわらを五センチほど敷きます。凍結を和らげ、春の芽出しが早くなるという二つの効きがあります。
- 枯れた葉を取る
- 地面に倒れた葉は湿りがこもります。手で引いて取れるものだけ取り除き、中心の芽は触りません。
- 春に敷き草を外す
- 三月に新しい葉が動き始めたら、敷いたものを取り除きます。日と風が入ると株元が乾いて傷みません。
葉が固く小さくなるときは
葉が固く、小さく、香りが強すぎるようになったときは、乾燥か肥料切れ、あるいは株が年を取ったことが原因です。順に確かめていきます。
土が乾いていれば、水やりと敷き草だけで元に戻ります。それでも変わらないなら、株が花を咲かせる時期に近づいている合図かもしれません。
| 症状 | 考えられる原因 | 手の打ち方 |
|---|---|---|
| 葉が固く小さい | 乾燥 | たっぷり与え、株元に敷き草をする |
| 葉の色が薄い | 肥料切れ | 春か秋なら化成肥料をひとつまみ |
| 中心から太い茎が立つ | とう立ちが始まった | 花茎を早めに切る |
| 夏に葉が減った | 暑さによるもの | 日よけをして秋を待つ |
アシタバの茎を切ると黄色い汁が出ます。これはこの植物本来の成分で、傷んでいるわけではありません。
アシタバの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
アシタバの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアシタバの育て方にまとめています。
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