症状から原因を見当づける
アスパラガスの不調は、茎に出るか葉に出るか、芽の段階で出るかで原因が絞れます。まずは表で当たりをつけてから、細かい手当てに進むと無駄がありません。
多年草なので、その年に片づけそこねた病気の茎が、翌年の発生源になります。見つけたその日に畑の外へ出す習慣がいちばん効きます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 茎に茶色いくぼんだ斑点 | 茎枯病 | その茎を地際で切り持ち出す |
| 細かい葉に小さな褐色の点 | 斑点病 | 風通しを良くし薬剤を検討 |
| 茎がかじられ縦に傷 | アスパラガスの甲虫 | 見つけしだい捕殺する |
| 芽先にびっしり小さな虫 | アブラムシ | 水で流すか野菜用の殺虫剤 |
茎枯病は雨のはね返りで広がる
茎枯病は日本の露地栽培で最も被害の大きい病気です。梅雨の雨が地面をたたき、土の中で越冬した菌を茎に跳ね上げることで始まります。感染すると茎に紡錘形のくぼんだ斑点ができ、やがてその茎から上が枯れます。
一本枯れただけなら大したことはないと思いがちですが、夏の茎葉が減るぶん根にためる養分が減り、翌春の芽が確実に細くなります。予防は雨のはね返りを止めること、この一点に尽きます。
- 冬に古い茎を持ち出す
- 枯れた茎を畑に残さず刈って外へ出します。菌はこの茎の中で冬を越すので、残せば翌年の発生源になります。
- 梅雨前に敷きわらを敷く
- 六月に入る前、株元一帯に厚くわらを敷きます。雨粒が土をたたかなくなるだけで発生はかなり減ります。
- 斑点を見つけたら切る
- くぼんだ斑点のある茎は治りません。地際で切り取り、その場に落とさずに袋に入れて持ち出します。
- 混みすぎた茎を減らす
- 一株から十本以上出て蒸れているなら、細い茎を数本抜いて風を通します。乾きが早いほど発病が減ります。
梅雨入り前と梅雨明けに、野菜用の殺菌剤を予防としてかけておく方法もあります。使う前に対象作物の記載を確かめます。
甲虫は成虫も幼虫も茎を食べる
アスパラガス専門の甲虫が春から秋まで発生します。細長い体に斑点のある成虫が茎をかじり、卵から出た幼虫が細かい葉を食べます。数が増えると葉がなくなり、根に養分がためられなくなります。
農薬に頼らずとも、朝夕に見て回って捕まえるだけでかなり抑えられます。動きは鈍く、下に容器を構えて茎をゆすると落ちてくるので集めやすい虫です。
- 朝に茎をゆする
- 気温の低い朝は動きが鈍いので、容器を下に構えて茎を軽くたたくと落ちます。そのまま処分します。
- 卵を見つけたら拭う
- 茎に黒い小さな粒が縦に並んでいたら卵です。指でこすり落とすだけで、孵化する幼虫を減らせます。
- 収穫中は特に注意
- 春の収穫期に芽をかじられると穂先が傷みます。毎日の収穫のついでに見て回るのが確実です。
根が腐る立枯れは水はけが原因
梅雨や長雨のあとに株ごと急に枯れる場合は、根の周りに水がたまって腐っている可能性が高くなります。多年草で根が深いぶん、いったん腐ると回復が難しく、その株はあきらめることが多くなります。
同じ場所に新しい株を植え直しても、また同じことが起きます。畝を高くする、周りに排水の溝を掘るなど、水の逃げ道を作ってから植え直します。
| 場面 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 粘土質の畑 | 根が水に浸かって腐る | 高さ30センチの畝を立てる |
| 長雨のあと | 急に茎葉が黄ばんで倒れる | 周囲に排水の溝を掘る |
| 鉢植え | 受け皿の水で根腐れ | 受け皿の水はためない |
芽の異常は病気とは限らない
春に出てきた芽が曲がっている、先が開いている、色が薄いといった症状は、病害虫ではなく気温や水の影響であることが多いものです。あわてて薬をまく前に、直前の天気を思い出してみます。
遅霜に当たった芽は先端が茶色く変色し、そのまま伸びずに終わります。害はその芽だけなので、切って取り除けば次の芽は正常に出てきます。
| 見た目 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 先端が茶色く縮む | 遅霜に当たった | その芽を切り次を待つ |
| 曲がって伸びる | 土の中の石や乾き | 土を柔らかく保つ |
| 先が早く開く | 気温が高く伸びが早い | 毎日見て早めに穫る |
| 全体に色が薄い | 肥料切れか日照不足 | 追肥と周りの日陰の確認 |
病害虫でつまずいたときの切り分け
手当ての順番を間違えると、効かないまま季節が過ぎてしまいます。枯れ方の広がる速さと、被害が茎か葉かで切り分けると判断が早くなります。
- 一本か全体かを見る
- 一本ずつ順に枯れるなら茎枯病、株ごと一度に枯れるなら根の障害を疑います。掘って根の色を確かめます。
- かじり跡を探す
- 枯れた部分に食べられた跡があれば虫です。夜に見回るとヨトウムシなど夜行性の虫が見つかります。
- その年は諦めて来年に備える
- 夏に大きく茎葉を失った年は、無理に手を打つより秋の草取りと冬の刈り取りを丁寧にして翌年に備えます。
- 翌春の芽で結果を見る
- 手当てが効いたかどうかは翌春の芽の太さで判断します。太さが戻っていれば方向は合っています。
アスパラガスの収穫までのコツは作物ページに
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