刈る時期は葉の色で決める
秋になって茎葉が茶色くなったら刈りますが、早すぎるのが最もよくある失敗です。葉が緑のうちはまだ養分を根に送っている最中なので、そこで刈ると翌年の芽が細くなります。
全体が黄色から茶色に変わり、触るとぱりぱりと乾いた感じになってから刈ります。関東の露地なら十一月下旬から十二月が目安です。
| 状態 | 刈ってよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 全体が緑 | まだ刈らない | 根に養分を送っている最中 |
| 下から黄ばみ始め | もう少し待つ | 上の葉がまだ働いている |
| 全体が茶色く乾く | 刈りどき | 役目を終えている |
| 霜で一気に枯れた | すぐ刈る | そのままだと病気の巣になる |
刈った茎は必ず畑の外へ
刈り取りで最も大事なのは、刈った茎をその場に残さないことです。茎枯病の菌は枯れた茎の中で冬を越し、翌年の梅雨に雨のはね返りで新しい茎に移ります。刈って敷いておくと、わざわざ発生源を置くことになります。
堆肥にする場合も、アスパラガスの畝から離れた場所で完全に分解させます。心配なら燃やせるごみとして出してしまうのが確実です。
- 地際から数センチで切る
- 地面すれすれではなく、地際から三センチほど残して切ります。深く切ると株の頭を傷つけることがあります。
- その場で袋に入れる
- 刈った茎は畝の上に置かず、そのまま袋や一輪車に入れます。細かい葉が落ちるので、風の弱い日に作業します。
- 落ちた葉もかき集める
- 株元に落ちた細かい葉にも菌がついています。熊手で寄せ、刈った茎と一緒に袋へ入れて持ち出します。ここを省くと予防の効果が半減します。
- 株の位置に印を立てる
- 刈ると株の場所がわからなくなります。支柱や札を差しておくと、春の追肥や踏みつけ防止に役立ちます。
刈ったあとに堆肥をのせて土を作る
刈り取りが済んだら、株の上に完熟堆肥を厚さ五センチほどのせます。これが冬の間に土になじみ、春の芽の力になります。同時に、寒さと乾燥から株の頭を守る布団の役目も果たします。
化成肥料はこの時期には不要です。冬に効かせても株は休んでいて吸えず、雨で流れてしまいます。肥料は芽が動き出す三月に与えます。
- 堆肥を株の上に敷く
- 一株あたりバケツ一杯ほどの完熟堆肥を、株を中心に直径五十センチほどの範囲に広げます。
- 薄く土をかける
- 堆肥の上から土を薄くかけると、風で飛ばず雨で流れにくくなります。厚くかけすぎないようにします。
- 寒冷地は敷きわらを足す
- 土が深く凍る地域では、堆肥の上にさらにわらを敷いて凍結から株の頭を守ります。春に取り除きます。
堆肥が未熟だと発酵の熱とガスで株が傷みます。手で触れて土のにおいがするものを使います。
鉢植えの冬越しは置き場所で決まる
鉢植えは土の量が少なく、株の周りが空気に触れているので凍りやすくなります。北風の当たらない壁際や軒下に移し、鉢を発泡材やわらで包むと安心です。地面に直接置くと冷えが伝わりにくくなります。
冬は地上部がないので水やりを忘れがちですが、完全に乾かすと根が傷みます。月に一、二度、土が乾いていたら日中に控えめに与えます。
| 場面 | 起きやすいこと | 対策 |
|---|---|---|
| ベランダの手すり際 | 北風で鉢ごと凍る | 壁際に寄せて包む |
| 雨の当たらない軒下 | 乾ききって根が傷む | 月に一、二度水を与える |
| 室内に取り込む | 休めずに春の芽が弱る | 屋外の寒さに当てる |
春の芽を待つ間にやること
二月になったら、株の周りの土を軽くほぐし、去年のわらや落ち葉を取り除きます。土が固まっていると芽が曲がって出てきます。ただし株の真上を深く掘ると芽を切ってしまうので、周りだけにとどめます。
三月上旬には追肥(育ちの途中で足す肥料)を済ませ、雑草を取っておきます。芽が出始めてからでは足を踏み入れづらくなるので、この時期に手を入れておくと春が楽になります。
- 覆いを外す
- 二月下旬から三月上旬、寒さが緩んだら敷きわらや包みを外します。そのままだと蒸れて芽が傷みます。
- 株の周りをほぐす
- 株から二十センチ以上離れたところの土を、深さ五センチほど軽くほぐします。真上は触りません。
- 追肥をして待つ
- 三月上旬に化成肥料を株の外周にまきます。あとは土の温度が上がるのを待つだけです。
冬越しでつまずいたときの手当て
冬にやったことの結果は春にしか出ません。芽が出ない、出ても少ないといったときは、前の冬の作業をさかのぼって確かめると原因が見つかります。
- 刈った時期を思い出す
- 葉がまだ緑のうちに刈っていたら、養分が足りていません。今年は完全に枯れるまで待ちます。
- 枯れ茎の行方を確かめる
- 刈った茎を畝に敷いていたなら、病気の発生源になります。すぐに取り除いて持ち出します。
- 株が浮いていないか見る
- 凍って土が持ち上がり、株の頭が地表に出ていることがあります。土をかけて埋め戻します。
- 四月末まで待って判断
- 遅い年は四月下旬まで芽が出ません。それでも動かないなら掘って根の色を確かめ、植え直しを考えます。
アスパラガスの冬越しに使うもの
越冬する野菜は、寒さそのものより、霜柱で根が持ち上がることで傷みます。土を凍らせないのが目的です。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
ビニールと違って蒸れず、光も通します。かけっぱなしにできるので、冬のあいだ手がかかりません。
- トンネル支柱探す言葉「トンネル支柱 210cm 8mm」
- 規格の目安
- 直径 8mm × 長さ 210cm。畝幅 60cm ならこれで足ります。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 50cm 間隔に 7 本。
不織布を株に直接かけると、霜が降りた朝に葉が張り付いて傷みます。浮かせるだけで違います。
- 敷きわら・もみ殻探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。もみ殻でも代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
株元に敷くと、霜柱で根が持ち上がるのを防げます。春には鋤き込んで土に返せます。
- 暖地で耐寒性のある葉物なら、何もかけずに越せるものが多いです。
- ビニールトンネルは、日中に開け閉めできる人向けです。閉めっぱなしだと晴れた日に蒸れます。
アスパラガスの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアスパラガスの育て方にまとめています。
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